Green Lantern編
第4話:終焉
アクアマンとGreen Arrowを傷つけることなく拘束することに成功したGreen Lanternだったが、
敵の巧妙な罠に嵌められ抵抗むなしくラボに連行されてしまった。
彼もまた他の仲間と同じ道を辿る運命にあるのだった・・・・。
クリス:・・・・よし、準備は出来た。
Green Lantern:・・・・こ、ここは・・・・
クリス:ここは犯罪研究会の研究スペースだよ
Green Lantern:・・・?!・・・・お、俺をどうするつもりだ!
クリス:大丈夫、ちゃんと説明しながらにするから ね
Green Lantern:せ、説明・・?
目を覚ましたGreen Lanternの体には自由は残されていなかった。
首に装着された首輪の効果で体は麻痺状態を維持されていた。
寝台の上に仰向けに寝かされていた。
脱力した状態で腕も足も開き気味に投げ出され、瞬きと会話だけをかろうじて許されていた。
そして1つだけ・・・あのベルトが自分にも装着されていたのだった。
クリスの背後には金属コーティングを解除したアクアマンとGreen Arrowが立っていた。
その瞳は赤く淀み、意思はこもっていなかった。
クリス:まずは、これを飲んでもらおうか・・・
Green Lantern:やめ・・やめろっ!・・・
んぐっ・・・げほっ・・・・んぐ・・・げほっ・・・
クリスが持ってきた小瓶から白濁した謎の液体を口に注がれるGreen Lantern。
絶対に飲んではいけない・・・本能がそう告げるが、今の彼には抵抗する手段は残されていなかった。
注がれるその液体の体内への侵入を許してしまった。
彼を捕まえた悪魔はこれでやめるほど優しくはなかったのだ・・・。
淡々とデバイスを操り、次の段階へと進んでいった。
カタカタカタカタ・・・タンッ!
Green Lantern:・・・・?!・・・んごっ・・・んぐぅ・・・
クリス:これは君も幾度となく見てきた液体金属だ、安心してくれ
Green Lantern:・・・んぐぅぅ・・・がっ・・・んごっ・・・・
無防備に横たわるGreen Lanternに寝台から湧いて出てきた銀色の液体は顔を這い上がり
無理やり口と鼻から体内への侵入を図ってきた。
体を麻痺させられているため、吐き出すことも口を閉じて抵抗することも出来ずに
どんどん液体金属を体内に取り込まざるを得なかった。
喉を通過した液体金属は体の内側をどんどん覆っていき、体の内側を支配していった。
Green Lantern:・・ぜぇぜぇ・・・・・げほっ・・・・
クリス:最初の液体は君が死なないようにと研究会のメンバーが作った細菌さ・・・
君の仲間も皆、飲まされている
Green Lantern:・・・さ、細菌・・?!・・・
クリス:そして、病気などにならないように体内も液体金属で包むことにしたんだ。
そこの2人ももちろん施されているものだよ
Green Lantern:・・・俺達にこんなことをして一体どうするつもりなんだ・・・
クリス:どうする?う〜ん・・・君達が欲しかっただけなんだよね、実際のところ・・・
でも、安心して、地球の平和は僕達が守るからさ
Green Lantern:平和を・・・守る?
クリス:うん、守るよ。君達が僕らにコレクションされて治安が悪くなったらみんなに悪いから、
ちゃんと平和は守るさ
Green Lantern:なんてやつらだ・・・・
クリス:じゃあ、そろそろ君も・・・時間だ・・・
クリスは満足そうにシステムの最終段階を作動させた。
首輪が再び作動し、Green Lanternを完全に支配し始めた。
彼が意識を失っている間にも支配は着々と進み、首輪とベルトによりGreen Lanternも
2人の後を追うようにクリス達の忠実な下部へと変えられていった。
Green Lantern:く・・・そっ・・・・・・・・・
クリス:さようなら・・・そして、これからよろしく・・・Green Lantern
Green Lantern:・・・・了解しました・・・・・・
クリスの言葉に反応したGreen Lanternの瞳が赤く淀み、
微かに残っていた意識も装置により完全に押さえ込まれていった。
寝台から起き上がり、2人の横に並ぶGreen Lantern。
ネル:終わったんだね、クリス?
クリス:あぁ、彼も仲間に加わったところさ
ジョージ:装置は順調に動いてるみたいだな
クリス:当たり前じゃないか、君が作ったものだもの
ジョージ:ありがとう
クリス:君達・・・メタルコーティング モード:Oでそこに並んでくれ
アクアマン:了解しました
Green Arrow:了解しました
Green Lantern:了解しました
クリスの命令に従い、3人は体を金属でコーティングしていく。
そして、戦闘とは違う「モード:O」を発動し、
体の起伏やコスチュームの模様なども模した状態であの飾り棚に並んでいった。
3人それぞれがいつものファイティングポーズを取り、動きを止めた・・・
まるで金属で作られたオブジェの様に・・・・。
ロビンから始まったこの計画はついに終わりを迎えた・・・・。
ゴッサムの英雄は化石にされ、相棒は剥製にされてしまった。
ニューヨークを守ってきた超人はモルモットとして金属板に封入されてしまった。
光速の超人は人形に変えられ、今は黄金の像にされている。
彼らを助けようとした3人の戦士もあえなく金属のオブジェとして飾られ、
必要があれば下部として借り出されていった。
しかし、彼らがいなくなっても地球は平和なままだった。
彼らの遺伝子から作られた兵器や下部になった3人により犯罪者は撃退されていった。
そして、残ったヒーローやヒロイン達も捕獲され、ある者はオブジェに、
ある者は下部に・・・・残らず全員が研究会に集められてしまった。
犯罪がなくなった世の中からは消えたものがもう1つあった・・・
それは、それまで平和を守ってきた彼らの存在だった。