第 1 話
ウルトラセブンをモニターするガッツ星人。
セブンのジャンプ力、アイスラッガー、エメリウム光線らの必殺技を解析する。
ガッツ星人と共にモニターを見つめる赤い影。赤い光沢のボディが映える長身の姿。
前回、自らの手のうちに溺れたガッツ星人はセブンとの戦いに敗れた。
その後、ガッツ星人の生き残りが、宇宙の殺し屋赤いキラー星人と手を組み、
再びセブン抹殺を目論んでいた。
「前回は残念だったな。ガッツ星人。」
「私だけでは無理だ。キラー星人。君のその知力でセブンを仕留めていただきたい。
セブンキラー。」
「セブンの能力は侮れない。俺とて、この解析だけをみると勝てないかもしれない。
ガッツ星人。あと一手が必要だな。奴の明確な弱点を見出さねば。。。。」
(俺はセブンを仕留めるのではない、セブンを俺のものにしてやる。)
そう思うと、熱い期待でキラーの股間が僅かに膨らんだ。
「ガッツ星人、これだけでは解析不足だ。他にないのか。奴の情報は。」
「セブンキラー。言っておきたい事がある。奴には、地球人としての姿が存在する。」
「何っ。」そう言うと、キラーの眼が鋭く輝いた。
「奴は、ウルトラ警備隊の諸星ダンだ。」
「なぜ、それを早く言わない!ガッツ星人。」
「我々は、セブンとして奴を倒して欲しいのだ。そして、それを人類に見せつけ、
人類を降伏させ、地球を頂く。」
「わかった。俺は地球には興味がない。セブンに興味があるのだ。いいな。」
早速、キラーはダンのもとに、高精度のモニタマシン蠅である”フライ”を送り込んだ。
ウルトラ警備隊基地内のダンをモニターするキラー。
「こいつがダンか。」と言いながら、その容姿を舐めるように見つめるセブンキラー。
「こいつがセブンか。何としても、手に入れてやる。」
”フライ”はダンの日常を全て映し出していた。
ダンは、隊員のアンヌと過ごす時間が長かった。
2人は、ペアで警備を任されることが多く、2人になると、まるで恋人のように振る舞っていた。
「んっ。ダンとアンヌか。残念だが、アンヌを利用するしかないか。」
「きっと、何かが見えてくるはず。引き続きダンをモニターし続けるとするか。」
モニターが始まり2週間後、ようやくダンは行動を起こした。
警備隊員の宿舎である居住区Aにあるアンヌのアパート。
アンヌの部屋の扉が静かにノックされる。
廊下に佇む影。
アンヌはだまったまま、その扉を開いた。
「ダン。」
無言でアンヌの部屋にはいるダン。
入るなり、ダンはアンヌの唇に自分の唇を重ね合わせた。
久しぶりの密会。ダンは扉を閉めるとすぐに、鍵も掛けずに二人は抱き合う。
「アンヌいいかい。」
アンヌはだまったまま、頷いた。
その様子をつぶさに見つめるキラー。
(やはり、アンヌだったか。残念だが仕方がない。
アンヌを利用して、ダン。いやセブンの弱点を見つけ出してやる。)
アンヌのベッドで、混じり合う2つの裸体。
その様子をモニター越しに窺うキラー。その股間は微妙に反応していた。
「ダンよ。お前の相手はアンヌか。」
キラーは自らの股間を持て余し、残念そうに、愛おしそうにダンを見つめる。