過去をプリントする
"DNA"
人間が地球の裏側から我が家へたどり着く クルマに乗って出た犬が、鳩が、数百キロ離れた所から帰る 鮭が世界の海を回遊して生まれた川へ戻る これは総て「帰巣本能」の業なのか? 奥地に住む裸民族が大都会を知り、夢を謳歌し、それでも奥地に帰って行く 移住生活数十年、命を埋める国と考え それでも生まれ故郷に帰りたいと思う 生活に便利、楽しい、嬉しいだけでない別の何かが感じられる それ等も総て帰巣本能なのだろうか? 脳の大容量 フラッシュメモリーに、記憶を即座に凍結保存、 読み込み、引き出しを実行できる ファイル 即ち ”過去を辿るDNA” が存在するのではないだろうか? このファイルDNAは、視聴覚で得た情報をフリーズさせ記憶として保存、 脳が、その方向を向き、その記憶にアクセスして クリックした瞬間に甦り 引き出す事が出来る自然のナビゲーションシステムを備えたDNAであり 鮭が世界の海を回遊して、生まれた川へ戻り得る事も納得できる 2008.02.17日作 照 高 |