真実を求めて


{リルケの言葉}                 (2007.6.24作成)


ゲオルギウの言葉は、詩人リルケの言葉としているものがある。
しかし、リルケの詩集には見当たらず、出典は見当たらない。
推理作家の高木彬光氏が、リルケの詩としていたが、一体、どんな資料を用いた
のであろうか。インターネットでも、リルケの詩としているものが、少数だが見られる。

                詩文  文の紹介者(誰の言葉)   出典:(著作)(インターネット)
たとえ地球の滅亡が明日に迫ろうと
私は今日林檎の樹の種子を植える
高木彬光
(詩人リルケの言葉)
『ノストラダムス大予言の秘密』
(日本文華社、1974年)238頁
たとえ地球の滅亡が明日に迫ろうと
私は今日林檎の樹の種子を植える
高木彬光
(詩人リルケの言葉)
『ノストラダムス大予言』と終末ブーム
(高木氏の上の本からの引用)
たとえ地球の滅亡が明日に迫ろうと
私は今日、林檎の樹の種子を植える
(リルケの言葉) ヤフー!映画−鉄コン筋クリート−
作品ユーザーレビュー(2006.12.24)
もしも地球の滅亡が明日に迫っているとしても、
わたしは今日りんごの木の苗を植える。
日吉眞夫(いつかどこかで
読んだリルケの詩の一節)
週刊雑録1(鹿之介、年末年始)



(2014.7.19、追記)

リルケ(1875〜1926)は、オーストリアの詩人、作家。ドイツ語詩人として知られる。

ゲオルギウの言葉は、1944年10月に出されたヘッセン教会の回状が出典とされ、それ以前に流布した形跡はない。

従って、1926年に亡くなったリルケが、この言葉を知っていたはずはないのである。

今となっては、確かめるすべはないが、高木氏が出典探求を怠ったために生じた誤りではないだろうか。

もし、リルケが、このような詩文を公表しているのなら、広く知られているはずだからである。