日本本土より遥か南の小さな島での、F-4を紹介します。 | |
こんなに本土から離れた島に何故わざわざ?と思うかもしれませんが、この島の周りは全て広大な海で広い訓練空域 があり、本土では実施出来ない訓練が出来、何といっても空域までの時間が少なくてすみ、内容の濃い訓練が出来る からです。当然ここにたどり着く為に、F-4は3タンクにして飛んで来ます(写真左)、しかし訓練の祭この外装タンクは 不要のため、到着後タンクを外し訓練に備えます(写真右)。 |
|
展開の翌日から飛行訓練は開始されます。島の周囲が訓練空域の為、離陸後すぐに訓練に入ります。 | |
現在では高Gにも耐えられる、ハイパフォーマンスタンク(HP)が導入された為、クリーン形態で飛行することは滅多に無くなりました。 (クリーン形態) (HPタンク装着時) |
|
訓練を終え基地に帰ってくると、ちょっとしたパスをしてくれます。しかしこれがなかなかの物で、本土の基地ではまず見れない、 超低空パスをやってくれます。これも地上で待機している我々整備員のちょっとした楽しみになっています。 |
||
こんな感じで低空で突っ込んできます。 | 頭上を超低空高速パスして行きます。 | そして急上昇して離脱します。 |
訓練を終え基地に着陸するF-4、そして我々整備員の待つエプロン地区に帰ってきます。 次の飛行訓練に備え、各種点検整備、燃料補給を実施します。 此処での訓練が終了するまで、毎日これが繰り返されます。 |
|
訓練の中には、本土の基地では 実施出来ないような物も有ります。 特に官民共用である那覇基地で はBAK- 12を使用した訓練など 此処でしか 実施する事が出来 ません。 |
いよいよ硫黄島最後の日、後は無事F-4を送り返すだけです。朝から入念な点検をし離陸時間を待ちます。この時何 かトラブルが見つかると皆目の色が変わります、直ぐ直せるか直せないか、それともそのまま飛ばす事が出来るのか 出来ないのか、いろいろな考えが皆の頭の中をよぎります。もしダメならばどの位で直す事が出来るのか、それとも 今日帰す事は出来ないのか、では今日も泊か、等けっこうどきどきする時です。 全機点検完了し、離陸時間が来るといよいよENGスタートです。ENGを回し最終点検が完了したらタクシーアウト、い よいよ離陸です。各機それぞれ離陸すると、最後のフライバイの為もう一度基地上空に戻ってきます、この時硫黄島 で勤務している隊員も皆手を振って見送っています。全機離陸したのを確認し、最後のかたずけが終われば後は輸 送機に乗って帰るのみとなります。 |
|
硫黄島での訓練が終了すると、早速帰る準備に取り掛かります。まずF-4に来た時と同じ3タンク形態に戻します、これが けっこう手間の掛かる作業ですが、整備員総出の流れ作業で次々と機体にぶら下げて行きます。流れ作業とは言っても 当然慎重に取り付けなければなりません、もしここでタンク等にトラブルが出ると、帰ることが出来なくなる可能性が有る からです。交換する部品等がすぐに有れば良いのですが、もし無ければ本土の基地より取り寄せなければならず、当日 帰るのは絶望的になるからです。F-4の帰る準備が完了したならば、こんどは支援機材などの梱包及びパレット組が有 ります。これらの撤収作業がすべて完了し、後はF-4を帰すだけの状態にして最終日を待ちます。 |
||