〜 第7話 〜

 

------  8月23日 07:30  ----------------------------

 

僕は昨日より遅く目を覚ました。

やっぱり昨日と比べると気が楽だ。

健次郎に対して罪悪感が全くないというとウソになる。

でも健次郎に責任が全くないとは言えない。

しかも僕の時には「相手の出方を見るしかない」とか言って

自分は第三者のような態度を取ったのも気に入らなかった。

立場を替えて僕の味わった気持ちを健次郎にも味わわせてやりたいという

気持ちもあった。

 

 

------  8月23日 08:30  ----------------------------

 

僕は昨日より少し遅く家を出た。

Tシャツにジャージという服装。無論ノーパンではない。

 

 

------  8月23日 08:40  ----------------------------

 

校門を入ると三宅が待っていた。

 

 三宅「遅いですよ。もうすぐ兼末のストリップが始まりますから」

 

  僕「えっ?」

 

いろいろな想いが頭の中で交差した。

“俺はキャプテンだ。集合時間の5分後に来て「遅い」と言われる筋合いはない。

 だいたい俺が来ないまま「始める」とは何事だ!”

健次郎が“脱がされる”という事に思い至ったのは一呼吸してからだった。

 

 三宅「あっ。キャプテン。キャプテンの教室じゃなくて部室の方です」

 

僕の想いをよそに三宅は僕の先を歩き始める。

面白くなかった。

だが一方では“これで良いのでは”という想いもする。

自分が中心になって健次郎に“罰を与える”よりは

森田が勝手にやってくれた方が後々の健次郎との関係もうまくいくような気した。

昨日の電話では健次郎から「森田の好きなようにやらせて良い」との言葉もある。

 

  僕「うん。分かった」

 

僕は威厳を取り戻すべく先に立って歩き始めた。

 

部室に入ると健次郎の姿が目に入った。

三宅の言ったストリップは始まっていなかったが

半袖のユニフォームにサッカーパンツを穿いた健次郎は

部室の中央にある木製のテーブルの上に寝かされ

森田と岡田にサッカーパンツの裾を摘まれて中を覗き込まれている。

すでに「まな板の上の鯉」の有様だ。

2人のにやけた顔から健次郎がノーパンであるのが分かった。

 

 森田「あっ。遅かったですね。そろそろ始めようかと思っていたところですよ」

 

  僕「もう始めているようにも見えるけどな」

 

 森田「いやぁ。これからですよ」

 

僕は精一杯の皮肉でやり返したつもりだったが森田には通じなかった。

 

  僕「それなら始めてもらって良いよ。俺は見てるだけだから」

 

 森田「へぇ。何か冷たいんですねぇ。もっと優しい人かと思っていたのに」

 

僕はもう何も言わなかった。何を言ってもムダだと思ったのだ。

 

 森田「それじゃ始めさせてもらいますよ。

    さてどうしようかなぁ」

 

森田は“どうしようかなぁ”の言葉が終わらぬうちに

健次郎のサッカーパンツの下から手を突っ込んだ。

 

 兼末「うっ」

 

健次郎の身体がわずかに浮いた。顔が少し歪んで見える。

 

 三宅「じゃ。僕らも始めますかぁ」

 

 岡田「そうしますかぁ」

 

三宅と岡田も尻馬に乗ってユニフォームの上から健次郎の乳首を弄ぶ。

健次郎は別に身体を拘束されているわけではない。

しかし無抵抗のまま3人の責めを受けていた。

 

 森田「ありぃ。何か硬くなってきたような気がするんですけどぉ」

 

森田がふざけた声を出した。三宅と岡田の視線が健次郎の股間に注がれる。

森田は2人の視線を確かめてると健次郎のサッカーパンツから手を抜いた。

サッカーパンツがテントを張っている。

 

 三宅「へぇ。こんな風になっちゃったんだぁ」

 

 岡田「へへへ。ココは正直なんだねぇ」

 

岡田はテントの頂点を指でさすった。

 

 兼末「あっあぁ」

 

 岡田「あぁだってよ」

 

 三宅「そんじゃ次は俺が」

 

今度は三宅が健次郎のサッカーパンツに手を入れた。

 

 兼末「あっ」

 

 三宅「なかなか良い声を出すんだなぁ」

 

三宅の手が健次郎のサッカーパンツの中で上下する。

 

 三宅「うわっ!」

 

急に三宅がサッカーパンツの中から手を出した。

 

 三宅「こいつ。いっちまいやがった」

 

三宅の手に付いた白い液体がそれを証明していた。

健次郎のテントも急速に低くなっていく。サッカーパンツにはシミが広がっていた。

 

 岡田「こんなにアッサリいってしまうとはな」

 

 三宅「何かあっけないよな」

 

2人は森田に視線を向けた。リーダー格の森田の指示を待っているのだ。

だが森田もやや困惑気味のようだ。

 

 森田「うっ。まぁ出しちまったものは仕方ないだろ」

 

明らかに森田は弱気になっていた。射精までさせるつもりでははなかったらしい。

 

 森田「まっもう良いよな。お開きって事でな」

 

逆に三宅や岡田に同意を求めている。

 

 三宅「あっ。あぁ。森田がそう言うならな」

 

 岡田「俺も森田に異議なしだ」

 

森田は自分に責任を押しつけようとするかのような2人の言葉に

何か言い返そうとしたが言葉には出なかった。

 

ともかく3人は結論を出すとそそくさと部室を出ていった。