機甲警察メタルレッド(2)

 

「ちくしょー、ちくしょー・・・」

一人基地の自室で、歯を食いしばる智久。

Tシャツにジーンズ姿。

顔に残る戦いの傷跡・・・。

うずく会陰部。。。

そこへ、一人の女性が入ってきた。幸子だ・・・。

「智久、大丈夫?」

「だいじょうぶだって。

 やられたのは、ふいをつかれたからっしょ!

 ちょっと痛かったけど、大丈夫!」

空元気の智久を心配した表情でみながら、幸子は続けた。

「なぜ、あれだけの勝利直前の状況で、彼らが撤退したのか・・・。かなり不可解なのよ。

 考えられるのは、なにか彼らにトラブルが発生したのか・・・。

 もしくは、智久との戦いで十分に目的を達成したか・・・だとすれば、

 智久に対する何か決定的な情報を彼らが得た可能性も・・・。

 これからの戦いは、ちょっとシビアになるかもね・・・。」

「そっか、確かに、あんな攻撃受けたの初めてだったし、正直ちょい怖かった・・・。

 でも、次は絶対勝つから・・・。」

幸子は、初めて聞く智久の恐怖という言葉に、胸騒ぎをかんじていた。

 

イドの基地では、祝杯が交わされていた。

「今回の退却は、次の戦いでの確実な勝利を得るためのものだ。オクトパス君の触手によって、

メタルレッドのスーツは貫通し、精液を採取できた。

また、やつに相当の恐怖をインプットできたはずだ。」

巨大スクリーンには、智久の苦痛にもだえる顔が映し出された。

「そうとう痛かったんでしょうな!」

と、誰かの言葉に、一斉に笑いが出た。

「まあ、みなさん、次です。

 次は、場合によっては、この場に彼自身をお招きすることができるかもしれませんぞ。。。

やつの精液から得た戦闘能力をこのスペースゴリラに遺伝子導入しました。

この体長20mのゴリラ3体は、すでに彼以上の戦闘能力を持ちました。

3体まとめて、彼を処刑いたしましょう。

先の戦いで、彼の射精神経には、強制射精刺激ナノロボットが注入されました。

3体との戦いの中で、かれは、我々の操作するナノロボットとも戦わなければならないのです。。。」

 

東京駅での戦いから1週間。

サッカー国際親善試合直前の満員の国立競技場をイドのテロリストが占拠した。

まったくの奇襲だった。

すぐに、政府は機甲警察を出動を命令。

智久を中心とした機甲警察が出動した。

しかし、国立競技場へついた彼らに、拡声器で声が流れた。

「機甲警察の諸君ごくろう。

 ここからさき、レッドくん一人で入ってくれたまえ。」

智久は、一人で入ろうとしたが、幸子らに止められた。

しかし、イドの挑発は続いた。

「どうした?レッド、この巨大な競技場のフィールドで、3体の大猿と勝負してみないかい?

 なーに、勝てば、われわれは退却しよう。」

幸子は、機甲警察長官に言った。

「ここまで、周到に準備された攻撃に智久をさらすわけにはいきません。」

しかし・・・

「まってよ、さっちんさ・・・。これだけの大勢の人質が俺だけのために

 人質にされたってことっしょ。

 俺が目当てなら、俺があいつらを倒せばいいじゃん。」

と、銃声がした。ドドドドドドド!!!

100人が処刑された。。。

「あいつら!!!ゆるさねー。いくよ、俺!」

ただ一人、引き締まった背筋、大殿筋をみせて、国立競技場にはいっていった。

「なにかあったら、すぐに突入よ・・・」

幸子の声が、機甲警察の今の気持ちだった。。。

 

智久がフィールドに立つと、3体の巨大な20mもあろうゴリラが立っていた。

そして、実況席には、イドのものらしい男がいた。

「おーっと!ついに、きました正義のヒーローメタルレッド!

 しかし、今日は雲行きがあやしいーーー

 3体のゴリラが早速、攻撃態勢にはいっています!!!」

智久は、完全にコロッセウムの出し物のようにされていた。

「レッドくん、よく一人できた。

 その勇気ほめよう。彼らと戦って、勝ったらここにいる観客を解放しよう!」

レディーゴー!!!!

3体が同時に智久にパンチをしたが、すべてはずれ、智久は逆に得意技の

ジャンピングキックをおみまいした。。。

美しい直線を描いていくキック・・・。

1体の腹部に快心の一撃が入ったが、強化筋肉ですぐにはねかえされた。

っと、すぐに残りの2体が背後に回り、智久の両手・両足をもったかと思うと、

キックをはねのけた1体が、猛烈な拳を腹部にめがけてみまった。

一瞬の攻守逆転だった。

「グオッハアーーーーー!!!」

猛烈なパンチが腹部に入り、前のめりになるレッド。

それでも開放されない手足・・・。

今度は、回し蹴りがレッドのマスクを直撃し、あっという間にマスクは破砕された。。。

精悍な顔が露出され、その口には先ほどのパンチででたと思われる血が

わずかについていた。

やっと、手足が開放され空中に投げ飛ばされたかと思うと、今度は、美しいレッドの肢体が大の字に

空中を舞っているのをいいことに、ゴリラはその猛烈な蹴りを智久の股間に入れた。

完全に急所に直撃し、白目をむくレッド。

そのまま、ゴールに蹴り飛ばされた。

「グワッヤアーーーーー!!!!!!!」

地面に落ち、股間を押さえる智久・・・。

「ゴーーーーーール!!!!20mの巨漢の蹴りをくらっちゃー、さすがのレッドもきついかー!!!

 さ、巨大スクリーンで再生VTR!」

競技場のスクリーンでは、股間をけられる瞬間が何度も再生された。

スーツのおかげで、衝撃はだいぶ吸収されたとはいえ、智久は立つことさえできない・・・。

しかし、マスクの顔は、いまだ、精悍さをたもっていた。

「どうした、メタルレッド、勝たないと皆ころされるんだよ。」

ひきしまった筋肉を浮き立たせて、なんとかひざを立てるレッド。

とすぐに、後ろに回った1体が、腰をもって宙に浮かせた。すると、足を持ち上げ、

頭を下にして、そのまま地面へ落とした。

ゴリラの全体重が、レッドの首にかかった。

「グエヘーーーー」

痙攣する智久。。。

すぐに水がかけられ、意識は戻された。

「あまりにも一方的すぎる展開ですねー!!」

競技場は静まり返っていた。このヒーローは自分たちを助けてくれるのだろうか。。。

と、レッドがやっと意識を戻らせようとしたところ・・・。

「レッドくん。気合がたりないよ、さあ、ゴリラたちおしおきだ」

レッドを1体のゴリラが、拾い上げ、まるで子供におしおきをするかのように、

尻を2体にむけて、抱いた。

「な、、、なにするんだ・・・。」

言葉にならない智久・・・。

と、1体が思いっきり平手を智久のそのレッドの光沢のある筋肉質な殿部に与えた。

パッチーーーーーン!!!!!!!!!!!

「いてええええええエーーーーーーーーーーーー!!!!」

すぐにもう1体・・・。

交互に繰り返される平手。

パチーーーン、パチン!,ぱーーーん!!!・・・・・・・・・・・・・・・・。

そのうち、尻の溝を指でなぞったり、しりをさすったりと、ゴリラたちは遊びながら、平手を食らわせた。

「やめろーーー!!いってーーーーーー!ちっきしょーーーーーーー!!!!」

ほとばしる恥辱のつばき・・・。

100発の平手が終了し、再び智久は地面になげだされた。

尻からは、あまりの衝撃にスーツが煙をあげはじめていた・・・。

「う・・・う・・・・・。。。」

尻のスーツは、煙をたて、一部が光沢を失っていた。。。

「レッドくん、気合ははいったかい?もしかして、少々気合を入れすぎたかな?」

屈辱に震えるレッド。。。

しかし、彼も戦士だった。

一瞬の隙を突いて、連続してゴリラの眼にキックを入れた。

「がーーーーーー!!!」

2体が暴れた。

眼が弱点・・・それをレッドは、見ていたのだった。

2体は、すでに使い物にならないように、フィールドを暴れた。

「朦朧としながら、レッドは残りの1体にあとは、お前か?」

一気にフィールドは、熱気がでた。

おおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

やっと訪れたヒーローの勝機に観客は湧いた。

智久は、砂をゴリラに猛烈な速さで蹴り上げた。

砂が、ゴリラの視野をさえぎり、智久は、得意のキックを眼にむかってはなった。

あと少し・・・・。

・ ・・・どっくん!!!

キックは、眼から外れた。

そう、レッドの射精神経にはいったロボットの活動がはじまったのである。

「なんだ?」

智久は、なんだかわからず、ゴリラと対峙した。

・ ・・どっくん  

また、刺激がレッドを襲った。

このチャンスを今度は、ゴリラが見落とさなかった。

レッドの背後に回り、ブリッジをかけた。

空に向かって掲げられるレッド。

生贄のような姿。

すぐにイドのヘリが、上空からその姿を映し、巨大スクリーンに映し出された。

「おーっと、メタルレッド、また不利になってしまったー。

 こんどは、なにがはじまるのかーー?」

一斉に皆、スクリーンを見た。

じりじりと背筋がそり返され、ピンチにおちいるレッド。

「レッドくん、これだけの面前で射精してみないかい?」