奇門遁甲を実践されている方で方位区分のとり方に不安を覚えた人は少なくないと思います。私も奇門遁甲を使っている最初はなんの疑いも無くとある書籍の方位区分を信用していました。人間というものは一度そうだと覚えるとなかなかそれを変えることはできないものみたいで私も最初は違うものに乗り換える時に大変悩みました。汗 ですからここでは方位区分とそれに付随する意見を私なりの独り言チックにダラダラ書いてみたいと思います。 | |||
まずは方位区分、ならびに方位の判断に関しては様々な意見が乱立していることをご理解ください。 多くの方が我こそはという理論の正当性しか述べていません。ま、当然ですね。笑 そもそも自分からすすんで自分の欠点を述べる方はいません。笑 ゆえに私は今私が信じているものが絶対だとは思っていません。遁甲に限らず他占術もそうですが、 完全なものなんてあるはずがありません。完全なものがないから様々な流派が存在し、 その流派の師もまたさらに探求を続けるのでしょう。ですから当ホームページは様々な流派の意見等を検証し、 形になれば報告していきたいと思っております。 さて、方位区分、つまりは方位をどのように分けるのかということですが、これにはおよそ三つの説があります。 一つは最も日本で馴染みの深い30度60度説です。これは八方位を東西南北を30度、残りを60度とするものです。 二つ目は45度説。八方位すべてを45度とするこの説は最近支持を拡大してきております。 三つ目は64方位。これは八卦をさらに八つに細分化したもので大変レアなものです。私の知る説は上記三つです。 次にそれぞれの説に詳細をくわえます。 30度60度説ですが、気学家の大多数がこれを支持しているので、 遁甲においてもこの説を採用している方が多いようです。ですからおのずと違和感なく30度60度説を採用するわけです。 国内では気学から奇門遁甲へスライドする方が多いらしく、気学の影響を大きく受けた奇門遁甲も目立ちます。 ある有名な遁甲家もまた気学から奇門遁甲へ走られたと聞いています。 私も最初は30度60度説を採用していました。採用というと他に選択肢があったのかと申せば答えはノーです。 私は当時気学は勉強しておりませんので、いきなり最初から奇門遁甲に入りました。 その奇門遁甲書が30度60度説だったんですね。それで何の迷いも無くそういうものだという認識になりました。 そういうものだと信じていましたし、それしかないと思ってもいました・・・。笑 30度60度説の根拠は十二支による方位分けです。ですから気学家の誰かが勝手に創設したわけではないようです。 次に、45度説です。これは二十四山方位に由来しています。八卦をそれぞれ三方位にわけているのでそうなります。 この説は大陸・台湾の遁甲家の多くが支持されており、45度説は定説のようです。 そういう傾向であって30度60度説を使用する方も中にはおられます。 私も黒門先生の遁甲に出会うまでは上記二つの説の間を行ったり来たりしていましたが 先生の遁甲の存在を知って以降45度説のみを重視しています。 それよりも何よりも奇門遁甲は中国占術ですから本場の方の多くが支持されているやり方を採用するのが、 ベストではないでしょうが、ベターな考えでしょう。笑 最後に64方位説です。つまりこれは風水の羅盤と同じ考えです。 これは台湾の某派や自称正宗遁甲継承派などの意見にみられます。 私はそれらの確固たる資料がないので深くは申せませんが これら流派の一つの奥義としてこういった方位分けが存在してるのだと思います。 こういう方位分けの仕方を私は実践したことはないのでなんとも申せませんが、 こんなに方位を細かく分けたら使いづらい感もありますね。笑 さてさて、このように方位の区分の仕方だけでも以上異なる説があります。 国内の遁甲書を見ればほとんどその方位の区分については触れられています。気学書にも当然記載されています。 ただ、本には様々な解説が書いてありますが、 書かれた皆さんはその区分に関する十分な実験をされたのだろうか・・・といつも頭を抱えてしまいます。 先人がそういったからそう言っているだけの方がほとんどかもしれません。 区分の境界あたりは象意がわかりづらくなるとの解説も目立ちますが、理屈はわかっても、 ご自身その実験をされての結論でしょうか・・・。 一度や二度ではなく科学的見地で証明できうる形で実験されたのでしょうか・・・。 まあ、他人にそう薦めるからには確たる実験をされていると信じたいのですが、 疑い深い私はいつも不安に思っています。汗 こういう術は個人での実験可能年数の範疇にあらず、100年、200年の長期的永続的実験・観測が必要で 個人レベルでの検証は極めて難しいというはなしを聞いたことがあります。 そういう意味で特定の流派に属することは恩恵を被れるということになります。 私自身が45度説を採用したのは、その理がある程度納得いったものだからということ、 さらには大陸の多くの遁甲家が支持していることというだけで何ら確証はありません。 机上の空論に似た思いで方位区分を採用していますが、本当にこれで正しいのかと時折疑問に思うことが多々あります。 ですから吉方位などを使う際はいつも両説で変わりない方位を使用しています。 安全圏を常に選択しています。ただ、今度機会があれば境界付近での実験も行ってみようと思っています。 そのときはこのホームページで随時報告します。 さらに方位区分のついでに方位の見方ということも方位学としては重要になってきます。 わかりづらいかもしれませんが、日本から見てニューヨークをどの方位としてみるのかということです。 東と見る人もおられるでしょうし、北東と見る方もおられるでしょう。この海外の方位となると大変苦慮します。 45度説、30度60度説と違えば方位の見方も違うでしょうが、 世界地図をどうみるのかということも頭の痛い問題です。私は今のところ正距方位図法を使用しますが、 これでいいものかと悩んでも射ます。今はまだ研究の段階で推論の域をでておりませんが、 こういうのはたくさんのデータを様々な角度でみていかなくてはなりません。 ですから、海外の方位というものは答えを出すのにもう少し時間がかかりそうです。 以上のように、作盤以外にも方位区分から方位の判断まで方位を使用するとなると いろいろ意見のわかれてくるところがあると思います。 こういうことは各人がそれぞれのデータなどで判別していくしか他ないと思っております。 私のような浅学なものには結論を導くまでにはとうにおよびません。 「方位区分の謎」なんて銘打ちましたが結局謎は解けぬままになっちゃいました。笑 けれどもこれを期に皆さんと様々な意見交換ができればと思っております。 方位に関してご自分の意見等お持ちの方はメールか掲示板の方へ投稿ください。
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