Urban Architecture Planning Partnership
             
















図解01
 「北中山の住宅」

 内観写真 編

 模型写真 編
敷地は、仙台市郊外の住宅地である。宅地の開発自体は十数年前に着手されていたが、諸々の事情により中断されていたものが、最近完了して販売されていたものである。敷地はほぼ「東西に長い長方形」であり、その西側に接道している。東側には斜面が上から下ってきており、その部分は現在空地である(また、将来にわたってその可能性が高い)。ここに、若い御夫婦と、ふたりの子供(5歳の女の子と2歳の男の子)が暮らす計画である。
 クライアントからの要望は幾つかあったが、その主たるものは以下の通りである。
○バスケットボールが趣味なので、それが出来る広い庭が欲しい。
○部屋は広いワンルームを仕切って使うことにしたい。基本的にこども部屋は要らない。
○薪ストーブが是非欲しい。
■配置計画■
 クライアントからの要望に「簡単なワンルーム」とあったこともあり、諸々の要件を加味して簡単な平面形を採用することとなった。建物は全面道路から「中庭」をブロックするかたちで配置されており、道路に面する部分を駐車場として使用するつもりである。こうした条件により、西面(建物は道路に面した面)は閉鎖的につくられており、対照的に東面(庭に面した面)は壁を一切設けないつくりとなっている。また、玄関は北側(上図の矢印の位置)に設けたが、北側の駐車場からまっすぐに入ったのではリビングと玄関の関係がダイレクトすぎないかとの配慮からである。
○こちら側の外壁はガルバリウム鋼板04mmをパネル状に加工してもらいました。金属板のゆがみを出さないために通常より厚いものを使用しました。
○庭のプライバシーを高めるために建物は道路から庭を守るかたちにしています。

■庭を中心とした生活■
敷地に広い庭が確保できるということもあり、今回の計画は「庭を中心にして組み立てられた」とも言える。竣工する季節の関係もあって今回の工事では庭に施す「芝や植栽」といった工事は外されているが、近い将来には、芝が植えられ、木々が整備されるはずである。また、大きな「濡れ縁」に面して、大谷石など(或いはモルタルでもいいと思う)で大きなテラスが作られれば、室内から眺めても素晴らしい広がりが得られると思うし、庭を使う際の拠点としても素晴らしい効果を発揮するに違いないと思う。
○大きい片流れの屋根は庭に向かって大きく傾斜しています。この中にロフト(こどものための空間)が用意されています。

■平面計画■
平面計画は、庭に向かって大きく「雛壇状」につくられている。庭に面して濡れ縁があり、リビング(ワンルーム空間)、その半階上がってロフトがある。家族は広い空間を「その時期の家族に適したかたち」で仕切って使うことにしており、その点の要望は依頼当初からクライアントのゆるぎない方針である。この住宅には「死角」となる場所が殆どなく、「(風呂場とトイレと脱衣室が一緒になった)パウダールーム」がその唯一の空間である。こうした平面計画は、クライアントが理想とする家族のあり方がそのまま形に表現されている。
○ロフトは「子供の遊び場」兼「納戸」として計画しました。勾配のついた天井は、一番高いところで1.8m、低いところで1.2m程度です。全面ラワンベニアで仕上げてあります。汚れ防止の塗装はクリアラッカー仕上げですが、クライアントとうちの千葉が先の土曜日に仕上げました。

○ダイニングキッチンは、この住宅の真ん中に、まるで「司令塔のように」鎮座しています。机の足が邪魔にならないように、鉄骨(H型鋼)で骨組みを組み、集成材にて天板を製作しました。この大きなテーブルを取り囲んで、生活を繰り広げます。

○この広いリビングは、上部に渡した「鴨居」を使って近い将来に間仕切ります。現在は子供が小さいためもあって、ワンルームの生活で支障は無いそうですが、子供の成長につれ、間仕切って使う予定です。クライアントの生活方針は「極力子供には個室を与えず、みんなで生活する」です。リビングの真ん中には「薪ストーブ」が設置されています。この住宅のリビングは床に座って使うことを想定しています。

■断面計画■
 この住宅は『「庭」→「濡れ縁」→「リビング」→「ロフト」』とつながる空間はひと連なりの空間として扱っています。そのため、バックヤードの空間は、ひとまとめにして「人目につかない場所」に隠してあります。ロフトの下が、そうしたバックヤードになっています。この部分には、風呂場、トイレ、脱衣室、洗面室、収納、玄関といった空間が、コンパクトに納められています。
○庭に面する窓面には、構造上必要な「壁量」を満たすために、細いスティール部材による「ブレース」が設けられています。通常の木造住宅ではこうした「構造上必要な壁量」は(当然ですが)「壁」によってつくられますが、庭に面する広い窓面を確保するために、今回は「細いスティール部材」によるブレースを採用しました。
なお、こちらの住宅は2007/12月15日(土)にオープンハウスを行います!!
無事終了いたしました。多数のご来場ありがとうございました。