御園和彦さまからGゲージ電車編成製作の記録をいただきましたので、以下にそのままご紹介いたします。


1.

00年竣工以来仕掛中のGゲージ1/24 153系の製作レポートです。0010月に着工以来動力ユニットの問題でなかなか進捗していませんでした。最近秋葉原のジャンクショップで自動車部品のDC12Vのモーターを買って(400円)テストをしたところ、乾電池の直列12Vでなんとか3両の駆動が可能とわかりました。しかし亀よりも遅いのです。パワーパックからの電流ならばもうちょっと速くなるのではとはかない期待を持っています。近くテストをする予定です。開発当初一次試作のマブチRE260(電圧6V)1両自身を動かすのがやっと。二次試作のHO用縦型モーター(たぶん旧模型社)では2両が限界、ただしスピードは何とかというところだった。今回の試作ではとりあえず力だけは確保できたので先に進もうかと思っています。車輪は引き戸用ナイロン製戸車のフランジの片側を削ったもの。台車は補強用T字金具。ギヤユニットは16番インサイドギヤの一部を使いウォームギヤ比は1412軸の連動コネクターにはプーリーと輪ゴムを使っています。構造分類としてはツリカケとも言えず、さしあたって載せせ置き式とでも言いましょうか。モーター自体がウェイトの役割をする利点が有るもののギヤ軸受けに負担がかかるのは否めません。有るもの使いで金を掛けないという製作コンセプトなので今後も右往左往が予想されます。


2.                                             

試作第一号はTc1530番台、今ではNゲージにあってもショート車が人気を呼んでいますが、三年前の設計企画にあたっては悩みに悩みぬいて約60%の車体長にディフォルメしました。今では正解だったと思っています。縮尺については自動車モデル等の国際スケールでの1/24を即断決定しましたが、後々話しを聞いてみると日本のGゲージャーは20m車は1/25で作る事が多いそうです。しかし軌間45mmは、1067mm1/24なので理屈が合うと思ったのです。Gゲージャー仲間の大まかな取り決めとしては600Rの複線で対向車と接触しない範囲という事らしい。ちなみにヨーロッパでは1/22.5、アメリカでは1/29です。車体の基本構造はペーパールーフモノコック、外板は0.5mm白ボール紙4枚合せの2mm厚です。屋根部分は曲げ後角材を全面に貼り付けているので木製屋根板使用と同等の強度があります。基本的にはHOのペーパー車の拡大版と考え必要以上の精密化は極力避ける事にしています。目標はカワイモデルの完成品レベルです。写真のTc153-0の車体は先行で1両のみ試作したものです。作りながら製作上の不具合とか基本仕様とか材料の選定等を模索、それよりも小生の技量との関わりから模型製作の可能性を見極めるものでした。その結果特に大きな支障も無く基本的な設計基準はきまりました。残りの2両を作り始めるのは10ヵ月後になりましたが仕様が決まっていたのでとくに苦労する事はありませんでした。外板4枚を貼り合わせる接着剤の両HO車両製作時の比ではなく試作では定石のセメダインCを使いましたがいろいろ問題が有り、量産時においては合成ゴム系(特に(100均ショップに有る薄めのやつ)が使い易いという結果になりました。


3.                                       

写真にはありませんが、台車のデコレーションのモックアップはは紙粘土です。それを石膏型取りし、同じく紙粘土ドロップ製で量産しました。コスト高のレジン等は使いません。床下機器は角材で製作中、残るハードルはパンタグラフと5枚羽根の東海型ベンチレーターです。昨年11月、相武台でのクラブじょーだんの運転会(クラブじょうだんは、トンネル模型を基地にしているらしい)を見学した時に来年の運転会に参加させたいと言ったゆえ、目標達成をめざし製作ピッチを上げようと思っています。今年の夏休み休暇を有効に使えるか否かにかかってくるとおもいます。以上ですが続報をお楽しみに! 

         

4.

H15 .7/4 台車TR59 左のベージュ色の物が紙粘土と紙からのモックアップ。上の石膏型から同じく紙粘土ドロップによる量産品。モールドはだいぶ劣化する。将来的にはレジン製に換装を考慮、なにせ紙粘土ですから。        

パンタグラフPS16 1.6mmの針金と0.4t真鍮断材から場当たり的に作り上げたもの。寸法だけ決め、後は構造イメージも無く針金クラフト的に大体5時間位で形になりました。だいぶ省略が有り単純な出来栄えですが、LGBレーマンの完成品のパンタグラフなんかをを見ても案外玩具っぽいもんです。東海形ベンチレーターは作り始める前は何かとかったるく思っていましたが、これも1.0tのいため紙からやはり5時間位で20個できました。後は真鍮パイプによるライトケースとタイフォンです。

パテ塗りまで進行、車体はだいぶ形になって来ました。パテも使用量がハンパでないので、これも自動車塗装用のものを使いました。ラッカー系のNAXと言うやつで,初めて使うもんで別売の硬化剤を混ぜることをしらず、最初固まらなくて閉口しました。車体の内部構造はこんな感じに見てとれます。

5.

昨日はありがとうございました。初歩的欠陥を見直し増結車の製作を検討中です。親睦会参加の方々の名前を教えていただきたいのですが。KEMの大柳氏 C57の志村氏はわかります。西武貨車の製作者,D型凸電気の製作者,32mmナローの製作者,ビューゲルの製作者,作品は判りませんが奥の端に座っていた若いかた,あとトンネルの店長はなんとおっしゃるのでしょうか?

6.

HP見ました。当日の模様がまじかに感じ取れ、活動の充実感を充分に印象付けているのではないでしょうか。さて当方は運転後、早速増結車両の製作に取り掛かりました。久しぶりの車体製作のため車体断面の同一化に苦労してしまいました。サロ152は屋根Rが多少違ってしまいました。やはりゲージは残しておかなければいけないですね。中間のトレーラーなので製作期間もそう長くは必要無いと思います。後は動力車の電装化と車輪のフランジの改良です。ちなみにポイントのレールトップからフランジガイドまでは何mmでしょうか                       


【注】以上、御園さまからいただきました製作記録の原文通りをご紹介いたしました。 
その後完成のお便りをいただきました。→ここです。