Yu&Me
〜ナースステーション〜
*妊娠*
赤ちゃんからのSOS


貧血

お腹の赤ちゃんは、自分の血液を造るためにママの身体から鉄分を吸収します。

また、妊娠中は血液の量が増えますが、ヘモグロビン(血色素)の材料である鉄分が不足した状態になります。
そのため、妊婦さんの3〜4割は鉄欠乏性の貧血になります。
この状態を「妊娠貧血」と呼んでいます。

貧血は、自覚症状があまりないので、定期健診を必ず受けて早期発見できるようにしましょう。

貧血が強くなった場合
ママの身体症状
めまい・動悸・息切れ・頭痛疲れやすい・フラフラする
赤ちゃんへの影響
お腹の中での発育が悪くなる
未熟児・虚弱児・心身障害児

分娩時の影響
微弱陣痛(※1)
弛緩出血
(※2)
産褥熱
(※3)にかかりやすくなる
※1 微弱陣痛
出産の時に胎児を外に押し出すために筋肉が強く収縮することを陣痛といいます。
この陣痛の力が弱ってしまうことを微弱陣痛といいます。
微弱陣痛になると、で出産時間が長引き、赤ちゃんに影響がでます。

※2 弛緩出血
出産後は子宮が強力に収縮して出血が止まる仕組みになっています。
子宮収縮が妨げられ出血が止まらなくなる状態を弛緩出血といいます。
出産後出血が止まらず量が増える場合には、輸血などが必要となります。
どうしても出血が止まらない場合には、子宮を摘出しなければならない場合もあります。

※3 産褥熱
子宮や膣にできた傷が感染を起こし、38度以上の高熱が続くことを産褥熱といいます。
貧血の予防
予防にはバランスのとれた食生活と、鉄分の多い食品(赤身の肉、魚介類、卵、大豆製品、海藻類、緑黄色野菜、レバー)を食べるということです。

分娩時の出血に対する備えや授乳中に必要な鉄分の蓄えのためにも、貧血にならないように注意しましょう。

鉄分は体内へ吸収されにくいので、体内への吸収を促進する栄養素(ビタミンB・ビタミンC・葉酸)と組み合わせて摂取する必要があります。

鉄のフライパンやなべを使用すると鉄の少しづつ溶け出して自然に鉄分が摂れるといわれていますので、ご家庭にある方は是非使用してみてください。

妊娠中は1日に19.5mgの鉄分が必要です
【妊娠中の食事】も参考にホ
鉄分を多く含む食品
レバー、ほうれん草、肉類、卵黄、牡蠣、豆類、ひじき、焼き海苔
ビタミンB2を多く含む食品
内臓類、ドジョウ、シジミ、ウニ、納豆、サバ、卵、イワシ、牛乳、チーズ、干し椎茸 など

ビタミンB6を多く含む食品
肉類、魚介類、大豆、クルミ、バナナ、玄米、マグロ、落花生、卵、ジャガイモ など
ビタミンB12を多く含む食品
魚介類、海草類、肉類、卵、チーズ、牛乳、ソーセージ、のり など
ビタミンCを多く含む食品
パセリ、ほうれん草、小松菜、菜の花、ブロッコリー、イチゴ、とうがらし、ピーマン、柿、大根、カリフラワー、サヤエンドウ、キャベツ、かんきつ類 など
葉酸を多く含む食品
肉類、内臓類、ホウレンソウ、大豆、海老、インゲン豆、落花生、アズキ、アスパラガス、南瓜、カニ、パン、ニンジン、バナナ、牛乳、ピーマン、キノコ類 など 

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