宮本武蔵参考文献
武蔵ファンが語る時代


「バガボンド」人気により、再び武蔵ブームが訪れる。
そのブームに乗ってNHKが大河ドラマで吉川英治版「宮本武蔵」を取り上げる。武蔵ゆかりの地が観光地となる。
この2〜3年にまたも膨大な量の武蔵研究本が出版される。
また、インターネット普及に伴い武蔵関連サイトが多く開設された。
全国の武蔵ファンが開設しているらしく批判ものはあまり見かけない。
心霊ものなどもあったりするが、目につくのは巌流島決闘が細川藩の仕組んだものであるとする説である。
これは最近よく取り上げられるもので大河ドラマもこの説をとっている。
サイト開設は若年層が多いだろうから、おそらく「バガボンド」から武蔵ファンになり、大河ドラマを見て影響された者たちだろう。
この時期の武蔵研究本の特色は、本職が画人であったり武道家であったり武蔵ファンが執筆している本が多い。
相対的に歴史考証者は目立たないし、過去に出版した自著に加筆したものを出版しているものが多い。歴史関連雑誌の特集も少ない。
また、武蔵を田原家出自とし、無二を養父と断定的に記述している研究本の多さに驚く。
もちろん、複数の仮説が存在すると記述している本もある。
それの多くは考証家の著作であり、以外の人は無節操に断定しているような感じである。
武蔵の播磨出自・養子説は、最近のブームになっている。もちろん、出自は決着がついていない。
ま、大坂の陣は決着がついたかも。これも徳川方についたという資料は昔からあったけど未決着のものだったのだ。
武蔵晩年の熊本での生活や伊織の書簡の見直しも始まり、武蔵非名人説は姿を消したようだ。
卑怯というのも、あまり聞かなくなった。非名人説のブームが去ったのだ。
佐々木小次郎関連も多くなったが、実像はつかめないし、なかなか進まない。
吉岡の問題は誰も手をつけない。
佐々木小次郎は人気者だ。佐々木小次郎関連のサイトは多い。
燕返しの小次郎だけに、飛ぶ鳥を落とす勢いといったところか(プッ!)。

