第2部

狂星出現

第6話

 

 体をおかしくされ完全に敗北したスーパーマン。

 その敗北の傷は本人だけではなく、ロイスと博士の心にも暗い影を落としていた・・・・。

 そんなヒーローを庇うように博士とロイスは治療室でひたすらに眠るスーパーマンを見守るのだった。

 

スーパーマン:こ、ここは・・・・

 

エミル・ハミルトン:よかった・・・ロイス、スーパーマンが目を覚ましたよ

 

ロイス:よ、よかったわ!心配したのよ・・・スーパーマン

 

スーパーマン:すまない・・・助けられなくて・・・・

 

ロイス:何を言うの!あなたが私を助けてくれたじゃない!

 

エミル・ハミルトン:無理をしちゃだめだ・・・横になっていなさい

 

スーパーマン:駄目だな・・・私は・・・・

 

ロイス:そんなことない!あなたは立派なヒーローよ!

 

スーパーマン:あ、ありがとう・・・・

 

ロイス:早く、よくなってね・・・じゃあ・・・

 

スーパーマン:あぁ・・・ありがとう・・・・では・・・

 

 回復用のカプセルに入ってるスーパーマンを心配そうに見つめつつも

新聞社に戻るロイス・・・博士と約束した秘密を胸に秘めて。

 

エミル・ハミルトン:スーパーマン・・・ちょっといいかな?

 

スーパーマン:なん・・・です?・・・博士・・・・

 

エミル・ハミルトン:君を今回苦しめたものは・・・その・・・・

 

スーパーマン:な・・なん・・・です?

 

エミル・ハミルトン:君の神経を操作する効果があるようだ・・・

 

スーパーマン:神・・・経・・・・を?

 

エミル・ハミルトン:あぁ・・気をつけるんだ・・・・まだ回復しきっていないようだね・・

          すまなかった・・・・ゆっくり休んでくれ・・・

 

スーパーマン:すい・・ません・・・・・・・・・・・

 

 度重なるダメージと精神的なダメージに意識を保てずに深い眠りに堕ちていった・・・。

 

エミル・ハミルトン:やはり・・・言えない・・・私には・・・・

 

スーパーマン:(私は・・・正義を・・ロイスを・・・守れるだろうか・・)

 

 今までに経験のない悩みを抱え、抗えない睡魔に襲われて眠る正義のヒーロー・・・

彼に着実に迫る魔の手・・・全ては計画の通りに動いていた。

 ここ数日で起きたこの2つの事件は世界の人々を不安で包み込み、ロイスや博士にも暗い影を落としていた・・・

そして、当事者であスーパーマンにも・・・。