花水木 ;ご主人がそういう風に「いいよー」って薦めてくれるっていうのが、あーすごいうらやましいなって。

映画の題名、俳優さん、監督さんの名前。。。なかなか出てこないお二人と、聞いていてもさっぱり書き取れないkibanaでした。。。

C ; 花水木さんの御宅では(笑)なんかそういうのあります?

花; 私も「クレイマークレイマー」はすごく印象的でね、大学のとき、4年かな?卒業してたかもしれない、ちょうどその頃で。
私が大学の頃、いっぱい映画を観るようになったのは、やっぱり、ある人が。。。

k; あるひと・・・
C ;
花; ある人が、音協に入っていて、会員でチケットが安く買えるのね。映画だけじゃなくてコンサートもそうだったと思うけど
私も一緒に(音協に)入って、月に4回とか5回とか、観るようになって。でもあの当時だったし、向こうも若いから、こう、
いわゆる話題の映画をみるとか。。。でもあの岩波ホールとかも時々行きましたー

C ; ほぉ〜
花; それは音協とは関係ないけど、そういうのもちょっとみるとかね、で、一緒に観に行って、で、やっぱり
「クレイマークレイマー」は、まさにそのことで、「ああーー」って。私はその後一人でも見に行ったくらい印象に残ったの。
あれはちょっと日本とは違うと思ったし。でもまだ結婚してなったから、自分の立場に置き換えてとかそこまではないんだけど、
あの、フレンチトーストとかねーあとなんだろ、雲の青空の壁とか、わー子供部屋ってこうだーとか、そのときはその程度しか
思ってなかったけど、けっこう、思い出に残ってます。
うーん、あとは、ちょっとへんな「時計仕掛けのオレンジ」とかえーと「スケアクロウ」
えーと、あのひと、性格俳優の、ね、〈名前が)出てこない。。。。ジャック・・・

C ; ニコルソン!
花; (笑)ジャック・ニコルソンの映画も一緒に観にいって。
だから、あの頃はまだ一人で観に行くっていうのは、そんなにはなかったけど。それから名画座風のところもよくいって、
まだ2本とか3本立てもよくやってた。

C ; 東京?
花; 東京ー三鷹とか。ちょっとその辺の、メジャーじゃない映画館。階段を下りていって地下に行くとか。
そういうところに行く時は、ジーンズはいてちょっと汚い格好して、で、へんな酔ったおじさんがいたりするから
目立たないようにして行ったりとか。

k; ずっと東京でしたっけ?
花; はい、10年弱かな?青春時代はそうですーだからねーその時、じゃあ何を見たの?ってたずねられても説明出来ないんだけど。
で、彼は、寅さんも大好きだったの。彼の、年の離れたお兄さんが映画が好きで、それで影響を受けてて、
必ず寅さんはみるとかね、「あれはいい」って。。。

C ; そうかー私はねーあの、わかってるふりをして、なんだっけ、寺山修二とか、アートシアターギルド?とか。。。アートシアターって
新宿にあったんだっけ、それも忘れてるのがすごい、で、わかんないんだけど、こういうのも見るーって言う方が文化的だったりしてね。
周りも、あの当時、私が大学の頃は70年前後だから、難しい話をするのがかっこいいとか、そういう時代だったりするの
C ; あとね、結婚してから、ああ、映画みようねーって黒澤の映画みようって観たのね。その黒澤の映画はちっとも面白くなくって、
「デルスー・ウザーラ」とかいうやつ、わざとらしくて、ぜんぜんよくなかったけど。
結婚してから、子供ができる前に行ったのがね、「カッコーの巣の上で」ジャックニコルソン、あれで私が大泣きしたら、だんながびっくりして、
「ああいうのに素直にそうして泣けるのはうらやましい」って言ってくれて。
花; あれって刑務所の話でしたっけ?
C ; んー刑務所じゃなくて。。。
花; 精神病院?そうそう、
C ; それで、大きいインディアンの、インディアンは差別用語?アメリカ先住民のすごく体の大きくて、しゃべれないってことに
なってたひとがいて、それが最後の最後に(もうネタバレしてもいいよねー)実はしゃべれる人で。
主人公がロボトミー手術されそうになって逃げ出すのを手伝ってくれるんだけど、いろんなことがものすごくダイレクトにきて、大泣き。
で、だんながそう言ってくれたことが、ちょっとうれしかったりして〈笑)
花; 5・6年前かな、COSMOSさんが「夫が『この映画、みなさい、これみなきゃ』っていうのよー」って言ってて、それで印象的だったのが
トレイン・スポッティングの。。「もうみた?これみなきゃっていわれたの」っていってて。私は結局予告編しか観られなかったんだけど。

C ; 私はね、ぜんぜんわかんなかったの。
花; そうですかーでもね、それをね、ご主人がそういう風に「いいよー」って薦めてくれるっていうのが、
あーすごい、うらやましいなーって。

C ; あ、そう。花水木さんのところはちがうの?
花; うちはねー映画はきらいじゃないけど、自分からこう開拓してみるとかね、それはぜんぜんないから。
あんまり一緒にも行かないし、ね、最近は夫婦割引とか、

C ; ああ、あるよね
花; 一緒には。。。そばにいないってこともありますけど。。。
k; 好みが違うとかー
花; そうではないけど、映画は、別に、自分ににとってなくてもいい人だからーうん、だから、ちょっと違うでしょ?
k; なくてはならないんですねー(笑)
花; うん!!
C ; そうよーでね、トレイン・スポッティングはね、すごく評判になって、デパートの一角にトレイン・スポッティングのコーナーが
できたくらい、若い人には「あれはすごいよ」って。イギリス映画なんだけど、映画評見てもけっこう評判だから、楽しみにしていったのに
ぜんぜんわかんなくて、どこがすごいんだかーって。そういうのもあるんです。
花; なんかね、ふしぎなー
C ; わけわかんない。。
k; え?それがどうしてそんなに話題に。。
C ; だから、みる人がみると面白いのか、だから逆に私たちが、「すごくおもしろかったよー」って言うのも、「えー」っていうのが
あるんだろうなって思うよ。あのね、言いようがない。。。
花; 画面も、なんか、すごく。。。
C ; そうそう。それで、わたし、汚いのがきらいでーとても言えないような。。。。
花; そう、いろんなシーンがあるのよ
C ; うん、それだけで「うっそー!!」って目を覆ってしまってたとか。。なにがおもしろいのか、私にはわかりません。。
k; シュール?
C ; うん、シュール。。。
k; ヴィジュアルなシュールさを前面に出してー
C ; そうそう、
k; ストーリー性はどちらかというと、あと、みたいな。。。
花; 深く考えると分けわかんなくなっちゃうかなーって。感覚でー
k; 感覚的に。。。
花; うん、感覚的にいいって思う人がいるかも。
C ; うーん、あの感覚がおもしろいって思う人にはいいけど、思わない人には、さっぱり意味がわかんない。
漫画とかにもあるよねー
花; だからその主演している、ユアン・マクレガーっていう人は、別の映画ではまたすごく好きで、ムーランルージュとかね
そういうところではいいと思えるから、演じてる人ではないよね。

C ; そうねー
C ; で、結婚の前半はそうやってねだんなが「いいよ」って言ってるのを見に行ったりしてたんだけど、私の方が先に見て
これはすごいから、絶対見てっていったのがね、「バートン・フィンク」ってやつで、これが誰に言っても知らなくてねー
ぜんぜん、たしか、監督がコゥエン・ブラザーズだと思った。

k; バートン?フィンク?人の名前ですか?
C ; そう、でね、やっぱりシュールなんだけどね、そのシュールさが私の感覚にぴったりで、
見終わってね、鳥肌が一時間ぐらい収まんなかった
花・ki; へ〜〜〜
C ; あの感覚がね悪夢の中に誘い込まれて、最後で、ピタッとジグソーパズルのピースがはまったっていう、その場面が
夢なんだか、想像なんだか、現実なんだか、わかんないんだけど、その世界に取り込まれてしまってて、その取り込まれる快感
ていうのが独特の空気があって。。。あれはもうほんとに、帰ってからすぐに「あれはすごいから見に行って」って、で、うちのだんなも
みたらすごかったっていって。。。でも、あんまり評判になってなくってねー
花; えー、コゥエン・ブラザーズ、何か見たんだけど、えーと、最近見たはずなんだけど、思い出せない。。。
k; それはいつごろですか?
C ; えーと今のの家にもう住んでたんだから、十数年前。
k; 札幌でも上映されたんですねー
C ; そう。
k; 観始めたころですか?
C ; えーと、私が映画をすごく見るようになったのは、7年前くらいかな。で、メモにつけ始めたのが2000年で。。
k; 月に何本くらい・・・5本は見てます?
C ; 5本は見てないんじゃない?週一回くらい
花; 去年のね、COSMOSさんの観た映画のリスト(このサイトの『映画大好き』)を見たら、23本くらい私も観てたのね、で、 COSMOSさんと違う作品を20本くらい観てました〜
C ; ああ、じゃあ、本数は同じくらいね。。
花; 本数は少ないかもしれないけど、映画ってこんなにあるんだなって。
まだまだあるでしょう?だからすごいなあって思って。

k; 映画館で観るのがいいんですか?
C ; そうです!
花; そう。
k; ビデオ借りたりとか。。
C ; ぜんぜん!
花; 全然借りない、もし観たとしても、本数には入れてないと思う。
C ; とりあえずどんな映画か知っておきたいとかね、それもないことはないけど、見損なったとかね。 まったく別もんです。
k; それはスクリーンの大きさとかじゃなくて?
C ; ただ大きさだけじゃなくて、状況が違うでしょ?ビデオで見てたら、電話かかってくるかもしれないし
お皿洗わなきゃとかどこかで思うし。現実から離れられないでしょ。
(映画をみることの)大きな意味のひとつは、現実からその時間だけ切り離すことができること。
花; 一人じゃなく、誰かと行ったとしても、一人になれるでしょ?
一人じゃなくても、スクリーンに向かってるのは一人だから、なんとなく一対一みたいな感じになれるー
一人も好きだけどね。

k; ふうん、そうなんだ。。。
花; なんとなく場所も決まってて、この映画館では私はここらへん、とか。。
C ; そうそう。
花; 大きい映画館でもけっこう後ろが好きでー
C ; おなじー
花; 後ろとかが一番すきなのね
C ; どっち側?
花 ; わりと真ん中か、今だったら右よりかなー
C ; へえ、私は逆ー左だなあ
花; 右のほうーが多いかな。
k; 映画館でもちがうんですか?
C ; 空間がちがうじゃない。席の間隔も違うし、イスも違うし、傾斜も違うし
K(某映画館)で一番好きな席は、あれどっちだろ、手前?奥の方かな、一個だけ脇にイスがあるの知ってる?、
花; あーーどっちだろ
C ; どっちかな、それの、スクリーンに向かって左かな、その一個だけの。。席、そこが空いてるとラッキー!
花; なんかね、後ろに人がいるのがいやなの。
C ; あ、それはわかる。
花; 一番後ろでみていたい。。。

この10年くらい、とても観るようになったというお二人。続いて辛口?のハリウッド評、絶賛の韓琉映画のお話などへ。。。

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