1. 今世紀の生命科学 10/09/27日更新
※ヒトゲノムは人の生命設計図、
生命科学はクローン人間(複製)を産み出すか?
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The
latest person genetic information Can you transplant the internal organs of the livestock to the human being ? |
2001年3月9日にイタリア・ローマにて研究者によるクローン技術の有用性が強調される国際会議
が開催されました。果たしてクローン人間は製造されるでしょうか?
![]() (NHK TV!より写したもの) |
★イギリスのロスリン研究所で、クローン羊ドリーの誕生以後、英国では クローン技術の人間への応用を認める世界初の法案が、2001年1月 22日夜、採決成立し、31日から施行されると報じていました(2001年1月 24日読売新聞記事)日本はクローン人間の作製を禁止する法律が、 2000年1月に成立、昨年2001年6月6日より施行されており、規制法 |
はクローン人間の始まりとなる人の胚(ES細胞)を女性の体内に戻す行為を禁じ、人間と動物の
精子や卵子を交配したり、人と動物交雑胚を人間や動物の胎内に入れる事も禁止しています。
同上の規制法は2004年6月に見直されクローン胚の一部の研究について臨床応用でない
基礎的な研究に限って23日厳しい条件付で承認されています。
1)米国ケンタッキー生殖医学、体外受精センターのパナイオティス・ザボス博士とイタリアの不妊
治療専門医のセベリノ・アンティノーリ医師の発表によると、不妊カップルの男性の体細胞の核を
使って胚を作り、相手の女性の子宮に戻し、クローン人間を2001年11月に着手、日本人を
含む200組のカップルがクローン人間作りへの参加を申し出ているとの事。既にクローン人間
妊娠に成功しH14年4月5日現在8週目に達していると発表、
手術は地中海沿岸の国で行われたようです。
2)クローン女児誕生を米で発表
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米国人女性(31)の皮膚細胞から複製したクローンの女児が 26日に誕生とフランス人化学者ブリジット博士が発表 クローンの女児は帝王切開で生まれ健康だという 女児は体重3200グラムで名前はイブと報じられていた。 ただ本当にクローンか否かを示す科学的根拠を一切示して いない事から専門家は懐疑的としている (2002年12月29日読売新聞) |
臓器製造工場
クローン技術によって、首のない胴体マウスを作ったと聞く
このマウスから臓器を取り出して、悪い臓器を持つ別のマウスに移植すれば、このマウスは
生き延びられる事を意味しています。
これを人間に置き換えて考えてみると臓器移植用に首のない人間をクローンで作り、
患者に移植する、これを可能にする技術と言えます。
さらに頭部だけをクローンで作り出し脳、脳神経までも移植すると云う事にも・・・・
もうこうなれば人間の各パーツを作る臓器製造工場ですね。
お金持ちであれば悪い部分は全て新品と交換して長く生き続ける事ができるように
なるでしょうね。
2.クローン人間の誕生に、何を期待しているのでしょうか?
1)移植の為の臓器等の提供者不足
脳死者からの命の贈り物としての各臓器を、待っておれない患者があまりにも多過ぎ、現状では
臓器提供者が現れない限り死を待つのみで希望が持てない。
自分のクローンを作り提供してもらう。
2)副作用等のリスクが大きい
仮に脳死者からの提供を受ける事が出来ても、副作用等のリスクが大きいなどがあり、クローン
人間を製造し、クローンからの移植を待ち望んでいる人が多数おられる。
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★クローン羊ドリーの誕生を聞いて喜び、 実際に自分の複製人間の製造を申し込んだ 人もすでにおられます。 |
実例を紹介しましょう。
(NHK TVスペッシャル、命!生老病死の未来!より引用)
※アメリカ、フロリダ州オーランドの女性で、ショーナー、アンダーソンさん、27才の女性で、この
女性はジン不全により父親と母親から、過去2度に渡って腎臓移植を受けていますが、副作用
を抑える薬を一日30錠以上飲んでおり、ナイスバディで50kgだった体重が、薬の副作用で
現在は90kgを超え、立つと自分の足さえも見る事が出来ないと話しておられました。
自分の複製人間を作る事が許され、片方の腎臓を貰って移植すれば、自分と同じ身体のものを
移植する為、副作用のない健康な身体を取り戻せると考え、研究機関へ手紙を書き続けて
おられるそうです。
このように自分の命を守る為だけでなく、ニューヨークの弁護士事務所にお勤めの女性で、
カレン、ラティマーさん51才は子宮筋腫で子宮と卵巣を除去した為、自分の子供を生む事が
出来ず、肉親は祖母のみなので自分の家系を、この世に残す為にドリーの誕生を知ってから、
自分の複製を作りたい感情に動かされたそうです。
3.クローン人間以外での解決策は?
1)家畜を使って人間の臓器に移植は可能か?
(読売新聞2000.6月29日発行記事より引用)
★世界初のクローン羊「ドリー」を誕生させた英国PPLセラピューティクス社等の研究チームが、
人間の遺伝子を合成し、羊の胎児の複数の細胞に入れたクローン羊(ダイアナ、キューピッド)
2頭を誕生させる事に成功しています。
これは、家畜を使って、人間に移植をしても、拒絶反応を起こさない臓器や医薬品を作り出す事
が可能になる技術と云われています。
実際に、人間の臓器のサイズに近い豚で遺伝子を組換えて拒絶反応を抑える基礎実験にも成功
しており、4年後には遺伝子組換えクローン豚の臓器を人間に移植する臨床応用を試みたいと
している。
2)移植医療が直面している臓器不足を解消出来る?
(読売新聞2000年8月2日記事、ゲノム新時代より引用)
米・ジョンズ・ホプキンス大でも、人間の初期の特殊細胞を取り出して、すでに臓器培養に成功して
いる。この細胞は身体のどんな組織にも育つ為、万能細胞と呼ばれています。
同大学は万能細胞から神経細胞を作り出す事にも成功、移植医療が、直面している、臓器不足を
解消出来ると云われています。
★これからは臓器など、あらゆる細胞を新しく作り出し、
拒絶反応のない移植手術が可能になるでしょう。