Urban Architecture Planning Partnership
           
















『銀杏町の住宅』

はじめに

 市街地から近い住宅街、周囲をマンションなどに囲まれているが駐車場や庭などに面しており採光を確保するには十分に周囲に空きがありますが、1階レベルは、塀やフェンス、車に囲まれているため採光の確保が難しく2階レベルでどのように採光を確保するかを検討しました。プライバシーを確保しながら採光を得ることは難しい敷地です。
 そこで外部側のサッシに半透明ガラスを採用することで、外部側からはプライバシーを保ちながら採光を確保できるように計画しました。
 周囲からは半透明のガラスによって採光を確保して中庭を2階レベルに設置することで通風と直接光を確保する計画としました。敷地いっぱいに建物を配置し1階部分に車庫を計画、室内は居室部分がスキップフロアで繋がっています。

外観

前面道路からの外観


駐車場や庭に囲まれているこのあたりではめずらしく周囲に空きがとれるが、外に開くとプライバシーの確保が
むずかしくなります。
構造は、1階が鉄筋コンクリート造、2階が木造です。

半透明ガラスによって採光だけをいただいています。

屋根には、実は太陽光発電パネルが設置してあります。
周辺から見えないように角度と発電効率などを検討して計画しました。

玄関
玄関はコンクリートに囲まれた洞穴のような印象を与えます。
天井高さを2mとあえて低く抑えてその奥の開放的な空間を演出します。
玄関を暗い空間とすることで奥の明るさが特別に感じられます。

奥右側がリビング、左側サッシが中庭へと繋がります。

玄関、右側には大きな玄関収納があります。
自転車なども収納できる広い収納です。


キッチン・ダイニング・リビング

玄関からリビングへ
玄関部分はトンネルのようにえぐられたように計画しました。
トンネルの先には、水周りや螺旋階段があります。

右側にはダイニング・キッチンと続きます。
上部には採光と通風のための中庭が2階レベルにあります。

ダイニングの方へ向かって
右側からは、半透明のガラスからの採光、通風用に下にサッシを配置
左側からは、中庭からの採光と通風
天井の高い明るい空間が広がります。


ダイニングから振り返る

玄関まで見通せます。
奥のプレイルームが2階レベルにあります。
セカンドリビングともいえるスペース、事務作業やお子さんがピアノを弾いたり音楽室にもなったりします。
時間や天気など様々な状況により様々な使い方ができる部屋となります。

右を向くとキッチンと奥の寝室への動線になります。


2階プレイルームからの見下ろし

中庭のレベルとリビングのレベルが面白い
家具は、お施主さまのこだわりデザイナー家具 ショールームのようです。

プレイルームを振り返る
計画上、角の部屋は暗くなりがちだが、半透明ガラスからの採光で程よい明るさの居心地のよい空間へとなります。


左奥は、子室へ


子室・客間・寝室

プレイルームから子室へお子様は2人
現在は1室として広く利用していますが、用途に応じて間仕切ることも可能な間取りです。
中庭に向かって明るい部屋になっています。

左奥に見えるのが階段室・客間(和室)

子室から中庭に出ると
植栽を2本 ソヨゴとハナミズキ

手前に見えるのが浴室とトイレのトップライト
外部木製サッシ側には、小さな庇つけています。ここに屋根の樋が隠れています。

客間(和室)
半畳縁無畳を使用し中庭の植栽が近い落ち着いた空間となっています。

中庭をはさんだリビングとの視線もバッティングしません。

階段室 螺旋階段
FRPのグレーチングで上部の光を下に下ろしています。
グレーチングは、穴の細かいものを使用しています。

床の素材はスレート つやのない仕上げ

寝室
上部を透明のガラスで間仕切ることで室内の奥行き感を出しています。
下に下りると大容量のクローゼットへ


洗面所・浴室


洗面所は壁を白いタイル仕上げとしています。


浴室
間仕切りは、強化ガラスで洗面所と浴室を一体として広く感じさせます。

浴室は、外部に面していないため光は、トップライトからとっています。

夜景


夜景外観
半透明の外部サッシから光が漏れます。


リビングの夜景
照明は、アッパーライトで天井面を照らしダウンライトで必要なところに必要な明かりを


ダイニング

左側に一段下がったキッチンがあります。
落ち着きあるダイニング 高級感のあるテーブルもこの空間に合ってます。

プレイルームからの見下ろし

中庭の植栽もライトアップ
購入する家具も設計時にお施主様と打合せを行いレイアウトもイメージどおりでとてもよい空間になりました。