「402号通達」
1974年の(旧)厚生省健康局長名の「402号通達」により、被爆者の援護を定めた「原爆医療法」「原爆特別措置法」および「被爆者援護法」(※)は国内法とされ、被爆者は日本を出国すると手当支給や出国後の医療費支給などが打ち切られてきました。
この通達は2002年大阪高裁判決後に撤回されましたが、それまでの間、在外被爆者は国による援護の対象から外されてきたのです。
※「原爆医療法」「原爆特別措置法」=通称“原爆二法”と呼ばれる。
同法は1994(平成6)年制定の「被爆者援護法」に統合される形で移行。
≪参考 - 1994年≫
『週刊金曜日』1994年12月2日号掲載(12ページ)
「海外の被爆者は ―― ブラジルからの報告」(執筆:高橋哲朗 氏)より一部抜粋
法の対象外の南米被爆者 日本国内の被爆者は、虫歯など被爆と明らかに関係の薄い病気を除く大半の医療費が無料になったり、指定の病気にかかると健康管理手当も支給されたりするなど、各種の援助が施される。これらの援護を定めた原爆医療法や原爆特別措置法は国内法で、海外移住者は対象外とされている。 |
≪参考 - 1998年≫
『サンパウロ新聞』1998年11月17日付
「ブラジル被爆者の今 健康診断 通して見る(下)」より一部抜粋
(略)
「この手帳は、日本国内に居住する期間のみ有効です。 と「ゴム印」が押されてある。(略)…法律に明記されていない通達をもとに「法」が運用されている… |