スーパーマン編
第1話:不吉な影
バットマンとロビンが姿を消してから数日・・・
二人が命がけで守っていたゴッサムシティは犯罪で溢れかえっていた。
2人の英雄と共に街を守っていたゴードンも頭を抱えているほどだった。
この街の異常事態に市民は皆、不安を募らせ、
日々の暮らしもままならない感じだった。
今までになかったこの異常事態に気がついているのは
ゴッサムの市民だけではなかった・・・・。
スーパーマン:これは一体・・・・
強盗犯を捕まえ、連行している最中に街に溢れかえる犯罪を見て
動揺するスーパーマン。
バットマンは・・・ロビンは・・・・。
スーパーマン:(一度確かめてみる必要があるな・・・・)
騒ぐ強盗犯を警察に突き出し、そのままバットマンの基地:ウェイン邸へと急行した。
アルフレッド:・・・・ぼっちゃま・・・・・・
スーパーマン:やはり、何かあったんだな
アルフレッド:・・・?!・・・あ、あなたは・・・
スーパーマン:盗み聞きは良くないと思ったのだが、
無駄によい耳を持っているので聞こえてしまったんだ、すまない
アルフレッド:いえ、わたしもあなたに相談したいと思っていたところでしたので・・・
スーパーマン:相談?ウェインはどうした?
アルフレッド:・・・・戻らないのです
スーパーマン:戻らない?
アルフレッド:お時間を少々いただいてもいいですかな?
スーパーマン:・・・・あぁ・・・お願いする
アルフレッドは紳士的な態度でコーヒーをカップに注ぎ、スーパーマンに差し出した。
そして、主のいないテーブルに待ちに待った来客を招き、話し始めた。
そもそもの始まりははバットマンが事件を解決するために留守にしている時であったこと。
主人の留守の間にロビンが別な事件を解決するために遠い場所へと向かい、
連絡がとれなくなったこと。
ユーティリティーベルトの緊急信号が発信されたことを聞き、バットマンもその現場に急行した・・・
そして、二人とも戻らないことを全て告げた。
スーパーマン:警察は?
アルフレッド:もちろん、捜査してくださいました
スーパーマン:・・・・見つからないのか・・・
アルフレッド:はい、そこにいた形跡さえも・・・・
スーパーマン:よほど強力な相手なんだな・・・
アルフレッド:・・・・・・・・ウェインぼっちゃま・・・・・
スーパーマン:安心していい・・・わたしが助けに行く!
アルフレッド:・・・?!・・・ほ、本当ですか?
スーパーマン:あぁ、彼らはわたしのかけがえのない仲間だ!
放っておけるわけがない!
アルフレッド:あ、ありがとうございます・・・・・
スーパーマン:現場の座標と緊急信号の出た場所を教えてくれ
アルフレッド:はい、もちろんですとも・・・・・くれぐれもお気をつけください
スーパーマン:あぁ、ありがとう・・・
涙を流し喜ぶアルフレッドから資料を受け取り、
テラスからその場所へと向かうスーパーマン。
パリッ
アルフレッド:・・・カップが・・・な、何事もないといいのですが・・・・・
スーパーマンが飛び立った直後、彼の使用したカップに亀裂が入り、割れてしまった。
主が2人とも失踪したアルフレッドは不安な眼差しでテラスを眺めていた。
スーパーマン:待っていろ!二人とも・・・今、行く!