緊縛(11)

 

(わ、私は・・ いったい・どうなってしまったんだ・・・)

レックスの熱い脈動を口内に感じる度に快感が増し、

赤いブリーフから付き出したヒーローの肉棒は充血していく。

そして、その勃起した股間を扱かれることによって、

快感の命じるまま敵の肉棒にしゃぶりつくスーパーマンだった。

 

当初の嫌悪と困惑は、今や恍惚の表情となってスーパーマンの顔に表れていた。

「んぅ・・ ぐ、 ぁ・ぁ・・」

(ぅ・・ぁ・・・ い・い・・・)

羞恥と快感に青い目には涙を浮かべ、

レックスの肉棒に貫かれる口からは溢れ出る涎を垂らしながら、

苦悶とも快楽ともつかない呻きを漏らす事しかできないスーパーマン。

鋼鉄の男は股間から押し寄せる快楽に身も心も任せ、

敵から与えられる屈辱的な陵辱を受け入れていた。

 

かつてはきりりと引き締まっていたヒーローの口は

涎を垂らしながら宿敵レックス・ルーサーの勃起した男根を咥え、

逞しい肉体はロープで縛り上げられたまま、

コスチュームから付き出した最大の弱点である露出した肉棒を扱かれていた。

快感に溺れる鋼鉄の男は、本能に従いレックスの竿に舌を絡め、

美味そうにしゃぶっていた。

くちゅくちゅという淫靡な音とレックスの荒い息づかい、

時折スーパーマンが漏らす喘ぎ声がねっとりと混ざり合いながら響いていた。

 

スーパーマンの口を犯すレックスの喘ぎ声のペースが速まり、

声が途切れた直後に悪の大富豪は絶頂を迎えた。

「あぐぁ・・・ く・ ぁあ・・ ゴホッ ゴホッ・・・」

鋼鉄の男は口腔内に熱い液体が迸るのを感じ、噎せながら呻き声を漏らした。

正義のヒーローの口腔を貫くレックスの男根は、

そんな鋼鉄の男を嘲笑う様に、白濁液を放ち続けた。

敵の性器をしゃぶるスーパーマンの口から、ゴボゴボと白く濁った粘液が溢れ出し、

顎を伝ってボトボトと滴り落ちた。

 

(わ、私は・・ こ、こんな・・・)

縛り上げられ、一方的に陵辱される鋼鉄の男は、

理性すら快楽に霞み、屈辱的な状況においてさえ欲情していた。

「あ・ぉあ・ぁ・・・」

(ああ・・・ き、気持ち・いい・・・

 ぁ・・ぁ・・・ イッ・イク・・・)

ビュッ ビピュッ! 

精液に塗れた口でレックスの男根を貪るスーパーマンは、

グレッチェンに首筋と乳首と勃起した股間を責められ、

ついに堪えきれずに自分自身の肉棒からも精を放った。

スーパーマンの胸に浮かぶ「S」字が、再びドロドロと滴る白濁液で覆われた。

 

痺れるような快楽の底に沈んだ鋼鉄の男の目は困惑の色を滲ませていたが、

ハンサムな顔にはうっとりとした恍惚の表情を浮かべたまま、

縛り上げられた全身の筋肉を震わせながら床に倒れ込んだ。

きつく締め付ける白いロープの下、

青いコスチュームが包むはち切れんばかりの逞しい肉体が

犯された余韻を味わいながら、ヒクヒクと痙攣するように震えている。

堕ちた正義のヒーローの姿を満足そうに見下ろすレックス、ナイジェル、グレッチェン。

三人の足下には、スーパーマンがレックスの竿をしゃぶりながら射精する、

屈辱的な写真が何十枚も散乱している。

 

突然、ビーッという警告音が響いた。

レックスが壁際に設置された端末を操作すると、壁に埋め込まれたモニターが点灯した。

「お客さんだよ、スーパーマン。

 どうやら警察がここを突き止めたようだ」

レックスが指し示したモニター画面には、

武装した警官隊が地下通路を進む様子が映っている。

警官隊の後方には、テレビの取材クルーや新聞社の記者達の一団もいた。

快感の余韻に意識が朦朧としながらも、濁った青い瞳で呆然と見つめるスーパーマン。

「それと、もう一人」

モニターが切り替わり、他の通路を進む線の細い人影が映っていた。

ロイス・レインだった。

 

(ロ、ロイス!)

悶えながらも驚きに目を見開くスーパーマン。

そこには、スーパーマン=クラーク・ケントが思いを寄せるロイスが、

薄暗い通路を歩く姿が映し出された。

(何故・・こ、ここに・・・)

愛する女性を目にした瞬間、理性を取り戻しながらも混乱するスーパーマンに、

レックスが口を開いた。

「私が、連続爆破犯人の隠れ家の情報をデイリープラネットに伝えたのだ。

 案の定、優秀な記者であるロイス・レインがここを突き止めたと言うわけだ。

 もうすぐ警官隊とロイスを含む報道陣がこの部屋へ突入し、ここでお前を発見する。

 縛り上げられ、欲情し、性器を剥き出しにし、精液に塗みれたお前をな」

嘲笑うレックスの言葉にスーパーマンは動揺した。

(なにっ!)

悪の大富豪は、驚愕の表情を浮かべる正義のヒーローを更に打ちのめした。

「すぐに爆破犯人どころではなくなるだろう。

 新聞だけでなく、テレビをはじめあらゆるメディアが

 スーパーマンの堕落した姿をセンセーショナルに報道することになる。

 今夜のニュースが楽しみだよ!」

上機嫌のレックスが腕時計を見ながら言い放った。

レックスは、床に破り捨てた赤いマントを拾いあげた。

そして、自らの精液と鋼鉄の男の唾液に塗みれた自分の肉棒を、

赤いマントの黄色いSマークの部分で拭った。

正義の象徴までもがレックスの精液で汚された。

鏡を見ながら乱れた髪とネクタイを直して背広を整えるレックスの足下には、

正義のヒーローがヌメつく精液の溜まった床に倒れ伏している。

 

「最愛の女性の前で淫らな痴態を晒すがいい!」

レックスの冷たい言葉は、スーパーマンの縛られた全身を、

羞恥心と焦燥感がねっとりとした感覚となって包み込んでいた。

(こんな姿を・・ロイスに・見せるわけにはいかない)

 

「これ以上、お前の思い通りになど・・・」

後ろ手に縛られた両手両足に力を込めると筋肉が限界まで隆起し、

きつく緊縛するロープが肉体に食い込みながらもギチギチと解れていく。

しかし、拘束するロープが食い込むことで苦痛が全身に広がり、

レッドクリプトナイトによって変換された快感がスーパーマンを苦しめていた。

(ぅ・ぅ・・・

 この程度の・快感は・・ 堪えるんだ・・・)

 

「ハハハハハハッ 相変わらすだな、スーパーマン。

 だが、お前の正義面など簡単にむしり取ることが出来るんだよ!」

おもむろに、スーパーマンの肉棒へと手を伸ばすレックス。

血管の浮き出た完全勃起した太い肉棒を片手で握ると数回激しく上下に扱いた。

スーパーマン自身の放った精液がヌルヌルと滑り、

ヌチュヌチュと音を立てて蠢いた。

「ぅ・ぁあぁ・ぁああ・・・」

股間を扱かれる刺激によって、電流の様な快感が股間に広がり、

腰を振り身を仰け反らせて喘いでしまうスーパーマン。

肉棒から突き抜ける快感の波動に抵抗の意志は砕け散り、全身から力が抜けていく。

勃起した股間は、スーパーヒーローを未だに支配しているのだ。

鋼鉄の男はヒクヒクと肉体を震わせながら、屈辱的な快感を貪る事しかできなかった。

「はぁ はあっ はぁ・・・」

(くそっ 気持ち・いい・・ 力が・抜け・る・・・)

荒々しく喘ぐことしか出来ず、理性は肉棒からの快感に濁り、欲情が亢進していく。

今のスーパーマンには、逞しい肉体を快感に震わせて悶えることしかできなかった。

 

「ハハハハッ さっきの元気は何処へ行ったのかな?」

勝利の笑みを浮かべるレックスが見下ろす中、鋼鉄の男は懸命に己の欲望と戦っていた。

(くそっ た・耐えなければっ!!)

全力でしっかりと歯を食いしばり、拳を握りしめ、

股間からの欲情の指令を遮断しようと試みるスーパーマン。

 

快感と苦痛の混濁するヒーローの表情を見下ろすレックスが口を開いた。

「申し訳ないが、彼らが来る前に私達はここで失礼するよ。

 あとは、一人で楽しんでくれ」

そう言いながら、スーパーマンの顔の前に小箱を差し出した。

「これは私から君への最後のプレゼントだ」

箱を開けると、中にはピンポン玉程度の大きさの、樹脂で出来た球体が入っていた。

半透明な球体は、内側から緑と赤にぼんやりと光っている。

「ま、まさか・また・・」

スーパーマンの口から驚愕と落胆の溜息が漏れた。

プラスチックで固められた球状の物体は、グリーンとレッドのクリプトナイトだった。

 

床に倒れたスーパーマンの目の前に球体を吊すレックス。

見つめる正義のヒーローの彫りの深い端正な顔が赤と緑の光線に照らされた。

「や・ やめ・ろ・・・」

鋼鉄の男の端正な表情が、苦痛と恐怖そして快感への期待に歪んだ。

レックスは、球をゆっくりと鋼鉄の男の顔へと近づけていく。

(くそ・・ このままでは・・・)

「うあぁ・・」

放射線に晒された苦痛に、

肉体を仰け反らせながら思わず呻き声を上げるスーパーマン。

その時を狙って、レックスはスーパーマンの下顎を持ち、口をぐいと開かせた。

クリプトナイトで出来た球体は猿轡だったのだ。

鉛で出来た鎖を頭の後ろで結ばれてしまった。

「うぐぅっ・・・」

口腔内に押し込められたクリプトナイトが、体内から緑の光を放射し、

頭蓋骨と比較すると薄い上顎骨を通して、

スーパーマンの精神活動の中心である脳組織を直撃した。

(うわぁああぁぁあぁぁぁああぁっっ!!)

痺れを伴った強烈な苦痛がスーパーマンを襲った。

 

全身を緊縛するレッドクリプトナイトのロープによる影響で、

苦痛すら快感として感じるように変換させられたスーパーマンには、

グリーンクリプトナイトの至近距離からの光は、

耐え難い苦痛であると同時に、この上もない快感となっていた。

しかも、猿轡の中のレッドクリプトナイトの放射線と混ざり合い、

猛烈な強さの快感となって鋼鉄の男の理性を真っ白い痺れとして飲み込んだ。

理性を封じられたヒーローの肉体は、完全に欲情した肉棒の支配を受け入れた。

(う、うぁぁ・・

 だめだっ 堪えられない! イ、イクッ!!)

ドッビュウッ ビビューッ

破れた赤いコスチュームの裂け目から天を突く勢いで屹立する巨大とも言える肉棒は、

直接の刺激を受けることなく再度ドロドロと濁る精液を吹き上げた。

グリーンクリプトナイトの光線が届かず全く影響のない下半身は、

理性の箍が外れた今、溢れるスーパーパワーで物凄い勢いで白濁液を噴出した。

腰を突き出した瞬間に放出された精液は、

猿轡を嵌められたスーパーマンの顔にまで到達し、端正な顔を白濁した液で汚した。

「んあ・・ あぁ・・・」

赤く充血した亀頭の先端からはドロドロとした精液が漏れていた。

最早、スーパーマンには猛り狂う肉棒からの欲望を抑えることは出来なかった。

 

「自分で顔射するとは、お前も淫乱な男だな」

ドロドロの精液に塗みれたスーパーマンの端正な顔を

ニヤニヤと笑みを浮かべながらレックスが見下ろしていた。

 

「早くロープを破って脱出した方がいいぞ、スーパーマン。

 警官隊と報道陣がここを見つけたら大ごとだ。

 こんな写真がばらまかられた部屋で、

 そんな恥ずかしい姿で悶えているのを見つかったら、

 お前の正義の味方としてのキャリアはお終いだ。ハッハッハ!」

レックスは、白濁液の滑る床で悶えるスーパーマンにそう言い放つと、

ナイジェルとグレッチェンを伴って部屋の奥へと消えた。

 

(警官達が・・・ ロイスが・・来る前に・・・

 は、早く・・ これを破らなくては・・)

僅かに残った理性がそう命じ、

焦燥感に駆られ、逞しい肉体をくねらせてロープを破ろうとするスーパーマン。

だが、きつく緊縛するロープは、

もがけばもがく程ますますきつくヒーローの肉体を締め上げ、苦痛は快感へと変わり、

太くいきり立つ肉棒は一層猛るのだった。

 

脱出しようともがくスーパーマンは、自分自身を快感の渦へと追い込んでいた。

これこそが。レックスが仕掛けた最後の罠だった。

レッドクリプトナイトのロープを破ろうともがくことで快感が強まり、

緊縛される肉体は苦痛と快楽に飲み込まれていく。

そして、欲情した鋼鉄の肉体は肉棒による支配を受け入れてしまうのだった。

 

グリーンとレッドの二つのクリプトナイトの猿轡によって、

正常な思考を奪われたスーパーマンは、完全に肉棒からの欲望の虜となった。

理性の活動すらままならないスーパーマンは、

ロープを破ろうと身体をくねらせることが更なる快感をもたらし、

それが更に己の肉体を快感責めに追い込んでいることに気付いていなかった。

「くぁぁ・・ あ・ぁぁ・・・」

かつての正義のスーパーヒーローは全身が快感に包まれ、

巨大にいきり立つ肉棒はビクビクと蠢きながらから白濁した精液を吹き上げ続けた。

 

今やスーパーマンを支配する勃起した太いペニスがドクンドクンッと精を放つ度に、

逞しい肉体に宿っていたパワーは失われ、正義の男の理性も快感に溺れ、

かつては正義の象徴だった赤と青のコスチュームは白濁液に塗れていくのだった。

 

* * *

 

数分後、突入した警官隊とロイスが見たものは、

胸に「S」字のついたコスチューム姿のまま、

逞しい肉体をロープに縛られ、整ったハンサムな顔には猿轡を嵌められ、

赤黒く屹立した勃起した肉棒から白い精液をダラダラと垂れ流しながら

快感を貪る堕ちたヒーロー、スーパーマンの無様な姿だった。

 

 

(了)

 

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(後記)

 

今回のストーリーで主役をスーパーマンにしたのは、

メル友のSくんがスーパーマンの大ファンだから。

気に入ってもらえたかな・・・

ある時、ネットで見つけたスパイダーマンが縛られてる画像を見て、

「ヒーローを縛るのもいいかも!」って思って書きました。

どうせ縛るならマッチョの方がいいし(笑)、だからスーパーマンです。

 

あと『金蹴り』シーンは、YSPにストーリーを投稿するきっかけになった

Mさんの好みに合わせました。

 

それにしても、難しかったのは亀甲縛り。。。

やったことないので結び方をネットで検索しまくりでした。

 

これを書き始めた頃、テレビ東京でスーパーマンのドラマやってました。

このドラマ、ストーリーはどうしようもない位ショボかったけど、

ときどきヤラレシーンがあったりして目が離せませんでした(笑)。

 

* * *

 

去る10月11日、映画のスーパーマンとして人々を魅了した

クリストファー・リーブ氏が亡くなりました。

彼が最後に主演したスーパーマン4から20年近く経ちますが、

未だに我々の想像力をかき立ててくれる事に感謝すると共に、

心からご冥福をお祈りいたします。

      

2004年10月17日 たかひろ