3月16日(水) “悲しいニュース 協会理事の松石キシヱさん(78) 亡くなる”
          “8日、ブラジルからの葬祭料申請も却下され… 誰のための援護法?”

 悲しいニュースです。

 3月13日 (協会理事の)松石キシヱ様がお亡くなりになりました。78歳でした。

 協会設立当時からご主人とお2人で協力してくださり、ご主人は早くにお亡くなりになり、その後もずっと森田会長を補佐してこられました。

 とても残念です…

16日の『長崎新聞』のニュースで知ったのですが、被爆者葬祭料訴訟の敗訴で、

 伊藤一長市長は、厚生労働省で西博義副大臣と面会「私としては控訴する正当な理由はない」などとして、控訴断念に同意を求めたところ、西副大臣は「心情的には理解できるが、判決は省としての論旨と違うところがあり、上級審の審判を仰ぎたい」などと答えた

― と言う記事を見て、在外被爆者に対する厚生労働省の姿勢というものがはっきり解ったような気がいたしました。

 裁判では省としての論旨は述べておられるわけで、それが否定されて判決が出たのですが。

 もし上級審で、法廷受託事務をした長崎市が敗訴したら、西副大臣は最高裁にまた控訴されるおつもりですか。

 解決には相当の時間が掛かります。
 その間に被爆者は亡くなって行きます。

 ……

 長崎で葬祭料訴訟の判決が出た3月8日。
 ブラジルから申請をしていた一被爆者の葬祭料支給申請が、「外国からは申請できない」と、広島市から却下通知の連絡が入りました。

 被爆者援護法は被爆者の為に作られたわけですが、厚生省は402号通達をもって日本国内に住む被爆者と、外国に住む被爆者を完全に差別しました。
 被爆後60年経った今でも、厚生労働省の行政官は一度作ったその壁を撤去する意志は見せていません。
 在外の被爆者が起こす裁判で負けたところは直しますが、それ以外はかたくなに自分達の作った壁を守り、穴があきそうに成ると高等裁判所に提訴し、時間を無駄にし、本来考えてあげなければいけない年老いた海外在住の被爆者を無視しつづけています。

 厚生労働省の行政官自ら行動を起こし、在外の被爆者の援護を真剣に考えていただくよう望みます。

 なんかまとまりのない文になりましたが、残念で気が落ち込みます。

 今週の土曜日は、訪日中の森田会長ご夫妻はいらっしゃいませんが、役員会を開きます。

(盆子原 国彦)

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