5.「混沌の少女」
フェンリル・アインVS巨大兵器戦から数10分前・・・
爆音と共に鳴り響く絶叫。この世の物とは思えない声がアナザーの耳に鳴り響く。アナザーはその声に耳を塞ぎしゃがみ込む。
「くっ・・・・!なんだ今のは?」
アナザーは建物の中に侵入は成功したものの、さっきの叫び声と共に施設のアラートが鳴り響く。状況が読み込めなかったがさらに中に入るには好都合と思い、混乱の中施の設中枢に向かっていった。
そう、あのフェンリル大尉と戦った「物」がいる場所へ。
「拉致が飽きませんね・・・切り刻むのは好きですがこうも硬く、再生を繰り返しては」
そのころフェンリルは例の巨大兵器に苦戦の最中であった。
得意のデュアルブレードの斬撃をもってしても倒し尽くすことの出来ないその兵器は攻撃こそしてこないが、こちらからのダメージも与えられない。
そう『倒し尽くす火力』が必要だった。あの強固な装甲を破壊し、再生すらさせない火力。フェンリル大尉には1つ心当たりがある、それを彼女は持っている。 彼女の助勢を受けるのは癪だが任務という縛りがある以上そんな悠長な事を言ってられる暇もない。
フェンリルは上司である彼女に通信を繋げる事にした。
「アイン中佐、どうやら結構面倒な事になってるようです」
・・・・
アナザーはいともたやすく中枢に侵入する事に成功していた、気味が悪いほどに人気の無い広い部屋が目の前に映る。
そこには巨大な機械と言えるような物と液体に浸かった少女が居た。
「これ・・さっきの作業員が言ってた・・・」
アナザーはバイオ液に浸かっている少女を調べようと近づいた。
近寄って見てみると容器に名前が書かれてある
【traitor a soul】反逆者の魂
隣にはご丁寧に説明資料まである。
『ACに関する耐久精度向上における細菌による装甲の自己再生のテスト。
まずは人を培養として繁殖させ、それを装甲に付着させ、装甲自体にどれほどの再生能力が生まれるかのテスト。実験は成功、幸いこの少女びには抗体らしい物が最初から備わっており、細菌の汚染にも難なく耐えた。まるで最初から持っていたかのように。だがこれを成功させる為にどれほどの多くの犠牲を費やしてきたか、私はこの仕事を終えたら会社を辞め密かに暮らそうと思う。・・・・・・・・・研究NO.104 研究者 ケルヴィス』
「ACに自己再生能力だと?・・ムラクモミレニアムはなんて事を・・」
他にも何か無いかと辺りを調べるがこれといった物は無く、ただそこに白い肌をした少女が居るだけであった。
「こんな幼い子をこんな目に合わせやがって!・・・・」
近寄ってよく見ると・・・・
「・・・・・・・・・貴方は・・・誰?・・・」
液体に浸かっている少女はこちらを見てニコっと微笑んだ
「!?・・・・な!・・・・・・・」
驚いた、その少女には意識がはっきりとしている。
少女はキョトンとした顏でこちらを見る。その綺麗な目に思わず見惚れてしまうほどに。
「ま、待ってろ!こ・・ここから出してやるから」
そう言って、装置を解除しようと試みた。
だがそれは災難という物語の始まりにすぎなかった。
【GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!】
咆哮とともに爆音が鳴り響く。複数の爆発と共に、施設の上部が消し飛んだ。
「一体何が起こってるんだよ!」
アナザーは焦りと混乱で装置を解除するのに手間取っていた。
だが数分もしない内にそれは事を成す事になる。
「クス・・・おや?まだ逃げていない人が居るとは・・正直驚きました」
ゾク!ッと来る殺気、後ろにそれが居るのはわかっているのに後ろを振り向けない。動けば殺される、まさに死神に鎌を突き付けられているかのように。
「・・・・あ・・・」
アナザーは声が出せなかった。
「ふむ・・・どうやらここの人では無いらしいですが?・・・どうして彼女を助けようなどと思っているので?・・・興味がありますね・・・・」
その男は手からナイフを取り出すと一歩一歩アナザーに近寄って行く。
その歩みの音を聴き近寄ってるのにも関わらず、足1つ動かせない。
その歩みが真後ろに来た所で男はこう言った
「では、ごきげんよう・・・クス」
男はナイフを振りかざそうとした、
刹那!男の動きが止まる。
「何をしているのフェンリル大尉・・・私はターゲットを優先と言ったはずよ?・・・無駄な殺しをしろと言った覚えはないわ・・・」
女性の声、それと同時にアナザーの緊張は解かれ地面に伏せた。
「助かった・・のか?・・」
だがまだその男、フェンリル大尉の腕は上がったままであり、それを女性が止めている状態であった。
「任務を遂行する為に邪魔な要素を排除しようとしたまでですよ。アイン中佐」
アナザーはアイン中佐と呼ばれた女性の顔をマジマジと見る。
蒼い髪色、ショートボブで笑顔とはいえないがうっすらと微笑みかけていた、アナザーが喫茶店で財布を拾って貰った美人がそこに居た
「あの時の!?」
アナザーは覚えていた、まさかこんな所で出会うとは思わなかった。
だが以前の彼女とは表情もまったく異なっており別人といえる。
「・・・・大尉、腕をおろしなさい・・・でないと・・・」
そう言うとアインは自分より大きい男を難なく投げ飛ばした。
「ぐっ!・・・そういえばCQCの達人でしたのを失念していましたよ」
CQC(クローズクォーターズコンバット ) は、敵の人員を従事しながら武装して手に手の戦闘の間に急速な交代を可能に結合された戦闘技術のシステム。
それを応用した投げ技を使ったようだ。
「凄い・・・」
アナザーはただ見とれるだけであった。
そしてアインはアナザーに初めて視線を向ける、以前とは異なり冷たい目線。
「・・・何故こんな所にいるの?・・教えてもらえたら危害は加えないわ・・」
その目は冷たくも安心感ある目をしていた。彼女なら信用できるという謎の確信を持ちアナザーは淡々と答えた。
「俺はただの民間人だ。だがあんた達の行動に【興味】が沸いた。ただそれだけだ!」
一瞬の沈黙がそれはアインの行動によって消える。
「興味・・・ですって・・・・・?」
アインはアナザーの手を握ると先ほどフェンリルにも使用したCQCを使いアナザーをうつ伏せに押し倒した。

「・・フザケナイで頂戴・・・」
アインの冷たい息がアナザーの耳に響く・・。
それは以前の女性の物とは思えない、冷徹な物だった。
「貴方はただ興味だけでこんな事をしているというの?フザケテルならもっと益しな嘘をつきなさい」
アインは腕を絞め技で固め力を入れる。
ミシミシと響く骨にアナザーは苦しみだす。
「あ!・・がぁ!・・・・っ」
アインはさらに追い打ちをかける
「言いなさい、目的はなに?」
アインは力を強める・・・。もはやアナザーの耳には全く入っていないだろう。
それを静止する一声が現れた
「アインさん・・・」
「!?」
少女の声であった。少女はアインを見て首を横に振る。
「・・・!でも、こいつは・・・」
アインも少女が語りかけてきたので動揺していた。
・・・・・・・・
だがアインはすぐさま正気を取戻し。
「大尉、彼を拘束します。彼女と一緒に連れて帰りましょう。話はそちらで聞くとします」
大尉も唖然としたが
「了解しました。・・・」
ずっとこの場にいるのも不味いと判断し、アナザーに手錠をして機体に乗せた。
「ありがとう・・」
アナザーは少女に呟いた。
少女はニコっと微笑むと
「では、行きましょう。【アイン中佐】」
アインも頷き
「ハイ、・・【少佐】」
爆音と共に鳴り響く絶叫。この世の物とは思えない声がアナザーの耳に鳴り響く。アナザーはその声に耳を塞ぎしゃがみ込む。
「くっ・・・・!なんだ今のは?」
アナザーは建物の中に侵入は成功したものの、さっきの叫び声と共に施設のアラートが鳴り響く。状況が読み込めなかったがさらに中に入るには好都合と思い、混乱の中施の設中枢に向かっていった。
そう、あのフェンリル大尉と戦った「物」がいる場所へ。
「拉致が飽きませんね・・・切り刻むのは好きですがこうも硬く、再生を繰り返しては」
そのころフェンリルは例の巨大兵器に苦戦の最中であった。
得意のデュアルブレードの斬撃をもってしても倒し尽くすことの出来ないその兵器は攻撃こそしてこないが、こちらからのダメージも与えられない。
そう『倒し尽くす火力』が必要だった。あの強固な装甲を破壊し、再生すらさせない火力。フェンリル大尉には1つ心当たりがある、それを彼女は持っている。 彼女の助勢を受けるのは癪だが任務という縛りがある以上そんな悠長な事を言ってられる暇もない。
フェンリルは上司である彼女に通信を繋げる事にした。
「アイン中佐、どうやら結構面倒な事になってるようです」
・・・・
アナザーはいともたやすく中枢に侵入する事に成功していた、気味が悪いほどに人気の無い広い部屋が目の前に映る。
そこには巨大な機械と言えるような物と液体に浸かった少女が居た。
「これ・・さっきの作業員が言ってた・・・」
アナザーはバイオ液に浸かっている少女を調べようと近づいた。
近寄って見てみると容器に名前が書かれてある
【traitor a soul】反逆者の魂
隣にはご丁寧に説明資料まである。
『ACに関する耐久精度向上における細菌による装甲の自己再生のテスト。
まずは人を培養として繁殖させ、それを装甲に付着させ、装甲自体にどれほどの再生能力が生まれるかのテスト。実験は成功、幸いこの少女びには抗体らしい物が最初から備わっており、細菌の汚染にも難なく耐えた。まるで最初から持っていたかのように。だがこれを成功させる為にどれほどの多くの犠牲を費やしてきたか、私はこの仕事を終えたら会社を辞め密かに暮らそうと思う。・・・・・・・・・研究NO.104 研究者 ケルヴィス』
「ACに自己再生能力だと?・・ムラクモミレニアムはなんて事を・・」
他にも何か無いかと辺りを調べるがこれといった物は無く、ただそこに白い肌をした少女が居るだけであった。
「こんな幼い子をこんな目に合わせやがって!・・・・」
近寄ってよく見ると・・・・
「・・・・・・・・・貴方は・・・誰?・・・」
液体に浸かっている少女はこちらを見てニコっと微笑んだ
「!?・・・・な!・・・・・・・」
驚いた、その少女には意識がはっきりとしている。
少女はキョトンとした顏でこちらを見る。その綺麗な目に思わず見惚れてしまうほどに。
「ま、待ってろ!こ・・ここから出してやるから」
そう言って、装置を解除しようと試みた。
だがそれは災難という物語の始まりにすぎなかった。
【GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!】
咆哮とともに爆音が鳴り響く。複数の爆発と共に、施設の上部が消し飛んだ。
「一体何が起こってるんだよ!」
アナザーは焦りと混乱で装置を解除するのに手間取っていた。
だが数分もしない内にそれは事を成す事になる。
「クス・・・おや?まだ逃げていない人が居るとは・・正直驚きました」
ゾク!ッと来る殺気、後ろにそれが居るのはわかっているのに後ろを振り向けない。動けば殺される、まさに死神に鎌を突き付けられているかのように。
「・・・・あ・・・」
アナザーは声が出せなかった。
「ふむ・・・どうやらここの人では無いらしいですが?・・・どうして彼女を助けようなどと思っているので?・・・興味がありますね・・・・」
その男は手からナイフを取り出すと一歩一歩アナザーに近寄って行く。
その歩みの音を聴き近寄ってるのにも関わらず、足1つ動かせない。
その歩みが真後ろに来た所で男はこう言った
「では、ごきげんよう・・・クス」
男はナイフを振りかざそうとした、
刹那!男の動きが止まる。
「何をしているのフェンリル大尉・・・私はターゲットを優先と言ったはずよ?・・・無駄な殺しをしろと言った覚えはないわ・・・」
女性の声、それと同時にアナザーの緊張は解かれ地面に伏せた。
「助かった・・のか?・・」
だがまだその男、フェンリル大尉の腕は上がったままであり、それを女性が止めている状態であった。
「任務を遂行する為に邪魔な要素を排除しようとしたまでですよ。アイン中佐」
アナザーはアイン中佐と呼ばれた女性の顔をマジマジと見る。
蒼い髪色、ショートボブで笑顔とはいえないがうっすらと微笑みかけていた、アナザーが喫茶店で財布を拾って貰った美人がそこに居た
「あの時の!?」
アナザーは覚えていた、まさかこんな所で出会うとは思わなかった。
だが以前の彼女とは表情もまったく異なっており別人といえる。
「・・・・大尉、腕をおろしなさい・・・でないと・・・」
そう言うとアインは自分より大きい男を難なく投げ飛ばした。
「ぐっ!・・・そういえばCQCの達人でしたのを失念していましたよ」
CQC(クローズクォーターズコンバット ) は、敵の人員を従事しながら武装して手に手の戦闘の間に急速な交代を可能に結合された戦闘技術のシステム。
それを応用した投げ技を使ったようだ。
「凄い・・・」
アナザーはただ見とれるだけであった。
そしてアインはアナザーに初めて視線を向ける、以前とは異なり冷たい目線。
「・・・何故こんな所にいるの?・・教えてもらえたら危害は加えないわ・・」
その目は冷たくも安心感ある目をしていた。彼女なら信用できるという謎の確信を持ちアナザーは淡々と答えた。
「俺はただの民間人だ。だがあんた達の行動に【興味】が沸いた。ただそれだけだ!」
一瞬の沈黙がそれはアインの行動によって消える。
「興味・・・ですって・・・・・?」
アインはアナザーの手を握ると先ほどフェンリルにも使用したCQCを使いアナザーをうつ伏せに押し倒した。

「・・フザケナイで頂戴・・・」
アインの冷たい息がアナザーの耳に響く・・。
それは以前の女性の物とは思えない、冷徹な物だった。
「貴方はただ興味だけでこんな事をしているというの?フザケテルならもっと益しな嘘をつきなさい」
アインは腕を絞め技で固め力を入れる。
ミシミシと響く骨にアナザーは苦しみだす。
「あ!・・がぁ!・・・・っ」
アインはさらに追い打ちをかける
「言いなさい、目的はなに?」
アインは力を強める・・・。もはやアナザーの耳には全く入っていないだろう。
それを静止する一声が現れた
「アインさん・・・」
「!?」
少女の声であった。少女はアインを見て首を横に振る。
「・・・!でも、こいつは・・・」
アインも少女が語りかけてきたので動揺していた。
・・・・・・・・
だがアインはすぐさま正気を取戻し。
「大尉、彼を拘束します。彼女と一緒に連れて帰りましょう。話はそちらで聞くとします」
大尉も唖然としたが
「了解しました。・・・」
ずっとこの場にいるのも不味いと判断し、アナザーに手錠をして機体に乗せた。
「ありがとう・・」
アナザーは少女に呟いた。
少女はニコっと微笑むと
「では、行きましょう。【アイン中佐】」
アインも頷き
「ハイ、・・【少佐】」
12/05/30 19:16更新 / PF大佐