ユニレンジャー・RYO(1)

 

世界征服を企み、次々と怪人を送り込む悪の組織「ヒーローSMクラブ」。

だが、その野望は一人のサッカー少年によって、すべて打ち砕かれてきた。

彼の名はRYO。

真紅のユニフォーム(まぁ、最初のアントラーズのユニを想像して下さい)に

身を包んだRYOの活躍に、人々は新たなヒーローの出現を実感した。

しかし今、RYOの姿はヒーローSMクラブの秘密基地にあった。

ヒーローSMクラブの幹部・慎也の手先、魔女・メデューサによって

捕らえられたのだ。

蛇の髪を持ち、見る者を石に変えてしまう伝説の魔女だ。

「RYO君、RYO君」

RYOは自分を呼ぶ声で目を覚ました。

「うぅっ」

目を開けたが、暗闇の中、何も見えない。

今度は体を動かそうとしたが、何かで固定されてるのか、自由にならない。

その時、強烈な光がRYOに浴びせられた。

「うっ」

一瞬、目をつぶるRYO。

だが、光に慣れるよう、少しずつ目を開けたRYOは、

ようやく自分の置かれている状況を理解した。

彼の開かれた両手はサッカーゴールのバーに吊され、

大きく開いた両足を縛ったロープは、左右のゴールポストに縛られていたのだ。

「やっと気がついたのね、ヒーローのRYO君」

さっきの声。そう、魔女・メデューサの声だ。

「こ、ここはどこだ?!」

身動きできない自分の状況に、恐れの感情を持たないではいられないRYOだが、

恐怖心を振り払うように大声で怒鳴った。

「その質問には、私がお答えしよう」

別の男の声だ。

「はじめまして。私はヒーローSMクラブの慎也です。

 ここは私たちのアジトでしてね。

 ちょっと手荒な方法を使いましたが、今日は君を私たちのディナーショーに

 招待させてもらったんですよ」

「ディナーショー?」

言われてRYOが自分の正面を見た。

暗くてよく分からないが、そこはレストランのような場所で、

20席ほどのテーブルからは、食事をしながら、或いはグラスを傾けながら、

縛り上げられたRYOに向けて、好奇の視線が感じられた。

RYOはステージの上のサッカーゴールに縛られ、彼らの見せ物にされているのだ。

「そう、ディナーショーです。

 あなたのお陰で、多くの怪人を失いましたからね。

 ここにお集まりの各界の名士の方々に、新しい怪人を作る費用をご負担いただこうと、

 こういうパーティを企画した訳なんですよ。

 さて、前置きが長くなりました。

 まずは、メデューサが取って置きの手品をご披露いたします」

慎也の言葉に続いて、メデューサが闇の中から現れた。

手には2本の棒を持っている。

「ふふふ。ヒーローのRYO君も、そんな格好じゃぁ台無しだわね。

 でも、ヒーローはヒーローらしく、元気を出してがんばらないとね」

そう言いながら、サッカーパンツの上からRYOのチンポを棒で小突いた。 

「うっ」

思わず顔をしかめるRYO。

だが、女に辱めを受ける屈辱感とは裏腹に、股間は少しずつ隆起し始める。

「おやおや、元気になったこと。

 それじゃ、始めるわよ」

メデューサは2本の棒を、それぞれ左右のゴールポストの側に放り投げた。

するとどうだろう、棒は一瞬にして蛇に姿を変えたのだ。

2匹の蛇は、身動きできないRYOのサッカーシューズから

サッカーソックスを伝い、RYOの足を上っていく。

やがて、RYOの足を舐めるように上った蛇は、

RYOのスパッツに赤い舌を伸ばした。

すると、蛇の舌がそれた部分だけが、溶けたようになくなっていく。

「あぁっ」

恥ずかしさ以上に恐怖を感じるRYO。

だが、2匹の蛇は容赦なく、ついにはサッカーパンツの股間から中に侵入する。

両手両足を縛り付けられ、身動きのできなRYOのサッカーパンツの中で、

蛇はRYOのスパッツを確実に奪っていった。

「うぅっ、あぁ」

股間の周りを2匹の蛇に蹂躙されるRYO。

「ほらほら、君のオチンチンまで食べたりしないからね。

 怖がらなくて良いのよ。すぐ終わるからねぇ」

メデューサは恐怖に震えるRYOの頭を撫でながら、嘲笑の言葉を吐いた。

客席からも笑いがこぼれる。

しばらくすると、カラーンという音とともに、2本の棒がRYOのサッカーパンツから

床に落ちていった。

メデューサが右手で方を拾い上げた次の瞬間、

「皆様、これがヒーローRYO君のスパッツでございます」

左手には、RYOから奪い取った赤いスパッツが握られていたのである。

客席から拍手が起きる。

「さぁ、皆様。まず最初のオークションは、RYO君の脱ぎたてスパッツです。

 おやおや、少しシミまで付いていますね。

 それでは、値段を付けていただきましょう」

慎也の言葉に、客席から「10万」「12万」と声が起きる。

「おっ、お前ら。追い剥ぎか!」

蛇の恐怖から解放され、RYOが慎也に向かって怒鳴りつけた。

だが、返ってきたのは慎也の冷たい言葉だった。

「いやいや。売り物は君のユニフォームだけじゃないんだよ。

 最後のオークションは君自身だ。

 元ヒーローの奴隷。きっと高く売れると思うんだがね」