基礎研究

産地と種類2

近年オリーブは世界の至る所で栽培されています。

続きましてフランス、アメリカと調べてみましょう。

【フランス】
フランスのオリーブ生産量は非常に少ないのですが、気候が優れている為テーブルオリーブはもちろんのことオリーブオイルともに一貫して高品質という定評があります。

オリーブオイルの主要産地の一つはプロヴァンス地方北部のニヨンですが、ブドウ畑やラベンダー畑と調和し、丘陵の斜面に魅力的なもモザイク模様を描いています。

他の主要産地はヴァレ・デ・ボーですが、ヴォクリューズ、ガール、アルプマリティムを産地とするオイルも高品質です。この地域のオリーブの収穫期は12月初旬なのも特徴です。

ランクドック/ルシヨンの地域はテーブルオリーブの名産地で、ニームやモンテリマールがその中心地であります。ニヨンやニースもテーブルオリーブの産地です。

他の主要生産国とは異なり、フランスで栽培されるオリーブの品種は数少なく、そのほとんどの品種からオリーブオイルとテーブルオリーブの両方が生産されています。

おもにニヨンで栽培されているラ・タンシュ種、ピショリーヌ種(イタリアではピコリーネ)、グロッサーヌ種、サロナンク種がります。テーブルオリーブ用としてはリュック種(ラングドック産)とカイエティエ種(ニース産)が用いられます。


【アメリカ】
ワインの産地としても有名なカリフォルニア州がアメリカのオリーブ産業の中心ですが、オレゴン州、テキサス州などの地域でも栽培しています。

近年までオリーブ産業の中核はテーブルオリーブの生産で、テーブルオリーブ用としては不向きなオリーブを用い安価なオリーブオイルは製造していたそうです。

もっとも一般的な品種はフランシスコ会神父によってアメリカにもたらされたミッション種オリーブで、次にマンツァニッロとセヴィッラーノが上げられます。この3種のオリーブからもある程度のオリーブオイルを製造することは出来ますが、マンツァニッロオリーブとセヴィッラーノオリーブは粒が大きくて採油率が低いので、どちらかというとテーブルオリーブに向いていると言えるでしょう。

1980年代後半より、フラントイオ、レッチーノ、ペンドリーノ、モライオーロ、タッジャスカなどのイタリアの品種の栽培を手がけ、高級オリーブオイルの生産拡大に本格的に乗り出したようです。


【その他の国々】
チュニジアは、スペイン、イタリア、ギリシャに次ぐオリーブオイルの生産国で、北アフリカでは最大の生産国です。人口の20%以上の人々がオイル生産に従事している為、国をあげての事業を営んでいると言えるでしょう。生産量の半分は欧州連合諸国以外の国々にも輸出されています。

モロッコ、アルジェリアもオリーブオイルの生産国で、中東諸国、リビア、アルゼンチンと並んで世界のオリーブオイル生産量の約7%を占めています。また、トルコも世界の市場のなかで重要な生産国となっています。

ポルトガルはチュニジアと同程度にオリーブを栽培していますが、険しい山が多い土地柄ゆえに土壌が貧しく、オリーブの樹1本あたりのオイル生産量は他国より少なく、品質もとりたてて上等とは言えないようです。イタリアのトスカーナの主要な農園と違い、自家製のオリーブオイルを瓶詰めして輸出用に卸すところは、ほとんどありません。

他では、少量ながらオーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ等で生産されています。
日本でも小豆島(瀬戸内海)などで栽培・生産されています。

adocavo


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