The Flash編
第5話:お仕置き
他の3人とは違い、心が折れないままコレクションに加えられたフラッシュ。
それには意味があったのかもしれない・・・・。
バットマンやロビンは飾ることがメインだった。
スーパーマンは実験することが大事だった。
フラッシュは・・・・拷問に対するリアクションが大切だったのかもしれない・・・・。
ネル:楽しく遊びましょう?
フラッシュ:・・・はぁ・・はぁ・・・
だ、誰が・・・お前と・・・・
ネル:まだ、わかってないんだね?自分の状況
フラッシュ:・・・はぁ・・はぁ・・・・
ネル:苦しいと思うよぉ・・・
何の処理もされずに剥製にされるの・・・
乾きに耐えられない・・・
フラッシュ:・・・・はぁ・・はぁ・・・
ゴクン・・・
生唾を飲み込むフラッシュ・・・。
確かにそうだった・・・目も口も乾くのに死ねないのだから・・・
想像することも出来ない苦しみなのは間違いなかった。
ネル:数秒であれだよ?何年も窒息状態って気が狂うだろうね・・・
廃人にもなれないんだよ・・・
フラッシュ:・・・・・・・・・・
呼吸も整ったフラッシュは言葉を発することが出来なかった。
ものの数秒であの苦しみ・・終わりがない長期間なんて耐えられるわけがない・・・。
ネル:ずっと頭も指も圧迫され続けて・・・
フラッシュ:・・・・・・っ・・・・
ネル:そうそう、こんなのもいるんだ
フラッシュ:・・・?!・・・・
(な、なめくじ・・・・)
ネルの取り出したガラスケースには無数のなめくじが群がっていた。
こぶし大のその醜悪な生き物は見ているだけで鳥肌がたってしまった。
ネル:こいつ酸を吐き出しながら這いずり回るんだ・・・素敵でしょ?
フラッシュ:・・・・っ・・・・・・・
ネル:誰がご主人なのかわかってないみたいだからお仕置きしないとね
フラッシュ:・・・?!・・・
ネルは黒い笑顔でフラッシュに拷問器具を施していく。
フラッシュのブーツを脱がせ、コスチュームを膝まで引き上げていく。
そして代わりにナメクジの入れられた拷問ブーツを履かせ、
隙間をシールしてナメクジを閉じ込めたのだ。
フラッシュ:・・・ぐっ・・・ぐぅぅ・・・・
ネル:気持ちいいでしょ?
なめくじの酸に声が出てしまったフラッシュを楽しそうに眺めるネル。
そのご主人様の指がフラッシュの瞼に迫ってきた。
無理やり瞼をこじ開け、ロビンを剥製にした液体で両目をコートした。
フラッシュ:・・・・ぐっ・・目、目が・・・くそっ・・・
ネル:ね?辛いでしょ?
どんどん拷問器具が増えていき顔が苦しみに満ちていくのを至福の時とばかりに楽しむネル。
鼻から顎までを縦長のシートでシールし呼吸を奪ってしまった。
フラッシュ:んぐっ・・・んんっ・・・・
(く、苦しい・・・ぐっ・・・)
ネル:その声、その顔・・・最高・・・・・
仕上げにボタンを押して指とこめかみを万力で締め上げ始めた。
フラッシュ:・・・んぐぅぅぅぅぅぅ・・・・
(ぐわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・苦しいぃぃぃぃぃ)
ネル:さぁ、出来・あが・・り!
ルンルンと楽しそうにベッドに戻るネル。
その視線の先には拷問を受けるお人形さんがいた。
一番の武器である両足は這い回るなめくじの吐き出す酸により蝕まれていった。
こめかみも指も再び圧迫され潰されようとしていた。
水分を排出する効果がある液体で包まれた両目からは水分が急速に失われ、
閉じることも出来ずに苦しみ続けていた。
そして、呼吸を完全に封じ込まれ窒息状態が維持されていた。
体をゆすることも出来ず、叫び声を上げ続けるネルのお人形。
それを両足をぶらぶらしながら眺めるネルは満足気に鼻歌を歌っていた。
ネル:自分のご主人様がわかったら叫んでみて?
答えがわかるまで僕は眺めることにするね
フラッシュ:・・?!・・・んんっ・・・んんっんっ!・・・・
(・・げ、限界だ・・俺もここまでか・・・
ネル・・・・・?!・・・ネルだっ!)
ネル:僕が誰か?じゃないんだよ・・
ご主人様は誰か?だよ?わかる?
フラッシュ:・・・んぐっ・・んぐぐ・・・・・んんっんんっ!・・・
(ぐぅぅ・・・そ、そういうことか・・・・ネル・・様・・・!)
ネル:なんか、答え、わかったみたいだね?じゃあ、答え合わせしよっか!
フラッシュ:・・・んんんっ・・・んんんっんんんんっ!・・
(は、はやく!・・・はやく・してくれ!)
漆黒の笑顔を湛えお人形のもとへ歩み寄るネル。
その手は呼吸を奪うシートではなく、万力の装置を止めるスイッチに伸びた。
フラッシュ:・・・んんんっ!・・・・
(・・・・はやくっ!・・・)
次に伸びたのはブーツだった。
なめくじが出てこないように両足から外し、コスチュームを下ろし、ブーツを履かせた。
フラッシュ:・・んんんんっ!・・んんっ!・・・
(・・そこじゃない!・・・口だ!・・・・)
フラッシュが待ち望んだシートの剥離がようやく行われた。
フラッシュ:はぁはぁはぁはぁはぁぁはぁ・・・・
ネル:さぁ、答え合わせしようか・・・
フラッシュ:目・・目を・・・早く目を・・・
ネル:ん?・・・答え・・・わからなかったのかな?
フラッシュ:・・・?!・・・
す、すいません・・・・
ネル:・・・ご主人様は・・・だぁれっ?
フラッシュ:・・・・ネル・様・・・です
ネル:そうだね・・・よく出来ました・・・
フラッシュ:・・ふぅぅ・・・はぁはぁ・・・ふぅぅ・・・・
ネルの出したクイズに答え、ようやく全ての拷問器具を外してもらうことが出来た。
フラッシュの心は完全に恐怖に支配され、文字通りネルのお人形さんへ変わり果てていた。
カラカラカラ
フラッシュ:・・・?!・・・
ネル:次に遊びたくなるまで君もここに飾ることになってるんだ
フラッシュ:・・・飾る?・・・・
ネル:うん、そう・・飾るの・・・・
フラッシュ:・・・・・・・
ネル:さぁ、仕上げ、仕上げ・・っと
フラッシュ:・・・な、何を・・・・
仕上げ・・・その言葉を呟きながらフラッシュを部屋の中央に直立させた。
そのネルの手にはいつの間にかスプレー缶が握られていた。
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
ネルはそのスプレー缶を使いフラッシュをデコレーションし始めた。
その缶からは黄金に輝くガスが噴出し、ガスに触れたフラッシュを黄金の像に変えていった。
フラッシュ:・・・そ、それは・・・
ネル:そのままでもいいんだけど、やっぱオブジェだからね、黄金の像にして保管するの
フラッシュ:・・・・そ、そんな・・・
ネル:大丈夫、呼吸だけは出来るようにしてあげるから
フラッシュと会話をしながらもどんどん体を黄金に染めていくネル。
そして、瞬く間に顔以外を全て黄金の像に変えられてしまった。
ポケットから丸めたティッシュを用意しフラッシュの鼻に詰め込んだ。
表情を手で整え、一気に顔も黄金に染め上げた。
フラッシュ:(・・・これで俺も晴れてオブジェ・・・か・・・・)
ネル:ほら、呼吸できるでしょ?
フラッシュ:・・・・・・・
ティッシュを抜き取りスプレー缶を床に置き、作業を終了した。
カラカラカラ
4体のオブジェを乗せた飾り棚は所定の場所へと移動していった・・・
次の獲物が罠にかかるまで。