ノイシュヴァンシュタイン城見学を終え、バスでフュッセンへ戻りました。
駅前で買い物を済ませてから、前日に電話で予約したホテルへ向かったのですが、場所がよく分からない。インフォメーションでもらった地図と、ホテルの住所を頼りにあっちへ行ったり、こっちへ来たり。何度も道を間違えた末、ようやくホテルを発見しました。ところがチェックインしようとすると「チェックインは3時までだ」と言われてしまいました。この時、既に5時過ぎ。もう部屋は埋まってしまったとのこと。予約の電話をした時に、お互いカタコトの英語同士だったので、うまく意図が伝わらなかったらしい。

というわけで、いきなり路頭に迷ってしまいました。「とりあえずインフォメーションで別の宿を紹介してもらおうか」ということになり、フュッセン駅前へ戻りました。この町は典型的な観光地なので、写真のように町の中にホテルがたくさん並んでいます。インフォメーションへ向かう途中で、入り口に「Zimmer FREI」(空室あります)と書いてあるところがあったので、飛び込みで「4人で泊まりたいんだけど、ダブル2部屋ありますか?」と聞いてみたら「4人部屋がある」との返事。「4人部屋!?」と半信半疑で部屋を見せてもらうと、本当に(エキストラではない)ベッドが4つ並んでいました。こんな部屋は初めて見たので、びっくり。とにかく、何とか宿の確保に成功しました。
(写真:フュッセン中心部の街並)

なお、ドイツには基本的にツインルームというものはなく、全てダブルルームになります。とは言っても、2台のベッドをくっつけて置いてある場合がほとんどなので、少しずらせばツインルーム的に使うことができます。時々、ベッドをずらすことができなくて、男同士で寄り添って寝なければならないこともありましたが…(爆)

夕食はホテルのレストランで食べました。日本の感覚では「ホテルのレストランは滅茶苦茶高い割に、それほど美味しくない」というイメージがあります(私だけかな?)が、ヨーロッパのホテルのレストランでは、手頃な値段で結構美味しい料理が出てきます。下手に外へ出て知らないレストランに入ってハズレを引くよりも、ホテルのレストランを使ったほうが安心できます。
メニューは、やっぱりドイツ語で書いてあります。「シュニッツェルというのはトンカツみたいなやつ」「クヌーデルは肉ダンゴ」等々、4人の知識の断片をかき集め、適当に注文しました。こういう場合、必ず「やっちまった!」という人が出るのはお約束。この時はジュリさんが「カイザー何とか」という料理を「カイザーって皇帝でしょ?何か格好よさそう」と言いながら注文したんですが、出てきた料理は大皿いっぱいに小さくちぎったホットケーキが山盛りになっており、その上からハチミツとリンゴのあまーいジャムをたっぷりかけたようなものでした。彼は「せっかく頼んだのだから、全部食べなければ申し訳ない」と言って果敢に挑んだのですが、なにしろ欧米人の食べる量はハンパじゃありません。しかも思いっきり甘い。半分程度食べたところでギブアップ。他の3人も自分が頼んだ料理を食べるのに精一杯で、助けてあげることもできません。ジュリさんは「こんなに残したら、店の人が気を悪くするかな?」と気にしていましたが、やがて皿を下げにきたウェートレスは、慣れた調子で「Too much?」と笑いながら皿を持っていってくれました。

さて、食事も終わって部屋に戻った時、事件は発生しました。福さんが「身軽に行動する時のために」ということで現地で購入したリュックが、ノイシュヴァンシュタイン裏山登山の酷使に耐えかねて、あっさり壊れてしまったのです。「ドイツ工業製品は丈夫さが特徴じゃなかったのかぁ〜」と嘆くことしきり。ご愁傷様。
(写真:福さん、ドイツ工業製品に敗れる)


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