森岡正博さんの「脳死・臓器移植」専用掲示板過去ログハウス 2002年10月14日〜10月31日

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15歳以上も、「親・家族の承認があればよい」となってしまわないか? 投稿者:SQ_300  投稿日:10月31日(木)21時27分50秒

小児の脳死臓器移植について、「本人の意思表示は必須ではなく、親権者の承諾があれば臓器を提供できる」
とした場合の次の問題点は、
「小児の場合、『本人の意思表示は必須ではなく、親権者の承諾があれば臓器を提供できる』と認められたのだから、15歳以上についても『本人の意思表示は必須ではなく、家族の承諾があれば臓器を提供できる』とするべきではないか」という議論が必ず起きると考えられる、ということです。

15歳以上は遺言をのこせる年齢ですが、成人ではありません。
では、18歳あるいは20歳までなら親権者の承諾のみでよいとする?
あるいは、「20歳を越えても、親は親。本人が生前に意思を表明していなかったら、それを代弁する家族の意思があれば臓器を提供してもいいのではないか?」という議論になるでしょう。
それでは長い間の議論を経てようやく制定された臓器移植法の精神の根本が崩れることになってしまいます。

なお、 「事前の意思表明」というハードルを設けると、ますます提供される臓器の数が少なくなる、という議論もあろうかと思います。それに対しては私はこのように考えています。

・ 「本人の事前の意思確認」を成人のみならず子どもにも徹底させることによって、かえって透明性が高まる。
・臓器提供意思カードの普及を徹底的に行うことが、提供臓器の増加につながる唯一の方策であることを、脳死臓器移植に携わる人間は肝に銘じるべきである。

もちろん、普及させるためには、てるてるさんが10/23に書かれているように、
>移植医療の本質、移植に於ける危険性などについて、
>もっとわかりやすい解説が必要
であると私も強く思っています。

国民の多くが、自分が脳死になったときにどうするべきかを、もう一度考え直すべきだと思います。1年に一度は、情報を集めて考え直してみる。
たとえば、自分の誕生日でもいいでしょう。子供の誕生日でもいいでしょう。
元日でもいいでしょう。初めて脳死臓器移植が行われた日でもいいでしょう。
そういうキャンペーンでもなんでも行って、脳死臓器移植の情報を積極的に開示して関心を高めていくことがゆくゆくは提供臓器の大幅な増加につながっていくものと私は思っています。


「脳死になる前に決断していること」が重要 投稿者:SQ_300  投稿日:10月31日(木)21時26分56秒

はじめまして。
30代の外科医です。生体肝移植に数ヶ月間ではありますが携わった経験があります。
昨夜偶然、 NHK-BS1で脳死臓器移植改正をめぐってのディベート番組(その1)を見て、考えたことを書いてみます。

現行の臓器移植法では本人の意思表示を必要としていることによって、
「脳死になる前」の段階で、脳死後の臓器提供について本人および家族が考え決断していることになっています。
これは極めて重要なことだと思います。

言い換えれば、小児の臓器移植について、「本人の意思表示は必要なく、親権者の承諾があれば臓器を提供できる」
とした場合の最大の問題は、「本人はもちろんおよび家族が、脳死になる前の段階で『臓器提供」について検討・決断していない」事例、すなわち脳死になった(あるいはなりつつある)その場で決断を迫られる事例が多数出てくるであろう、ということだと私は考えています。
脳死は多くの場合、交通事故などによって突発的に起こります。それは成人でも小児でもあまり変わらないでしょう。
事故が起き、救急車で病院へ運ばれ、治療が行われる。
何とか助かって欲しいと家族は願いつつ、このままダメかもしれないという不安が次第に大きくなっていく・・・
こういうプロセスをたどることが多いと思われます。
当然家族、とりわけ親の精神状態は普通ではありません。
そういうときに、「このまま脳死になったら臓器を提供するかどうか」ということを冷静に考えられる人はごくわずかでしょう。いくらコーディネーターは臓器を提供させるために家族を口説くことはない、と言っても親はさまざまな精神的負担を強いられ、目に見えない圧力を感じることになるでしょう。
そういう状態で臓器提供を決断した場合、のちに、臓器提供したことを後悔することにつながる可能性は大きいと私は思います。

それを防ぐにはどうすればよいか。やはり、
「脳死になる前の段階で『臓器提供」について本人および家族が、「脳死後の臓器提供」について検討・決断しておく、ということが最低限必要だと思います。おおざっぱに言えば、こどもにも「臓器提供意思表示カード」を持たせる、ということですね。(常時携帯することが必須とか、そういう問題はまた別でしょうが)
結論としては多くの方々と同じく「本人の意思確認を必須とする」ということになるのですが、こういう理由を付加することによって、より説得力が生まれるのではないかと思います。

なお、この考え方(=『事前に』ということが重要なのだ、ということ)を突き詰めれば、「本人の意思があろうがなかろうが、事前すなわちこどもが元気なうちに親権者が脳死後の臓器提供の承諾をしていれば、いざというときに熟慮することなしに臓器提供を親権者が承諾することはなくなるだろう。よって本人の意思確認は必須ではなくて、『事前の』親権者の承諾のみが必須」という考え方も理論上はアリだと思います。
ただし、実際問題としておおよそ小学校就学児以降ならば子供本人の意思を無視して親権者が臓器提供を事前に決断することは常識的には考えられないので、単純に『脳死になる前の段階で『臓器提供」について本人および家族が、「脳死後の臓器提供」について検討し同意しておく』ということでよいと思います。
(6歳未満については考えがまだまとまっていません。)


移植コーディネーター 投稿者:りんご  投稿日:10月30日(水)11時17分22秒

京都新聞より
「臓器移植コーディネーター制度創設」
>京都府は二十九日、府内の医療機関を対象に「院内臓器移植コーディネーター」の認証制度を創設する、と発表した。
>医師や看護師、事務職員が担当し、医師と連携しながら患者家族に移植の意思確認などを行い、府臓器移植コーディネーターに移植情報を取り次ぐ。府内での臓器移植を円滑に進める狙いで、医療機関からの申請で知事が認証し、今月末にスタートさせる。

http://www.kyoto-np.co.jp/kp/topics/2002oct/29/W20021029MWH1K000000136.html

りんごは、先日、JATCO研究会に参加しました。JATCOとは日本移植コーディネーター協議会というらしい。りんごは会員じゃないので3000円を支払う。テーマは「移植コーディネーターとしての実際の症例経験から」で、脳死下でのコーディネーター間の連携についての発言や、症例報告がありました。コーディネーターといっても、日本臓器移植ネットワーク、都道府県のネットワーク、そして、病院の所属だったり、ドナー側とレシピエント側と立場もさまざまで、りんごの頭の中は混乱しました。
「日本移植コーディネーター協議会」 http://www.jatco.gr.jp/


子どもの臓器移植の危険性についての 投稿者:ぞうきくん  投稿日:10月29日(火)22時58分07秒

 子どもの臓器移植問題で,一つ,見落としているところがあるのではないかと,今日
ふと考えつきました.
『未成年の酒やタバコが,発達中の体に悪影響を与えるとすれば,
未熟な臓器を成長途上の体に埋め込むことにはなんの危険性もないのだろうか』

薬の瓶に書かれた『用法・容量』を見ていると,どの薬でも15歳以上は大人並の
飲み方をしていいということになっているようです.これは,薬の効き方が大人
と子どもで違うためということは,容易に理解できると思います.ということは
,15歳未満の人は,医療面においても大人並の体が出来上がっているとはいえず
それがために臓器の状況や移植後の影響について未知の危険が予想されるので
『15歳未満の移植には慎重であるべき』として法が禁止したという一面もある
と考えます.
子どもと一口に言っても,年齢によって個人によって発達成長の様態は一概とは
いえず,同年齢でも臓器の発達度と移植を受ける側の身体の発達度にずれがある
ため成人の場合でも厳しい拒絶反応がより強くなる可能性も考えられないでし
ょうか.それと心の問題です.大人でも他人の臓器を受け入れて生きることには
抵抗を感じる人もいるのに,幼い子どもに,それが堪えられるのでしょうか。成
長期に『他人の心臓を貰って生きている』ことに気づいて自己の存在感が崩壊
する子だっているかもしれないし,また免疫抑制剤で薬慣れしてしまったため
それをきっかけに薬物乱用に走る可能性も有りうるのではないでしょうか。


tityさん 投稿者:りんご  投稿日:10月25日(金)14時04分59秒

情報ありがとうございます。

>次回は児童心理学の専門家から、児童の死生観などについてヒアリングを行なう予定。
児童心理の専門家って、どんな方が候補になってるのでしょうね。
http://www.jimin.jp/jimin/daily/02_10/24/141024b.shtml
【平成14年10月24日】
■ 子供の臓器移植問題について専門家の意見を聴く 脳死・生命倫理及び臓器移植調査会
 24日、15歳未満の臓器移植問題について、深尾立・日本移植学会理事長、田中英高・大阪医科大学小児科助教授を招いて、専門家の立場からの意見を聴いた。深尾理事長は、脳死による臓器提供で心臓移植手術を受けたのは13人に過ぎず、欧米の5万7千人に比べ極端に少なく、15歳未満の子供はわずか2人。「わが国では子供からの臓器提供が認められていないため、死を待つ患者が多く、やむなく海外で移植手術を受けている。このような状態は、是正されなければならない」と述べた。一方、田中助教授は「子供は脳死状態になっても、成長ホルモンが働いて背が伸びる例がある」と15歳以下の臓器提供を認める法改正の動きに慎重な立場を主張した。


自民党の「脳死・生命倫理及び臓器移植調査会」 投稿者:tity  投稿日:10月25日(金)13時08分32秒

 自民党の「脳死・生命倫理及び臓器移植調査会」(宮崎秀樹会長)は、10月24日、小児からの脳死臓器提供について、慎重派からの意見も聞くために、田中英高・大阪医科大小児科教授からヒアリングを行なった。
 田中氏は、脳死後10年以上も生存した小児の例があるなど、「小児では脳死の診断は事実上困難」と指摘。小児脳死では虐待死の頻度が高いと推定されていることから、慎重な対応を促した。
 さらに、「小児科医の実感として、子どもは想像以上に深く思考できる」との見解を示し、親などの代理人が臓器提供を決定できる案に反論。ドナー希望者にも脳死状態で身長が伸びる例などについて十分に説明するよう求めた。また、救命救急が十分でないまま脳死状態になって提供が行なわれることがないよう、小児救急医療の全国的な水準向上の必要性も指摘した。
 宮崎会長は会合後、今後1、2回でヒアリングを終え、具体的な改正作業に取りかかる方針を示した。次回は児童心理学の専門家から、児童の死生観などについてヒアリングを行なう予定。

ニュース10 投稿者:りんご  投稿日:10月24日(木)01時43分13秒

てるてるさん、実況、ありがとうございます。
りんごは、お仕事中でしたが、録画に成功しました!
カットされた部分も見たーい。

スギケンさん 投稿者:森岡正博  投稿日:10月23日(水)22時55分40秒

見ました。だいぶんカットされたのだと思いますが、短い言葉から、おっしゃりたいことが的確に伝わってきました。きっと視聴者に何かが伝わったはずです。

つづき 投稿者:てるてる  投稿日:10月23日(水)22時39分08秒

始めに登場したおかあさんのほう、自分のこどもの一部でも提供して、こんな悲しみを味わう親子がひとりでも少なくなれば、という意味のこともおっしゃっていました。
レシピエントから、後で、感謝の手紙が届いていました。

ニュース10、見ました 投稿者:てるてる  投稿日:10月23日(水)22時37分53秒

ドナー家族2例の紹介でしたね。
始めに、
6歳の男の子の臓器を提供したおかあさんで、親の意思で決めてもいいのじゃないか、親なら、こどもの気持ちを汲み取ることができる、あの子は優しいこどもだったから、満足していると思う、とのこと。

次に、スギケン先生。
小児科の診療室が映りました。
やはり6歳の息子さんの臓器提供。三つ年上のおねえちゃんが、お葬式のときに、臓器提供に反対の意思を示したと。親の悲しみを慰めるために提供したのじゃないか。こどもは、何歳でも、その子なりの意思表示ができるのだ、と。
小児科の実践が、そういう意見の根底にあるのかな、と感じる映像でした。

アナウンサーは、ドナー家族の紹介のあと、6歳未満のこどもの脳死判定が正しくできるのか、
という問題もある、と述べていました。


ちゅうこさんのページなど 投稿者:てるてる  投稿日:10月23日(水)08時38分00秒

先日のディベート、ちゅうこさんのページに、まとめられています。

http://www.alpha-net.ne.jp/users2/hiyu1411/debate1019.html

このページの最後のコメントが、議論の尽くされなかった点をよく表わしていると思います。

> 結論は1回目の放送のなかでも扱われているように、なんらかの歯止めを掛けた
上で、提供先も一部の臓器にはみとめられるということなのでしょうか。
> 残念だったのは、移植医療の本質、移植に於ける危険性などの説明が不足してい
ることが指摘されていましたが、やはりその内容にまでは触れられなかったことでし
た。国民に意思表示を推進するなら、もっとわかりやすい解説が必要なのに、善意に
頼る問いかけがまだまだ根底にあるような気がしました。

国民に意思表示を推進するなら、
移植医療の本質、移植に於ける危険性などについて、
もっとわかりやすい解説が必要なのに、
善意に頼る問いかけがまだまだ根底にある。

これが、いまの、日本臓器移植ネットワークや、厚生労働省臓器移植委員会、日本移植者協議会、トリオ・ジャパンなどの、臓器移植推進運動の問題点です。たぶん、本人の意思表示がなくても、家族の承諾だけで臓器提供できるように法改正したい、という目的があるから、あまり、本人の意思表示をすすめるための説明なんか、したくないのではないかしら。
まずは、外国のように、家族の承諾だけで臓器提供できるようにしないと、にっちもさっちもいかない、という強い気持ちがあるのだろうと思います。
こんなにも海外渡航して手術を受けに行くこどもたちがいる、この現状をどうしてくれるのか、と。

今夜のニュース10での、スギケン先生の登場を楽しみにしています。

>ぽんさん
>ところで、来年の1/13に「「子どもの死」を考える日本小児科学会倫理委員会神戸フォーラム」が計画されているそうです。杉本先生のお話しとNHKの番組が見られるようです。詳しくは、杉本先生のHPで告知があると思いますよ。

是非、行きたいものです!

>tityさん
>さらに慶應義塾大学付属病院が生体肝移植のドナーを対象に行ったアンケート調査では5割を超えるドナーが、摘出手術後「収入が減った」と答え、加入している生命保険や疾病保険を7%のドナーしか利用できなかったことが明らかとなった。(以下略)
『労働者住民医療』2002.7号より

ほんとうに、ドナーの支援体制をなんとかするためにも、生体移植について、臓器移植法で法的に規定する必要がありますね!
生体移植体験者の御意見募集なんて、厚生労働省はしないのかしら。
ぬで島さんに、生体移植についての条文をつくってもらいたい気もします……


それは見なくては・・・ 投稿者:森岡正博  投稿日:10月22日(火)20時02分57秒

楽しみです。

明日NHKニュース10でスギケン登場予定 投稿者:スギケン  投稿日:10月22日(火)15時36分07秒

18年前の体験と今の想い、そして子どもの脳死・移植への意見を思いっきりしゃべりました。どのように編集されるか楽しみです。森岡・杉本案についての話しました。
ご覧下さい。明日の夜10時です。大事件あれば放映はのびるでしょう。

生体肝移植の問題 投稿者:tity  投稿日:10月21日(月)16時29分59秒

こういう調査もあります
 「The New England Journal of Medicine」が4月、米国で肝臓を提供した生体肝移植ドナー7人が死亡していたことを報じた。これを受けて日本肝移植研究会は全国調査に乗り出し、7月末に結果をまとめた。
 これによれば、手術関連の死亡者はゼロだったが、約12%にあたる229人が術後合併症を発症し、24人が再手術を受けていたという。
 さらに慶應義塾大学付属病院が生体肝移植のドナーを対象に行ったアンケート調査では5割を超えるドナーが、摘出手術後「収入が減った」と答え、加入している生命保険や疾病保険を7%のドナーしか利用できなかったことが明らかとなった。(以下略)
『労働者住民医療』2002.7号より

ごくろうさまです 投稿者:ぽん(おかだ)  投稿日:10月20日(日)01時22分34秒

てるてるさん、ごくろうさまです。
ところで、来年の1/13に「「子どもの死」を考える日本小児科学会倫理委員会神戸フォーラム」が計画されているそうです。杉本先生のお話しとNHKの番組が見られるようです。詳しくは、杉本先生のHPで告知があると思いますよ。

下記 投稿者:ちゅうこ  投稿日:10月20日(日)00時17分08秒

臓器の提供先を指定できるか、ということは、子どもの意思表示ということとは関係がない、ということだったのか、とは気づきました。それにしても、臓器提供の意思表示を求める方向は変わらないのですから。。。
今の社会は、病気の人を知らない若者も多くなっています。今日のテレビでの説明は、普段臓器移植のことを考えている人にしかわからないものだったな、と思いました。

ディベートー2 投稿者:ちゅうこ  投稿日:10月19日(土)23時59分56秒

てるてるさん、お疲れ様でした。
てるてるさんのご意見もご紹介されていましたね。

今の感想としては、「意思表示を原則」としているのに、話の内容は難しすぎました。意思を表示する人は、医療の専門家が多いというのでしょうか。そのように受け取れました。意思表示のカードを持っている人は、健康であって、病院のことを知らない人も多いのです。もっとわかりやすく移植の必要性を説明して欲しかったのですが、それは避けられているようでした。


てるてるさん 投稿者:りんご@携帯  投稿日:10月19日(土)23時53分02秒

おつかれさまでしたぁ。さすがです\(^O^)/。

りんごさん 投稿者:てるてる  投稿日:10月19日(土)23時51分11秒

応援ありがとうございました。m(__)m

おわり 投稿者:てるてる  投稿日:10月19日(土)23時49分25秒

ああしんどかった。
あとでNHKのホームページ見ましょう。

きょうも(7) 投稿者:てるてる  投稿日:10月19日(土)23時48分49秒

加部さん:
移植の前の救急救命医療を充実すべき。
いまだにたらいまわしがあるし、このあいだも8ヶ月の赤ちゃんが救命が間に合わなかった。
一方、臓器移植ではジェット機が臓器を運んでいく。

加部さん:
レシピエント側を長い間、フォローしなければならない。
よい面、わるい面、両方とも、説明しなければならない。

松田さん:
まだ脳死・臓器移植の件数が少ないので、ドナーとレシピエントとが一対一で
わかってしまうので、まだ、あまり表に出られない。

ナビゲータ:
本人の意思、自己決定の問題は、安楽死など、いろんな領域に波及する。重大な問題。


きょうも(6) 投稿者:てるてる  投稿日:10月19日(土)23時43分49秒

松田さん:
期間限定の例外として、移植への関心を高めてもらうために。

加部さん:
認めるならば原則として何か根拠を作らないと、ずるずると崩れてしまう。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
臓器移植全般について

臓器移植法5年間

待機患者:13000人
脳死移植: 20例

松田さん:
20例、とにかく、実績を作った。
臓器移植法改正より前に、やることがある。
臓器移植のできる施設をふやすべき。
ドナーカードに提供の意思表示をした人の半分が、実際に提供できない。

投稿の紹介:
日本の移植についての議論は、ドナー側に偏っている。
USAも、以前はそうだったが、移植医療のよい面が紹介されて、変わった。
日本もそうすべき。

雪中庵:
医療ミスやその隠蔽などが続いて、医療不信に陥り、ドナーがふえない。


きょうも(5) 投稿者:てるてる  投稿日:10月19日(土)23時37分05秒

松田さん:
指定した提供先だけに提供するというのは、身勝手である。
他の人にも提供するというのであってほしい。

kidney123さん:
親族に提供したい。他の臓器は、他人にも提供したい、というのであれば、
認めるべき。

中島さん:
臓器を提供したくない人は、どういう人か。
死生観の問題、医療への不信、などが理由で、脳死を認めるが臓器を提供したくない、
という人もいる。
そういう人も、身内を助けるためなら臓器を提供する、という場合がある。
そういう人への道を開くというかたちで、認めるとよい。
二親等内の血族。子、孫、祖父母、兄弟。このへんはよい。
配偶者は、迷う。困る。悩む。わからん。(←なんやねん!)

加部さん:
誰を選択の範囲に入れるか、きりがない。


匿名性と公平性 投稿者:てるてる  投稿日:10月19日(土)23時31分21秒

匿名でこそ公平という考え方の人=加部さん
匿名でなくても公平に=てるてる・中島さん 匿名で身内の心情優先=松田さん

てるてるさんの 投稿者:りんご  投稿日:10月19日(土)23時30分27秒

メールが紹介されましたね

きょうも(4) 投稿者:てるてる  投稿日:10月19日(土)23時29分34秒

てるてる:
ドナーとレシピエントは平等であるべき。

もうひとり:
フォックスとスウェイジー引用。
匿名性を守るべき。

中島さん:
匿名性がないとプレッシャーを受けるときくと、不思議な気がする。
看取りから提供へというプロセスを受け留めて、臓器を提供する。
それに対して、レシピエントがプレッシャーを受けるというのは、どうだろう。
そのプレッシャーに耐えられない人は、移植を受けなくてもいいと思う。
(↑私もそう思います! かつ、平等性を求めています。by てるてる)
USAなどで実践を積んだ移植医の方が、提供者がゆするということがあるから、
匿名性を守るべき、とおっしゃったことがあるので、匿名性はだいじだと思った。
しかし、移植は、ドナー側にとって厳しい医療なのだから、レシピエントは、
プレッシャーを受け留めるべき。

松田さん:
私はそこまで人は強くないと思います。
身内の心情はわかる。

加部さん:
移植が必要なぐらいの病気は、それだけですごい重荷である。
そのうえにドナーがわかるプレッシャーがかかるのは、重荷がもう耐えられないのでは。

中島さん:
海外へ渡航移植にたくさん行くのは、匿名性のおかげで、きれいごとになってしまって、
ドナー側の厳しさ・重さに目をつぶっているのではないのだろうか。
そして、結果的に、臓器移植が進まない。


てるてるさんの 投稿者:りんご  投稿日:10月19日(土)23時24分32秒

メールが紹介されましたね

きょうも(3) 投稿者:てるてる  投稿日:10月19日(土)23時23分03秒

投稿の紹介
賛成:
ひとつ。自己決定権である。
ふたつ。病で苦しむ親族を助けたいと思うのは、人として自然な想い。
みっつ。臓器の持ち主の意思を尊重すべき。

反対:
ひとつ。ドナーの父。公平で公正という要素が、移植法の最も重要な要素である。
最大限、譲れない。

内閣府の世論調査:
自由に指定すべき:28%
身近なものに鍵って:21%
だめ:26%?

中島さん:
認めてあげたいけど、臓器売買の抜け道を作ってしまう。基本的にだめ。
法律で厳格な条件をつくるべき。
提供できる親族の範囲を限定する。

松田さん:
身内の感情は尊重すべき、という意見が多くて驚いている。
心臓や肺でそれを認めるのはおそろしい。
腎臓ぐらいは認めてもよい。

ナビゲータ:
腎臓は生体移植もある。生体は身内に提供できるのに、どうして死体ではできないの、
という意見がある。

加部さん:
生体での移植は緊急避難。
現場では、身内の圧力というものが、想像以上に強い。
輸血でもそうだし、これが臓器だとどうなるか。
自己決定というが、ほんとうに自分の気持ちでできるのか。
だから、絶対にだめ。
家制度が想像以上に残っている。
生まれた子を引き取れないという人々がいまだにいる。


てるてるさん 投稿者:りんご  投稿日:10月19日(土)23時22分22秒

きょうもありがとうございますm(__)m。

きょうも(2) 投稿者:てるてる  投稿日:10月19日(土)23時14分58秒

前回と同じゲストの紹介。
ナビゲーターによる解説。

発端となった、去年の臓器移植。2001年7月。
60代の男性が脳死と判定され、臓器提供の意思表示をしていた。
コーディネーターが移植患者を選ぶ手はずを整えていると、
親族から、腎臓病を患う親族への臓器提供を望んでいたという申し出があった。
臓器移植ネットワークは、医学的適合性が高く、待機期間の長い患者を選ぶ。
厚生省に相談。本人の意思を尊重するという立場で、認める。

(本人の意思? 本人の家族の意思? by てるてる)

臓器移植委員会での議論の映像。
(藤村志保さん、映った。町野さんはどこ?)

賛成:
身近な親族を助けたいという意思は自然な人情。それを認めれば、暖かみのある医療として、
理解が深まる。

反対:
移植を待っている人のことを考えるべき。

国会への論議へ。
(棚上げ、と番組で言っているが、本来、国会で論議すべきでは?)

ナビゲーター:
最初は賛成の委員が多かったが、だんだん、考えが変わってきた。

松田さん:
原則はだいじ。臓器は一度、社会に返すもの。
しかし、臓器提供は非常に少ない。親族に移植が必要な人がいるのに、
他人に自分の臓器が行くのは納得できない、という人の気持ちもわかる。
だから、現状は、発展途上と考えて、一時的にでも認めるとよい。
そうでないと、理想ばっかり言っていては、進まない。

中島さん:
基本的に反対だが、道は残しておきたい。
今回の議論の発端となった移植は、問題である。
本人の提供意思の拡大解釈を厚生省がしている。
脳死は死である/ないという意見で国民が二分したときに、本人の意思を認めるために作った
法律だったのに。

加部さん:
反対です。
公平に移植されるのを待っている人の気持ちをふみにじる。
例外が例外を呼んでいく。


BS-debate始まりました、きょうも 投稿者:てるてる  投稿日:10月19日(土)23時04分54秒

ドナーカードの映像。
「誰に提供するのか、意思を表示することはできません」

13000人以上の人が待機しています。

医学的適合性に基づいて公平に機会が与えられます。
それは臓器移植法の大原則。

去年、その原則をゆるがすことが起こりました。
提供先を指定した臓器移植です。
厚生労働省の臓器職対策室の元室長登場。

公平性に反するとして論議。
臓器移植委員会。
本人の意思VS公平性
提供者の生前の意思はどこまで認めるのか。

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前回の復習。
なおたくさんの投稿がありました。

ひとつ。選択すべき道があるのなら、閉ざしてはならない。

ふたつ。臓器提供を受けるということは、誰かのこどもの命が失われるということです。
意識が回復するかもしれないと信じて待っている親もいるのです。

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親族への臓器提供を認めるべきか
(親族優先の、と言って!!)


移植後の生活について 投稿者:てるてる  投稿日:10月18日(金)21時28分26秒

日本移植者協議会のアンケートで、移植後の生活についての調査がされました。
移植者への理解が足りず、雇用面での問題があるようです。

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021019-00000029-mai-soci

社会ニュース - 10月18日(金)19時2分 

<臓器移植>移植経験者の3割が病気理由に解雇・退職

 日本移植者協議会(大久保通方理事長)が移植経験者を対象に実施した臓器移植法施行後初めてのアンケート調査で、回答者の約3分の1が病気を理由に職場を解雇されたか、退職を余儀なくされていたことが分かった。その3分の1が移植後の解雇・退職だった。同会が東京都内で開催中の日本移植学会で18日、発表した。

 約1500人に調査表を配布し、488人から回答があった。移植を受けた臓器は腎臓457人、肝臓22人、心臓8人、肺1人。平均年齢は男性48・4歳、女性43・7歳。

 移植を受けてよかったとの回答は全体の97・2%で、89・8%が健常者と同じか、少し劣るが普通の生活ができると答えた。

 一方、無職の人は男性で18・3%、女性で27・2%、全体で22・2%に上り、不況を反映してか前回調査(96年)の9・2%の倍以上にはねあがった。病気が理由の解雇経験者は5・4%、退職経験者は29・0%。解雇や退職が移植後だったと答えた人は32・1%に上った。また移植経験者の22・7%が術後の治療費の出費や仕事がないことにより、生活が苦しいと答えた。

 大久保理事長は「移植後は健常者と変わらないのに、雇用の問題が起こるのは、移植医療に対する誤解や無理解があるためで、それを早く解消するのが急務だ」と話している。 【江口一】(毎日新聞)
[10月18日19時2分更新]

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この調査には、生体移植、心臓死後の腎臓移植の人々も含まれています。


自民党の改正案 投稿者:森岡正博  投稿日:10月18日(金)21時27分08秒

今日の毎日新聞webより:

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 自民党脳死・生命倫理及び臓器移植調査会(会長、宮崎秀樹参院議員)は患者団体などの声を受け、同法の改正案を来年の通常国会に提出することを目指している。

 「15歳未満に限り親の承諾で臓器提供できる」とする案が有力で、宮崎会長は「国民の理解を得ながら改正作業を進めたい」と語る。
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情報が錯綜しているみたいですね・・・。

http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20021019k0000m040081000c.html

2002年10月18日

臓器移植法:
施行から5年 低下する国民の関心

 脳死者からの臓器摘出を認めた臓器移植法の施行(97年10月)から丸5年が過ぎ、現在は認められていない15歳未満からの臓器提供を可能とするかどうかが、見直し論議の焦点となっている。日本移植学会の深尾立理事長は18日、「国会が責任を持って見直し、小児移植が円滑に行われるよう求める」と表明した。自民党なども法改正の議論を始めたが、内閣府の調査では国民の脳死移植への関心は低下しており、議論の行方は不透明だ。 【江口一】

◇依然続く渡航移植

 日本小児循環器学会によると、臓器移植法施行後に海外で移植を受けた18歳未満の子供は23人、渡航して移植を待つ子供も現在4人いる。渡航前後に12人が死亡した。

 臓器移植法は、提供者本人が事前に書面で提供の意思を示し、家族も承認した場合に限って、脳死段階での臓器提供を認めている。ただし、民法の遺言可能年齢などを根拠に、15歳未満の意思表示は無効とされた。

 全国心臓病の子どもを守る会の川口和子幹事は「国内で小児移植が可能になるように法改正してほしい」と訴える。

◇法改正論議始まる

 臓器移植法は付則で、「法施行後3年」をめどに見直すとされていた。

 自民党脳死・生命倫理及び臓器移植調査会(会長、宮崎秀樹参院議員)は患者団体などの声を受け、同法の改正案を来年の通常国会に提出することを目指している。

 「15歳未満に限り親の承諾で臓器提供できる」とする案が有力で、宮崎会長は「国民の理解を得ながら改正作業を進めたい」と語る。

 一方、超党派の国会議員でつくる「脳死を人の死としない立場から脳死・臓器移植を考える議員の会」の金田誠一衆院議員は「親の承諾による提供は、本人の意思表示は不要という考えに結びつきかねない」と法改正に慎重だ。

◇低下する国民の関心

 法施行後、脳死判定を経て臓器が摘出されたのは20例で、82人の患者に移植された。年平均の提供数は4例に過ぎない。

 内閣府が今月まとめた世論調査によると、脳死や心臓停止での臓器提供の意思を示すドナーカードの存在を知っている人の割合は68.9%で、2年前の前回調査に比べ1割以上減った。カードの所持者も全体の9.0%で前回(9.4%)より減ってしまった。

[毎日新聞10月18日] ( 2002-10-18-20:04 )


tityさん 投稿者:てるてる  投稿日:10月18日(金)08時23分37秒

>「移植」というものがすべて同じに語りうるという暗黙の了解もあるように感じています。

そうですね。
角膜移植、腎臓移植、心臓移植、骨髄移植など、すべて同じように語ると、矛盾が生じてくるので、もっと厳密に考えなければならないということを、青野透さんも、おっしゃっていました。

>制度にしても、心移植の患者は身障者手帳がもらえますが、肝移植はもらえません。
>そういう基本的な問題が、あまりにも情報として提供されていないと思うのです。

身障者手帳の配布にそんな区別があるとは知りませんでした。
腎臓移植を受けた人が、働けるのに、職場の理解が少ないということは、以前、Yahoo!掲示板にあった、「移植患者の待合室」トピックで読んで、知っていましたが。


ご協力できることは多くはありません 投稿者:tity  投稿日:10月17日(木)01時52分07秒

長らく失礼しました。
私の方はアフガンに行ってみたりと少々脳死の問題とは距離をとっていました。
ドナーの側もレシピエントの側もほとんど情報が出てこないこの問題について、
素材なく議論を続けることに少々嫌気がさしております。
たとえば私は、あまりに成績の悪すぎる肺移植は移植術から除外すべきだと考えていて、
そういう文章をいくつかの媒体で書かせて頂きましたが、共感を呼ぶことは少なかったようです。
もちろんそれには私自身の力量の問題が大きいのですが、
「移植」というものがすべて同じに語りうるという暗黙の了解もあるように感じています。
制度にしても、心移植の患者は身障者手帳がもらえますが、肝移植はもらえません。
そういう基本的な問題が、あまりにも情報として提供されていないと思うのです。

話はずいぶんそれましたが、中山氏が今ひとつ動きの悪い今、
若手のほうの情報をとることが非常に重要ではないかと思います。

ついでにいえば、生命倫理議連は方向性を出せなくなっていますので、調査会が主導権を右って行くのではないでしょうか。


法案 投稿者:森岡正博  投稿日:10月16日(水)23時47分59秒

tityさん、おひさしぶりです。朝日新聞10月14日朝刊によれば、超党派の生命倫理研究議員連盟は、15歳未満に限って、本人の意思と関係なく、親の承諾で提供できるとする案を有力視しているとのことでした。でも、これ、かなりアクロバットなことしないと、法律の整合性保てませんよね。

結局のところ、どういうのが出てくるんでしょうか・・・。


来年の通常国会へ法案提出めざす 投稿者:tity  投稿日:10月16日(水)15時47分32秒

自民党「脳死・生命倫理及び臓器移植調査会」の宮崎秀樹会長は27日の会合後、小児の脳死移植の実現に向け、「通常国会までに法案をなんとかつくりたい」と述べ、来年の通常国会への法案提出を目指す考えを示した。(中略)脳死判定が難しい12週未満の子どもは、脳死提供の対象外とする方向を提案。(以下略)
『Japan Medicine』2002年9月30日
どなたも情報をあげられていないようですので。

鈴木さんへ 投稿者:てるてる  投稿日:10月15日(火)17時30分39秒

生体移植について、お話しくださって、ありがとうございます。

>今の医療現場では人の「死」は医療者にとっての敗北という扱いを受ける可能性が強く、お子さんの臓器提供を決断されるご家族への精神的ケアが十二分に継続的に成される可能性は現実問題として低いと思います。
>そしてあろうことかレシピエントの亡くなった家族のドナーは術後の調査対象から全く外されているのが現実です。

それが今の医療の根本的な問題なのかもしれません。
移植の精神面を考えるとき、ドナー側、レシピエント側の死を避けては語れないだろうと思います。

ぬで島次郎さんが以前より繰り返し主張されていますが、生体移植については、臓器移植法で規定するように改正することを、本気で考えなければならないと思います。
特に、親族優先の臓器提供について考え始めてから、私も、生体移植のことをよけいに考えざるを得なくなりました。
それに、どういうわけか、最近になって、身近に当事者の方の声を聞く機会がありました。
自分が気づかなかっただけで、案外、もっとおおぜい、すれ違ってきたのかもしれませんが。

移植後のことも重要なんですね。

移植後の臓器の機能が持つ年月は、ケースバイケースで予測がつかない。
再移植の必要性もある。
移植手術そのものより、移植後の感染症予防のほうがむずかしく、重大だったりする。
それでも、移植したほうが、移植しないよりも、命も助かるし、生活もぐっと健康になる。

移植医療について、賛否の声をあげていると、当事者のいろんな声が聞こえにくくなるのではないかと、心配になります。

海外で移植手術を受けた人の思いも複雑で、なかなか言い表わせないようですが、一つには、何か自分の思いを語ると、賛否の立場から、利用されてしまうという恐れもあるのではないでしょうか。
できるだけ、自由に、語り合える場があればいいと思いますが。
そしてそれがまた、おおぜいの人に共有される手立てがあればいいと思います。


ちゅうこさんの感想より 投稿者:てるてる  投稿日:10月15日(火)17時13分13秒

おそらく、次の方向で法改正されるであろう、というちゅうこさんの予想に、私も同感です。

○必ずしも子どもの意思表示を原則とはしない方法をとる
○親の承諾だけで臓器を提供したときに起こりうる状態を考えた上での親への配慮を重視している
○明らかにその子どもが本人と解るようなものを提示できるときは、15歳未満であっても臓器提供の意思表示を認めるようになる
○意思表示のむつかしい年齢は5歳以下、もしくは3歳以下の子どもに限り親の代諾だけで臓器を提供できる
○その場合の臓器提供へのプロセスのチェック機能を条件つけることを前提とする


10/12のディベートのまとめページ 投稿者:てるてる  投稿日:10月15日(火)17時08分06秒

ちゅうこさんによる、10/12のディベートのまとめページです。
わかりやすくまとまっています。
ありがとうございます。

http://www.alpha-net.ne.jp/users2/hiyu1411/debate1012.html

そこからリンクされている、ちゅうこさんの感想のページも、いいと思います。


現実の一端 投稿者:ろう  投稿日:10月14日(月)22時40分03秒

鈴木様、ご意見拝見しました。
あなたさまがみられた現実のご報告を興味深くよませていただきました。
現実のほんの一端にすぎないご体験でありご意見であるかもしれませんが
すくなくともわたしは、よいご意見とご報告をいただいたとかんじました。
感謝のきもちをお伝えしたいとおもいました。

移植の現実 投稿者:鈴木  投稿日:10月14日(月)16時25分40秒

掲示板参加者の皆様今日は。鈴木と申します。以前一度だけレスさせて頂きましたが、生体肝移植を2度体験し子供を亡くした経験を持っております。てるてるさんのBS中継へのご努力に大変心動かされまして一言書き込ませて頂きます。子供さんの脳死移植への道を開くことに付いては、私自身、移植が必要な子供を持つ親の立場と、かけがえのない子供を失った親の立場(脳死状態での臓器提供を決断する立場という意味ではありませんが)の両方を体験しておりますので、とても複雑な気持ちです。敢えて誤解を招くことを承知で申し上げると、今の医療現場では人の「死」は医療者にとっての敗北という扱いを受ける可能性が強く、お子さんの臓器提供を決断されるご家族への精神的ケアが十二分に継続的に成される可能性は現実問題として低いと思います。生体での移植を日常的に行う施設ですら人の「死」が大切にされているとはどう考えても経験上思えませんでした。この点は大きな問題と思っています。それから移植医療があたかも夢の医療であるかのような考えは「誤解」もはなはだしく、移植はそれを受けた時点から正に新たな始まりを迎える医療であり、その後の展開においては、免疫という人が持つ最高の生体機能と折り合っていかなければいけないという難しい問題を抱え込むのです。そのことをきちんと医療者が社会に対して伝える努力をしているとは言えないように思います。そして最後に、生体肝移植手術で肝右葉(肝臓の右側)摘出という手法が取られるようになってから、ドナーの合併症はその数も増加し程度も悪化しています。(肝移植研究会が公に発表しているものより実際はもっと多い)そしてあろうことかレシピエントの亡くなった家族のドナーは術後の調査対象から全く外されているのが現実です。てるてるさんをはじめこの掲示板に参加していらっしゃる方々の誠実さを感じるにつけ、経験者として現実の一端をお知らせする必要をずっと感じておりました。言葉の足りないところ、表現の不適切なところはどうかご容赦ください。ただ、この医療が患者である子供を助けたいという切ないまで親の願いと、それを支えたいという医療者の真摯な努力が重なり合って生まれたものであることを知る者として、その始まりから14年の月日を経て、今現実に展開されている移植医療のあり方を手離しに賞賛できないと考えていることはご理解頂ければと思っています。

01/09/10 臓器移植対策委員会(第3回)議事録
01/10/11 臓器移植委員会(第4回)議事録
平成14年4月12日 臓器提供先に係る生前意思の取扱いに関するご意見の募集について
臓器提供先に係る本人の生前意思の取扱いについて(A案)
提供先指定に係る生前意思の取扱いについて(B案)
臓器移植委員会におけるこれまでの「臓器提供先に係る生前意思」に関する主な意見(未定稿:事務局まとめ)
諸外国における臓器提供先に係る本人の生前意思の取扱い(未定稿メモ)
02/03/13 第6回「厚生科学審議会疾病対策部会臓器移植委員会」議事録
「臓器提供先に係る本人の生前意思の取扱いについて」に関する御意見の募集の結果について
臓器提供先に係る生前意思の取扱いに関する意見
ぬで島次郎(2002年3月)
02/04/09 第7回厚生科学審議会疾病対策部会臓器移植委員会
02/06/12 第8回厚生科学審議会疾病対策部会臓器移植委員会
02/07/11 第9回厚生科学審議会疾病対策部会臓器移植委員会議事録

臓器移植先指定の生前意思 「当面は認めず」−−厚労省委が意見書
(毎日新聞2002年7月12日東京朝刊から)

02/09/12 第15回 脳死下での臓器提供事例に係る検証会議議事録

岡田篤志「臓器提供とドナー家族の悲嘆心理 -- 内外の文献研究から -- 」
2002/09/30脱稿、『医療・生命と倫理・社会』第二号,2003年3月20日掲載。