森岡正博さんの「脳死・臓器移植」専用掲示板過去ログハウス 2001年10月04日〜10月31日

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心臓移植の評価 投稿者:りんご  投稿日:10月31日(水)22時26分27秒

<心臓移植>4例ともに問題なし 国循センター評価委

 国立循環器病センターは31日、昨年7月〜今年3月に実施した4例の心臓移植について、外部の医師や弁護士らに評価してもらう移植医療評価委員会(武部啓委員長、6人)を開いた。委員会は技術面や倫理面、患者への精神的ケアについて検討。「技術は国際水準に達している」など、4例とも問題なかったと結論した。
(毎日新聞)
                                                    10月31日21時13分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20011031-00002087-mai-soci


ななさん 投稿者:りんご  投稿日:10月29日(月)19時51分04秒

大変詳しく教えていただきありがとございます。
いま、時間がないので、後ほど、質問するかもしれません。
よろしくお願いします。

てるてるさん 投稿者:森岡正博  投稿日:10月29日(月)11時16分38秒

リンクしました。

続:10月22日付神戸新聞 投稿者:てるてる  投稿日:10月28日(日)21時35分29秒

10月22日付神戸新聞に掲載された投書をウェッブ上にアップしました。↓

http://members.tripod.co.jp/saihikarunogo/kobe-hatsugen.html


『脳死に関して麻酔の立場から』 投稿者:てるてる  投稿日:10月28日(日)20時13分46秒

>ななさん
>この辺のことについては、杉本健郎先生の掲示板で、ある麻酔科医の興味ある記事が紹介されていました。
>
>『脳死に関して麻酔の立場から』

おお、それは、この掲示板で、私が、9月12日に投稿してから、
杉本さんの掲示板に転載したものですね。
それとも、杉本さんのほうへ先に投稿したのだったかな。


「脳死の概念への疑問の提起 投稿者:てるてる  投稿日: 9月12日(水)08時08分24秒」

>東京大学医学部麻酔学教室の諏訪邦夫氏の投稿「脳死に関して麻酔の立場から」
http://cgi12.plala.or.jp/kcn-home/forum/forum2.cgi?Work=Part&Forum=page18&No=&Num=8&Back=Tree
の要約が、「脳死」・臓器移植に反対する関西市民の会のNews4で紹介されています。

補足 投稿者:なな  投稿日:10月28日(日)17時49分20秒

> 一般的には、〜審議委員会とか、〜検討会議などの名称で呼ばれている各省庁の諮問機関に出席されている委員にはかなり高額の手当て(新聞報道にもありましたが、時給換算40万円もあるそうです)が支給されているはずです。

高額な手当て(報酬)については下記の新聞記事を参考にしました。

『審議会常勤委員:時給43万円の委員も』

http://www12.mainichi.co.jp/news/search-news/836841/95f18fV208ee89396-0-2.html  


移植医療成果のフィードバック 投稿者:なな  投稿日:10月28日(日)17時41分40秒

> 検証会議が摘出手術、移植手術、術後回復入院、予後については検証対象外

『検証会議』のような第三者的機関で、これらの案件が検証、追跡調査された上で移植医療の成果が科学的、医学的にも実証され、それが国民に広くフィードバックされることが大切であると私は考えています。

何故そのようなことを強調するかと言えば、私自身の認識の中には世界中で数多く行なわれてきた脳死移植の医療が、医療としての成果が上がっていることがほとんどのケースで明らかなのか、負の結果をもたらしたものはないのか、それがどれ位発生しているのか、といった科学的検証、データが乏しいと感じているからです。

> 「移植医療の目的であると同時にこの衣料を推進する原動力となるものは、ひとえにレシピエントが助けられたという事実である。しかし提供病院のスタッフへその事実がフィードバックされることはなく、この医療の成果を実感できるシステムにはなっていない」と言う結論でした。ドナー管理担当麻酔医が最もこのことを強く感じていたそうです。

このような「フィードバック」は私も非常に大切だと思っています。
この辺のことについては、杉本健郎先生の掲示板で、ある麻酔科医の興味ある記事が紹介されていました。

『脳死に関して麻酔の立場から』
http://cgi12.plala.or.jp/kcn-home/forum/forum2.cgi?Work=Part&Forum=page18&No=&Num=8&Back=Tree

ドナーからの臓器摘出について、「移植外科医の立場ではそれが「死体」であっても、麻酔科医からみると抵抗感が強い」という意見は重いと感じました。

『検証会議』の議事録については、第一回の会議分から厚生労働省のHPで公開されていますが、第一回目の会議で内容は原則非公開としたのは、疑問です。

『脳死下での臓器提供事例に係る検証会議』
http://www.mhlw.go.jp/shingi/other.html#kenkou


移植ネットワークの補填 投稿者:なな  投稿日:10月28日(日)17時31分29秒

長野の山猿さん、再度のレス、具体的内容のご紹介ありがとうございます。

> 40名全ての事務職員に休日出勤を命じ、厚生省係、県関係、コーディネーター係、検視団係、記者会見係り、等の業務分担を行い、その間の人件費、食料費、通信費等で600万以上の出費があったということです。

確かに、これでは600万以上の出費というのも頷けます。移植ネットワークが補填したのも「検証会議」出張費用ではなくて、これらの出費に対するものということですね。

ただし、このような経費を、一部であれ、移植を推進する立場にあるネットワークが「負担」するのは、やはりあるべき姿ではないように思います。


りんごさんへ 投稿者:なな  投稿日:10月28日(日)17時27分59秒

りんごさん、はじめまして。

>> まさか、かなりの部分の学会出張には製薬メーカの「後援」が付いたりしているが、お堅い「検証会議」にはそれがないと言うわけでもないと思います。

> しろうとには、よく意味がわかりませんので、どういうことなのか教えてください。

りんごさんのご質問は「後援」のことを指しておられるのだと思いますが、少し具体的に補足させていただきます。

上記の文章は、医者と製薬企業(医療機器メーカ)の「癒着」のことを揶揄的に書いたのものです。
地域基幹病院や大学病院のような、他の病医院に影響力のある大病院には各科の医局員が大勢おります。
一般的に言って、各製薬メーカはこのような有力で影響力のある病院の医局には力を入れて自社製品の販促活動を行なっています。このような病院の各医局では臨床研究にも注力しており、おのずと各医学会への医局員の学会出張の頻度も増え、それにかかる費用もかなりのものになります。厳しい病院経営の予算や大学の研究費の中から調達する学会出張費だけでは足りないと感じている医局、医師も多いと思われます。 このような背景もあって、製薬メーカが医局員の学会出張費用を「研究協賛金」というような名目で資金供与している実態があると思います。

さらに言えば、循環器系の医師が循環器系の学会へ出張する時は、循環器系薬剤をメインに販売している製薬企業が、消化器系の医師が消化器系の学会に主張する時には消化器系薬剤をメインに販売している製薬企業が、また内視鏡学会に出張する医師には内視鏡メーカである医療機器企業がその出張費用の一部を分担しあう、といった「慣行」がある病院も個人的には知っております。

もっと突っ込んで言えば、数ある様々な医学学会の学会長や指導的位置にある理事(大学病院の教授がなることが多い)の周りに、その学会の動向と少なくない関連性をもった製薬企業が、表立った形をとるかどうかは別として、「後援」という名のもとに群がっている実態は、血液製剤関連企業と血友病及びその学会の「権威」であった元帝京大教授の安倍被告の例を上げるまでもなく、大なり小なり存在しているでしょう。

一方、開業医に比して薄給の勤務医の立場に立ってみれば、研究熱心な医師ほど学会に行く回数も増えると思いますが、病院から支給される学会主張費用や研究費だけでは賄いきれないこともあり、各製薬会社からの「後援」は何かにつけてありがたいことにもなるわけです。

とにかく、明らかに違法とは言えないまでも、「医」と「薬」の癒着の存在は否定できないと思います。

> あと、費用と負担については、昨年、この掲示板で話題にもなった「救急医学、特集:脳死下臓器移植をめぐる諸問題」(へるす出版24(13)2000)のなかに、太田宗夫「臓器提供における費用負担と提供施設の費用」という論文が掲載されています。 すでにお読みになっているかとは思いますが(^^;。

その論文は読んでおりませんでした。ご紹介ありがとうございます。近い内に読んでみたいと思います。

よく言われていることだと思いますが、脳死臓器移植に関わる関係者、スタッフの中で、労力的にも経済的にもそのしわ寄せがいっている先が臓器提供側の病院であり、救急・救命医療部門とそのスタッフではないかという指摘がありますね。


ななさんへの続き・2 投稿者:長野の山猿  投稿日:10月28日(日)15時29分37秒

検証会議が摘出手術、移植手術、術後回復入院、予後については検証対象外としていることについて、本年の医学哲学倫理学会で提供病院の救急医、脳死判定医、ドナー管理麻酔医、摘出手術麻酔医から聞き取り調査をした結果の報告がありました。「移植医療の目的であると同時にこの衣料を推進する原動力となるものは、ひとえにレシピエントが助けられたという事実である。しかし提供病院のスタッフ臍の事実がフィードバックされることはなく、この医療の成果を実感できるシステムにはなっていない」と言う結論でした。ドナー管理担当麻酔医が最もこのことを強く感じていたそうです。

ななさんへ・続き 投稿者:長野の山猿  投稿日:10月28日(日)15時03分33秒

コローズアップ現代(2000.2.29放映)を見直しました。古川市立の場合、提供申し出でが99年6.11(金)、判定が13日(日)で、全体で4日かかっています。40名全ての事務職員に休日出勤を命じ、厚生省係、県関係、コーディネーター係、検視団係、記者会見係り、等の業務分担を行い、その間の人件費、食料費、通信費等で600万以上の出費があったということです。病院にはこのための予算が予め組んであるわけではないので、病院長と事務長が処理に苦慮しておりました。

ななさんへ 投稿者:長野の山猿  投稿日:10月28日(日)01時11分07秒

ネットワークが補填したのは、提供時費用です。NHK調べの金額は「クローズアップ現代」で放映されたものですが、細目は記録しておきませんでした。検証会議検証項目は救命治療、脳死判定、レシピエントの選定までで、移植医の関わるところは一切触れられていません。この点についてはななさんのおっしゃるとおりです。私も学会や雑誌論文でこの点の不備を指摘し、改善を求めてきましたが、今のところゴマメのはぎしりというところです。

検証会議 投稿者:森岡正博  投稿日:10月27日(土)07時51分32秒

たしかに、お金の収支決算はほんとのところどうなってるんだろう。
医師の海外への学会出張を製薬会社が肩代わりして、それがばれて問題になったりしたことが何度かありますね。生命倫理学会では、大会長が医学系の人のときは、会場に「無料」の清涼飲料水がたくさん置いてあります(もちろん製薬会社系のジュース)。飲食費の肩代わりですな。

ななさん 投稿者:りんご  投稿日:10月27日(土)07時01分40秒

>まさか、かなりの部分の学会出張には製薬メーカの「後援」が付いたりしているが、お堅い「検証会議」にはそれがないと言うわけでもないと思います。

しろうとには、よく意味がわかりませんので、どういうことなのでか教えてください。

あと、費用と負担については、昨年、この掲示板で話題にもなった「救急医学、特集:脳死下臓器移植をめぐる諸問題」(へるす出版24(13)2000)のなかに、太田宗夫「臓器提供における費用負担と提供施設の費用」という論文が掲載されています。 すでにお読みになっているかとは思いますが(^^;。


検証会議のお知らせ 投稿者:りんご  投稿日:10月27日(土)06時45分45秒

厚生労働省のHPより

「第9回脳死下での臓器提供事例に係る検証会議」の開催について

1. 開催日時

 平成13月10月29日(月)17:00〜19:00

2. 開催場所

 厚生労働省専用第13会議室(5階)
 東京都千代田区霞ヶ関1−2−2
 TEL:03-3595-2256

3. 議題(予定)

    1 今後の脳死下での臓器提供事例に係る検証の在り方について
    2 その他

http://www.mhlw.go.jp/houdou/0110/h1022-1.html


長野の山猿さんへ (2) 投稿者:なな  投稿日:10月27日(土)05時18分40秒

> また、この間にも病院は日常の業務を続けているわけですから、出張中の二人の穴を他のスッタフが埋めなければなりません。このように提供病院には費用とマン・パワーの二つの点で「負担」がかかるわけです。これらの費用がどのように処理されているのかは分かりませんが、古川市立病院の場合、移植ネットワークが100万円ほど補填したようです。

前述したように、他の色々な学会出張も同様に「出張中の穴」はあるわけで、「検証会議」出席だけを「負担」視するのはどうかと・・・。

また、「古川市立病院の場合、移植ネットワークが100万円ほど補填した」には、ちょっと気になる点があります。
長野の山猿さんのお話ですと、間接的な形にしろ、移植を推進する側のネットワークが出したお金で第三者的な評価委員会である「検証会議」への出席費用が賄われたことになり、本来のあるべき姿ではないように思います。

一般的には、〜審議委員会とか、〜検討会議などの名称で呼ばれている各省庁の諮問機関に出席されている委員にはかなり高額の手当て(新聞報道にもありましたが、時給換算40万円もあるそうです)が支給されているはずです。 「検証会議」の委員、出席者には支給されていないのでしょうか?
この点について詳しい方がおられましたら、情報提供をお願いしたいのですが。

それと、「検証会議」は臓器提供側の脳死判定の問題が専ら検証の対象とされているようですが、移植側の問題、例えばレシピエントの選定が厳正に行われたのか、さらに言えばその移植が患者の救命や延命に寄与していることが医学的にも明らかであるかといったことなどが「検証会議」のようなところで調査・検証されるべきだと私は考えています。 皆さんはこの点について、どう考えておられるでしょうか?


長野の山猿さんへ 投稿者:なな  投稿日:10月27日(土)05時16分10秒

ありがとうございました。ご返答のお礼を書くのが遅くなりました。

さてその上で、またまた質問というか疑問提起をしたいと思います。

> 一つは臓器摘出時にかかる費用で、摘出が勤務時間外に行われることもありますので、事務職員人件費、通信費などが必要です。提供第三例の古川市立病院の場合、NHKの調べでは6,154,268円かかりました。

上記は、「検証会議」に関わる直接的な経済的負担ではないと思いますが、「事務職員人件費、通信費など」で600万円を越える費用がかかってしまうというのは今一つ理解できないのですが・・・。 医師の人件費について言えば、週刊誌の投稿コラムで、外科医の平岩正樹医師が「脳死臓器移植に関わる外科医には勤務外手当(残業手当)はない」と言っておられました。

> 二つ目がお尋ねの検証会議のための費用です。提供第一例の高知赤十字病院の場合、開発病院長と西山救急部長が、東京で開かれた検証会議に、少なくとも、二度出席しており、レントゲン写真、CT画像、脳波記録を持参し、治療経過、脳死判定の経過などを説明しています。これにも費用がかかります。

医師の出張費用やその間の人件費の問題などのことを指されているのかと思います。
しかし、これをもって「病因側の負担」と主張するのはどうでしょうか?
移植に携わるような基幹病院では、医局の医師は毎年色々な場所で開催される種々の医学会に専門的な研鑚や研究・症例発表などの目的で年に何回も出張しております。
「検証会議」への参加出席にしたって大局的に見れば専門的な研鑚の一環とも言えるわけです。それに年に何度もあるわけではなく、2、3回程度でしょう。
医局の複数の医師が毎年、様々な学会出張している中のひとつだと捉えれば、そんなに「負担」と主張するほどのものかという疑問が私にはあります。
まさか、かなりの部分の学会出張には製薬メーカの「後援」が付いたりしているが、お堅い「検証会議」にはそれがないと言うわけでもないと思います。
だとすれば、単に「検証会議」が煩わしいというのが本音ではないかと穿った見方を私はしてしまうのです。


安楽死法案 投稿者:ゆう  投稿日:10月26日(金)16時24分10秒

ベルギー上院が安楽死を合法化する法案を可決したそうです。医師が患者に安楽死を施しても、殺人などの罪に問われないということで対象者は18歳以上。

てるてるさん 投稿者:森岡正博  投稿日:10月22日(月)21時00分16秒

ぜひそれをてるてるさんのHPに掲載しましょう。

10月22日付神戸新聞 投稿者:てるてる  投稿日:10月22日(月)10時47分17秒

「神戸新聞の腎臓移植推進の記事 投稿者:てるてる  投稿日:10月14日(日)09時48分30秒」
で紹介した投書、10月22日付発言欄に載っています。
オンラインでは見れないようです。

RE:資料掲載と集会案内 投稿者:てるてる  投稿日:10月19日(金)07時32分01秒

「臓器移植対策委員会(9/10)における『提供先指定意思』問題に関する意見」で、町野朔さんの

>生体移植に関するルールは、「提供者家族の意思を尊重している」のではなくて「生体移植が認められる範囲を制限している」のであって、その理屈をもって、死体について同じ扱いをしてもよいことにはならない。

という意見の、

>生体移植に関するルールは、「提供者家族の意思を尊重している」のではなくて「生体移植が認められる範囲を制限している」

というところに、賛成します。

生体移植を持ちかけられた親族が、親族の提供意思を尊重している、なんて言われたら、提供候補者が苦悩しているとき、立場がなくなります。


資料掲載と集会案内 投稿者:tity  投稿日:10月19日(金)00時06分39秒

第4回臓器移植委員会の資料の抜粋と、
11月11日に開催する集会の案内を掲載しました。
ご覧ください。
http://isweb26.infoseek.co.jp/family/tity/

「子供に脳死移植を」 法改正の要望書提出 投稿者:りんご  投稿日:10月16日(火)22時29分53秒

yahoo!ニュースより

「子供に脳死移植を」 法改正の要望書提出

 臓器移植法施行から4周年の16日、日本移植者協議会(大久保通方理事長)など八つの患者団体が、乳幼児への心臓移植などを実施しやすいように同法を改正することを求める要望書を、厚生労働省に提出した。午後には衆参両院議長に同様の要望書と、約50万人分の署名を提出する。

 臓器移植法は脳死での臓器提供について、提供する本人の書面による事前の意思表示が必要、と定めている。意思表示が有効なのは遺言と同様、本人が15歳以上の場合だけ。また同法のガイドラインでは、6歳未満の脳死判定はできない。臓器のサイズは大人と子供で異なるため、乳幼児ら小さな子供への心臓移植などは難しい状況となっている。  【高木昭午】(毎日新聞)
                                                    [10月16日14時1分更新]

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20011016-00001071-mai-soci


インフラの続き 投稿者:長野の山猿  投稿日:10月16日(火)15時18分43秒

さらに、ネットワーク運営費、ドナーカード配布等のための臓器移植対策事業費、組織適合検査体制確立、ネットワーク改革、コーディネーター養成費等も必要です。移植法は本来こうした費用を賄う基盤となるべき法律でなければならないのですが、現行法にはこうした観点が全く欠けているため、実施例ごとに問題点が一つ一つあぶりだされてきているという有り様けです。移植法改正を論じるにはこうした観点も必要なのではと考えます。

移植の医療のインフラ 投稿者:長野の山猿  投稿日:10月16日(火)15時02分10秒

健康保険は元来患者本人の治療に関わる費用だけを念頭においています。ドナーという第三者を必要とする移植医療は健康保険制度とうまくかみ合わせるのが難しい医療です。提供病院負担の問題のほかに、摘出チーム人件費・派遣費(高知の例では、肝臓の場合、信大から7名、北大から2名高知へ飛んでいます)、臓器搬送費(同例では、県防災ヘリ、チャーター機を使用し、これの請求金額1,141,407円)の問題がありますが、黒川委員長の専門委員会の記録では、まだ未払いです。

負担 投稿者:森岡正博  投稿日:10月16日(火)14時01分12秒

長野の山猿(^^;)さん、情報ありがとうございました。
なるほど、そういう費用がかかるわけですね。
ただ、移植推進は厚生労働省(政府)の基本方針なわけですから、当然、税金から支出すべきものではないのでしょうか、とか思いますが・・・。

ななさんの質問・続き 投稿者:長野の山猿  投稿日:10月16日(火)09時43分50秒

また、この間にも病院は日常の業務を続けているわけですから、出張中の二人の穴を他のスッタフが埋めなければなりません。このように提供病院には費用とマン・パワーの二つの点で「負担」がかかるわけです。これらの費用がどのように処理されているのかは分かりませんが、古川市立病院の場合、移植ネットワークが100万円ほど補填したようです。

ななさんの質問 投稿者:長野の山猿  投稿日:10月16日(火)09時32分23秒

臓器提供病院の「負担」は大きく分けて二つあります。一つは臓器摘出時にかかる費用で、摘出が勤務時間外に行われることもありますので、事務職員人件費、通信費などが必要です。提供第三例の古川市立病院の場合、NHKの調べでは6,154,268円かかりました。二つ目がお尋ねの検証会議のための費用です。提供第一例の高知赤十字病院の場合、開発病院長と西山救急部長が、東京で開かれた検証会議に、少なくとも、二度出席しており、レントゲン写真、CT画像、脳波記録を持参し、治療経過、脳死判定の経過などを説明しています。これにも費用がかかります。

『検証』作業の負担? 投稿者:なな  投稿日:10月16日(火)03時50分38秒

こちらの板には初めて書き込みます。

前からちょっと疑問というか、知りたいと思っていたことですが、

> 脳死で臓器を提供した人への救命治療や脳死判定、移植を受ける患者の選定経過などについて妥当性を検証してきた。
>しかし、「病院の負担が大きい」との声が出て、会議を解散する方針を示していた。(毎日新聞)

病因側が言う「負担が大きい」とは、具体的にどのようなことを指しているのか、どなたか教えていただけませんか。


RE: 改正論議 投稿者:tity  投稿日:10月15日(月)17時38分28秒

あくまでも推測ですが、
推進派も反対派も両議連ともまったく開催していませんから、
この臨時国会で動くことはないんではないでしょうか。
国会自体も、景気とテロ対策関連、
厚労省は7月の移植対策室の総入れ替え後の仕切りなおし
などでかなり忙しいと思います。

改正論議 投稿者:森岡正博  投稿日:10月15日(月)13時46分01秒

そういえば、改正論議がその後、永田町周辺でどうなっているのか、なんにも情報が届かなくなりましたね。生殖のほうはけっこう定期的にやっているようだが・・・・(加藤尚武や町野朔などが委員になってるみたい)。

なるほど 投稿者:森岡正博  投稿日:10月15日(月)06時36分46秒

たしかに心臓死の場合、現行法では家族の承諾でOKです。
ただ、われわれの改正案などで、心臓死の場合も本人の意思確認が必要ではないかという問題提起をしているわけで、その観点からは気になる記事ですね。投書、きっと誰かの目に触れるはずです。

神戸新聞の腎臓移植推進の記事 投稿者:てるてる  投稿日:10月14日(日)09時48分30秒

神戸新聞の10月14日19面に、「10月は腎臓移植推進月間」として、
「増える腎不全 抜本治療は移植」という記事が載っています。

全紙面を使ったPRで、記事の下には、日本臓器移植ネットワークと兵庫腎疾患対策協会による、
「もってますか? 意思表示カード」という呼びかけが載っています。
その呼びかけには、「下記の医療機関にも意思表示カードを用意しています。」として、
兵庫県内の病院のなまえが並んで載っていますが、後半4分の1ぐらいには、製薬会社のなまえが
のっていて、その下に、「この紙面は、以上の皆様の協力によるものです。」と書いてあります。

記事には、「臓器提供に理解を」「1万3千人が手術を待っている」「透析は負担が大きい」
「心臓停止なら家族の同意で可能」といった小見出しが並んでいます。

兵庫腎疾患対策協会会長からの意見表明では、「移植医療の啓発活動を推進」、
NPO兵庫県腎友会会長からの意見表明では、「『特別視されない医療』普及望む」
と見出しが付いています。
日本臓器移植ネットワークのコーディネーターへのインタビュー記事では、
「小中節子チーフコーディネーターに聞く」と題して、
「移植の公平図る『ネットワーク』」「ドナーと希望者の橋渡し」という小見出しが出ています。
このインタビューで、小中節子さんは、
「家族が考え判断するためには、本人が生前に意思表示しておくことが大切です」
と述べられています。
そして、記事のまんなかには、先日神戸でおこなわれた、世界移植者スポーツ大会の記事が
載っています。
世界移植者スポーツ大会の記事では、生体腎移植を受けた人へのインタビューが載っています。

記事の中で、
「心臓停止での移植の場合、故人の家族が同意すれば臓器の提供が行える。」
と書かれていて、「心臓停止なら家族の同意で可能」という小見出しもついていることに、
疑問を感じました。
それで、現在提出されている臓器移植法改正諸案において、脳死後の臓器提供も家族の同意
だけでよしとするものと、心臓停止後の臓器提供も本人の事前の意思表示を必要とするものと、
二通りの案が出ていること、および、角膜と皮膚も心臓停止後に移植できるので、新聞では、
腎臓だけでなく、角膜・皮膚も含めて、心臓停止後の臓器・組織の提供について、事前の意思
表示をすることを、広く呼びかけてほしいということを、投書しました。

載らないかもしれないけれども。
http://www.kobe-np.co.jp/


RE: yahooニュース・臓器移植より 投稿者:tity  投稿日:10月12日(金)21時47分46秒

毎日の記事に載っているほかに、
斡旋業については臓器移植ネットワークの内部で検証すること、
検証会議を増員することなどが決まりました。

yahooニュース・臓器移植より 投稿者:りんご  投稿日:10月12日(金)11時30分26秒

tityさん
11日の会議に参加されたんですか?
これは、毎日新聞のようです。

<脳死移植>厚労省「検証会議」存続決まる

 厚生労働省は11日、脳死臓器提供に関する同省の「検証会議」の存続を決め、厚生科学審議会の臓器移植委員会に報告した。脳死で臓器を提供した人への救命治療や脳死判定、移植を受ける患者の選定経過などについて妥当性を検証してきた。しかし、「病院の負担が大きい」との声が出て、会議を解散する方針を示していた。(毎日新聞)
                                                    10月11日19時32分更新


第三者検証機関存続 投稿者:tity  投稿日:10月12日(金)11時22分43秒

読売しか報道していないようですが、
機能開催された第4回の臓器移植委員会で
6月に廃止の方針が出されていた
第三者検証機関の継続が決まりました。

ちょっと遅くなりましたが 投稿者:てるてる  投稿日:10月11日(木)23時12分30秒

りんごさん御紹介の朝日新聞の記事によると、

>9月に開かれた厚労省の臓器移植委員会(委員長=黒川清・東海大医学部長)では、「親族に限って移植を認めていいのでは」という意見が大多数を占めた。明確に反対の立場を表明したのは、法律家である町野・上智大教授だけだった。

町野さんは、筋を通されたんですね。


tityさん 投稿者:てるてる  投稿日:10月 8日(月)11時04分54秒

ありがとうございます。
今すぐにはできないのですが、できるだけ早く直そうと思います。m(__)m

そういえば 投稿者:tity  投稿日:10月 7日(日)23時28分49秒

前からお知らせしようと思っていつも忘れていたのですが、
てるてるさんの
「デンマーク倫理委員会の『推定同意』に関するレポート」
の中にある出典のリンクは
http://www.etiskraad.dk/publikationer/orgdon_eng/ren.htm
よりも
http://www.etiskraad.dk/publikationer/orgdon_eng/index.htm
の方がいいと思います。
こちらの方が、スペインの実績の棒グラフなどもちゃんとついています。

台湾の事例 投稿者:tity  投稿日:10月 7日(日)23時08分14秒

「臓器提供を事前に意思表示している場合にのみ脳死判定を行なう」
というのとは少し違いますが、
意思表示の有無で死刑の仕方が違っていたそうです。
提供意思があった場合、こめかみを撃ち、
なかった場合は心臓。
現在は心臓を撃つということになっているそうです。
すごい話ですが。
http://www.taiwanheadlines.gov.tw/20010727/20010727s1.html
TAIWAN Headlines
Friday, July 27, 2001

Rules for death-row organ donations under review

Published: July 27, 2001 Source: United Daily News

The Ministry of Justice is set to review and possibly revise regulations governing the administration of the death penalty, in particular rules regarding organ donations by death row prisoners.

Following recent controversy over procedures for determining brain death, the Justice Ministry has decided to strictly apply regulations governing human organ transplants. This is likely, however, to put an end to organ donations by death row prisoners, with the exception of corneas and bone marrow.

Ministry officials noted that Article Five Section Two of the provisions on administering the death penalty state that only after a criminal is pronounced brain dead following execution by bullet may the body be transported to a hospital for organ removal.

In fact, as practiced today, strict brain death determination procedures are not applied following the execution of organ-donor prisoners (who are shot in the temple; non-donors are shot in the heart), where a respirator is applied for 12 hours of observation before transporting the body for organ removal. After the executed criminal is pronounced dead by a coroner, in order to preserve the organs to be donated, the body is delivered to a hospital for organ removal.

In the past, this has resulted in individuals already pronounced dead and transported to a hospital to suddenly "come back to life," causing the hospital to panic and send the subject back to the execution ground for another bullet. Word of such farces has caused storms of protest from human rights organizations and the medical community.

Accordingly, the Justice Ministry is considering scrapping existing regulations governing organ donations by death row inmates, instead applying regulations governing regular organ transplants and applying those regulations for determining brain death.

Responding to reports that the ministry is considering applying standard Department of Health organ transplant procedures and regulations to death-row donations, in compliance with standard procedures for determining brain death, the Health Department noted that Taiwan's procedures for determining brain death in executed criminals have long come under fire from the international medical community for failure to respect medical ethics and human rights.

The Health Department asserted that in the future, death-row donations should be treated no differently than those from regular citizens, as all donations should voluntary.

The Health Department believes it would be far more productive to promote voluntary organ donations by regular citizens after death, rather than looking to executed criminals for organs. With this in mind, the department plans to establish an organ transplant registration center in the next six months to oversee the distribution and registration of organ transplants in Taiwan. At the same time, health officials will step up educational and lobbying efforts to encourage organ donations.

The Health Department has recommended shooting through the heart as a method of execution. The heart is rendered useless as a result, but in such cases the determination of death is accurate, and other organs may be preserved for donation.


もしかして 投稿者:りんご  投稿日:10月 7日(日)20時05分16秒

下記は、tity さんの指摘した朝日の記事かも(^^;。

死後の臓器 だれのもの 投稿者:りんご  投稿日:10月 7日(日)19時59分26秒

asahi.comより http://www.asahi.com/life/medic/1005b.html

7月の脳死・親族への腎臓提供についてふれてました。


m(__)m <(__)> 投稿者:てるてる  投稿日:10月 6日(土)17時26分05秒

>厚生省の審議会でも何もUSAほどにまでなるほどはないが、というような発言がありました。
                   ↓ 
>厚生省の審議会でも何もUSAほどにまでなることはないが、というような発言がありました。

すみませんが 投稿者:てるてる  投稿日:10月 6日(土)17時22分47秒

平均が2000件ということはない、最多件数のUSAが2000件台で、他の国は、ヨーロッパでもオーストラリア・ニュージーランドなどでも、多くて数百件なので……
厚生省の審議会でも何もUSAほどにまでなるほどはないが、というような発言がありました。
論文の全体とはあまり関わりのないことです。
すみません。m(__)m

北原裕全さんの論文 投稿者:てるてる  投稿日:10月 6日(土)17時02分30秒

臓器移植法改正ページからリンクされている、北原裕全さんの「脳死臓器移植の現在と現代教学への課題」を読みました。
これは、仏教の専門誌に載せられたものでしょうか。
著者は真言宗の方ですね。

森岡サイトから資料がたくさん利用されている(「てるてる案」もちょこっと言及)と、そんなところに喜んだりして……m(__)m
臓器移植法制定の経緯から町野案の現在の議論にまで到る共通の問題点をおさえ、最新の資料を駆使されている……などと、僭越ながら思いました。
やっぱり森岡対町野の議論の検証が中心になっているなあ、これが現在のこの問題の原点だなあ、とも思いました。

脳死を死であると一律に決めることは、著者の仏教の立場からは認められないということですが、かといって、移植でしか助からないという人を見捨てることもできない。 だから、脳死後の臓器提供の意思表示をしてくれる人がふえるように努力するべきで、そのためにドナー不足を急速に解消することはできなくても、遠回りでもそうするしかない。 という結論だと思います。

> 事を直視するために僧職、教師としてはこう考えてみるべきだろう、――移植によってしか助からない病気に自分の子が罹ったと、または、同じ病の子を持つ親から何とか助けたいと苦悶する悩みを相談されたと。そのとき、わが子やその親を前にして一体どう反対論を展開するのか。隣家の子らは親が募金のために街頭に立ち、アメリカ、オーストラリアに連れて行こうと必死なのに、「ぼくは親に愛されているのかな。」と子は思わないだろうか。『大乗涅槃経』には「如来の一切衆生を観ること猶し一子の如し」ということが繰り返し説かれている。こうした大乗本来の精神をどのように汲み取るべきか。時代へ顔を向けた教団の教学がこの問いに真摯な答えを持ちえていないとすれば、今すぐに考えなくてはならないことである。最終的な理想をもちながらも、それを振りかざすことではなく、その途上において示すべき実践の方便についてである。これが三つ目の課題である。

この課題の立て方には、非常に共感しました。

論文のなかで、早くから移植を肯定していた仏教僧の方として、中山東禅という方が挙げられていましたが、最近、図書館で、その方の著書を目にしました。今度読んで見ます。 細かいところをあげつらうようで恐縮ですが、欧米では心臓移植が年間2000件とありましたが、USAはそれぐらいだったと思いますが、ヨーロッパは国によって全然違うし、ヨーロッパとUSAの平均をとったのだろうか? とちょっと疑問に思いました。


うーむ 投稿者:森岡正博  投稿日:10月 6日(土)01時42分33秒

これ見ると、ウエスタンオーストラリア州のこのグループは、「人口あたりの臓器提供数がオーストラリアで二番目だ、銀メダルだ!」って大喜びしてますね、比較の表まで作って。この明るさ、っていうか、功利主義・数量主義って、ちょっと私は着いてゆけないなあ・・・。

しかし、日本型にしているのに、銀メダルっていうことは、法律の枠組みは実はそんなに関係ないってことなんでしょうかね。

http://www.multiline.com.au/~donor/QLD.htm


オーストラリアの現状 投稿者:tity  投稿日:10月 5日(金)22時43分08秒

オーストラリアの現状については、
下記のサイトあたりからお調べください。
http://www.multiline.com.au/~donor/

RE:オーストラリア 投稿者:てるてる  投稿日:10月 5日(金)20時43分12秒

田中和夫さんのオーストラリアの報告は、『ICUとCCU』(Vol.25, No.3, 2001)の
「オーストラリアにおけるドナー管理と臓器摘出術」(p.161-165)にも載っています。
「脳死の定義とその後のドナーの扱いについてはAustralia and New Zealand Intensive Care Societyが発行している
『RECOMMENDATIONS CONCERNING BRAIN DEATH AND ORGAN DONATION』(1993年初版発行、1998年改訂)にくわしく規定されている。」(P.162)

↓のウェッブページにも、オーストラリアの脳死の定義のことが書いてあります。
ここでは、オーストラリアのなかで唯一ウェスタンオーストラリア州だけが、法律ではっきりと死を定義していない、と書いてありました。

>9.1  The statutory definition of death in the States and Territories of Australia, with the exception of Western Australia which has not adopted a statutory definition of death, is that a person is dead when

there is irreversible cessation of circulation of blood in the body of the person, or

when there is irreversible cessation of all function of the brain of the person.
http://www.health.gov.au/nhmrc/publications/fullhtml/e33p2.htm


オーストラリア 投稿者:森岡正博  投稿日:10月 5日(金)19時31分40秒

ウェスタンオーストラリア州のことは、知りませんでした(T_T)。
ということは、「死の選択」が認められているのは、日本、米国ニュージャージー州に加えて、ウエスタンオーストラリア州の、あわせて3地域ということになりますね。いままでの論文を訂正しなきゃ。臓器移植法ページにもリンクしました。

(〜〜;) 投稿者:てるてる  投稿日:10月 5日(金)17時59分02秒

なんかへんなリンクを投稿文のなかに入れてしまいました。↓ごめんなさい。m(__)m

ところで、「第三回臓器移植委員会」によると、USAは、UNOSでは明文の規定がなく、OPOごとの
自由裁量が認められていて、州によっては生前の臓器提供先指定が認められているらしい、との
ことですね。
オーストラリアも州ごとの法律や規定によっていて、生前の臓器提供先指定については
明文の規定がない。また、事例の報告もない。
スウェーデンは、根拠は不明だが、運用上認められていない。生前に臓器提供の意思を
登録できるけど、その場合、臓器提供先の指定などは、書類の様式にないので受理しない、
ということですね。

臓器移植の件数は、USAは突き抜けて多く、オーストラリアはまあまあ、
スウェーデンなど北欧の国々は、すくないほうです。


URLのはりなおし、USAとスウェーデン 投稿者:てるてる  投稿日:10月 5日(金)17時43分25秒

↓の投稿「オーストラリアでの死の定義 投稿者:てるてる  投稿日:10月 5日(金)17時29分51秒」で、
御紹介したURLにhttp://の部分が余計に入ってしまいました。
この投稿で貼り直します。m(__)m

さらに、「第三回臓器移植委員会」(2001年9月13日、未定稿)でとりあげられている
USAとスウェーデンの脳死の定義について、1991年に当時の厚生省健康政策局総務課が
発行した、「死の定義〜アメリカ、スウェーデンからの報告〜」という本があります。
「第一部 アメリカ大統領委員会」「第二部 スウェーデン死の定義委員会」となっています。
「スウェーデン死の定義委員会」では、他の北欧諸国、すなわち、フィンランド、ノルウェー、
デンマークのことも紹介されています。北欧以外の諸国については、簡単に表にまとめています。

さらに、スウェーデンの死の定義について、英語の本が出ています。
"Legislating Death:Socio-Legal Studies of the Brain Death Controversy in Sweden"
(Uppsala University, Dimitris Michailakis, 1995)
http://www.med.osaka-cu.ac.jp/Anesth/anesthesia/990527.htm


オーストラリアでの死の定義 投稿者:てるてる  投稿日:10月 5日(金)17時29分51秒

tityさん御紹介のウェッブページ「第三回臓器移植委員会」(2001年9月13日、未定稿)に、
私も、URLをコピーして行ってみました。
この資料では、オーストラリアでの脳死の扱いについて、
「各州ごとに臓器移植に関する法律が定められており、それらによれば、脳死は個体の死と定義されている」
と述べられています。

しかし、日本麻酔学会第46会大会の、田中和夫氏の報告「オーストラリアにおけるドナー管理と臓器摘出」によると、
ウェスタンオーストラリア州では、臓器提供を前提としたうえですべての脳機能が不可逆停止状態にあると二人の医師が診断した状態、となっています。
この基準は、他の州の、循環または脳機能の不可逆停止状態、というものと区別されています。
臓器提供を前提としなければ、すべての脳機能が不可逆停止状態にあると診断されても、個体の
死とはならないのだと思います。
この基準は、日本の臓器移植法の脳死の定義とほぼ同じだと思います。

>オーストラリア・ニュージーランド集中治療学会が移植に関わる医師のために98年に発表したRECOMMENDATIONS AND CONCERNING BRAIN DEATH AND DONATION第2版からオーストラリアにおける死と脳死の関係について紹介します。まず、死の定義ですが州によって異なっており、現在法的には二つの死の定義が国内にあります。シドニーのあるNSW州など4つの州と二つの特別地域が採用している、循環または脳機能の不可逆停止状態、それとウエスタンオーストラリア州が採用している、臓器提供を前提としたうえですべての脳機能が不可逆停止状態にあると2名の医師が診断した状態、このふたつです。

http://http://www.med.osaka-cu.ac.jp/Anesth/anesthesia/990527.htm


tityさん 投稿者:森岡正博  投稿日:10月 5日(金)10時53分05秒

ありがとうございます。朝日新聞の記事によれば大方の意見は、生前の指定を認めてもいいのではということらしいけど、それは、臓器移植法制定のときの話と違うので、なしくずしにされては困ります。かつ、あの事例の場合は、本人による書面の意思表示がないわけだから、さらに問題がある。

ところで、下のリンクを直接押してもエラーになったので、私はURLをコピペして行きました。


諸外国における臓器提供先に係る本人の生前意思の取扱い 投稿者:tity  投稿日:10月 4日(木)23時58分13秒

本日、10月4日付朝日新聞朝刊(東京版)に
臓器の親族間提供の問題が取り上げられ、
海外の状況について言及されていましたので
第3回臓器移植委員会に提出された
標題の資料をアップしました。
関心のある方はご覧ください。
http://isweb26.infoseek.co.jp/family/tity/files/seizen_ishi_world.pdf

てるてるさん、優良さん 投稿者:森岡正博  投稿日:10月 4日(木)22時28分29秒

てるてるさんのFAQページ、いいですね。ほかにも、そこに載せれるものがあるかも。

>優良さん ちなみに、森岡・杉本改正案では、15歳未満の人でも、ある条件が満たされれば、臓器提供できるという案になっています。


優良さん 投稿者:てるてる  投稿日:10月 4日(木)21時30分02秒

とりあえず、こんなページを作ってみました。↓
http://members.tripod.co.jp/saihikarunogo/faq.html

質問なのですが・・・ 投稿者:優良  投稿日:10月 4日(木)18時22分46秒

こんにちは、そしてお久しぶりです。えーと、また質問があって参りました。なぜ、今の日本は15歳位未満の私たち子供は臓器提供が認められていないのでしょうか?日本以外の国だとできるのに・…。っていうことです。なんだか答えのでない質問かもなんですが、なにかいい知恵こんな優良にも授けていただけると嬉しいです。

「脳死のベッドサイド」 投稿者:てるてる  投稿日:10月 4日(木)17時38分18秒

科学警察研究所長で金沢大学名誉教授という永野耐造氏が著わした、
『脳死のベッドサイド〜臓器移植法の施行と脳死体の検視・検案〜』(立花書房、1998年)
という本に目を通しています。

実際に検視をする警察の人向けの本なので、臓器移植法成立の経緯やその内容について簡単に解説し、次に、実際の検視に関わる法律事項についてややくわしく書き、さらに、「一般死体(三徴候で判定され心拍動のない普通の死体)」と、
法的に脳死と判定された「法定脳死体」(臨床的脳死のことは「法定外脳死体」と呼び、心停止してから死体として扱う)との違いについて、具体的に書いています。
そして、もちろん、検視の実際についてくわしく写真入りで書いています。

著者は、法定脳死体は、一般死体と違って、一部、生命徴候が見られると述べてから、説明を続けています。
それで、私が注目したのは、
「何らかの事件のため、生前に生じた損傷では、脳死体となっても治癒現象がストップすることはないようである」。
というくだりでした。
「したがって、脳死体の外表上に生じていた損傷は治癒に向かって変化しはじめ
か(やまいだれに「加」の字)皮形成などがみられます。」
か(やまいだれに「加」の字)皮とは、けがをしたあとにできるかさぶたのことらしいです。
一般死体では、そういうことはなく、乾燥して、革皮という状態になるとのことです。

それで、ちょっと、船橋市立医療センターの唐澤秀治さんの著書『脳死判定ハンドブック』のほうを参照してみたのですが、こちらは、反射や運動など、脳死の判定にかかわる内容が中心なので、皮膚の生命徴候のことが書いてある部分は、あんまり見つけられませんでした。

私としては、脳死と診断されたからだに免疫機能がある、自己と非自己とを区別する能力が残っている、ときいたとき、それはまだその人がその人である徴だ、などと思いましたが、怪我をした皮膚がなおってかさぶたになるというのも、免疫機能と関係あるはずで、そのときはそういうことには思い至らず、改めて知って、生命の働きそのものがある、と感じました。

だからといって脳死と診断された人からの移植に反対するというわけではないのですが、脳死と診断されたからだは、その人の生命活動が続いている、全身で生きようとしている、ただ、その人の精神的な活動は、もう二度と戻ってこない、ということで
看取りの時を迎えている、というように思えます。
もしその時点で誰も看取ってくれる人がいなければ、社会的な死を迎えた、ということなのかもしれない。
でも、生命活動は続いている、だからこそ、移植された臓器が生命活動を続ける、とも、思うのでした。

法医学関係の人は、からだ全体の状態を見るので、脳外科や脳神経外科の専門医も全体を見てはいるけれども、それとはまた違った方向から、脳死を考えるいい材料になると思います。


生命倫理シンポジウム 投稿者:お知らせします  投稿日:10月 4日(木)00時19分52秒

上智大学と慈恵医大の合同シンポジウムがあります。
下記のHPで紹介されています。

http://www.sophia.ac.jp/home.nsf/J/news__lecture__34?OpenDocument


お知らせ 投稿者:りんご  投稿日:10月 4日(木)00時00分31秒

厚生労働省のHPより

第4回厚生科学審議会疾病対策部会臓器移植委員会の開催について

1. 開催日時

平成13月10月11日(木)13:00〜15:00

2. 開催場所

合同庁舎5号館講堂(2階)
東京都千代田区霞ヶ関1−2−2
TEL:03−3595−2256

3. 議題(予定)

1 臓器提供先に係る本人の生前意思の取扱いについて
2 今後の脳死下での臓器提供事例に係る検証の在り方について
3 その他

http://www.mhlw.go.jp/houdou/0110/h1002-4.html


01/09/10 臓器移植対策委員会(第3回)議事録
01/10/11 臓器移植委員会(第4回)議事録
平成14年4月12日 臓器提供先に係る生前意思の取扱いに関するご意見の募集について
臓器提供先に係る本人の生前意思の取扱いについて(A案)
提供先指定に係る生前意思の取扱いについて(B案)
臓器移植委員会におけるこれまでの「臓器提供先に係る生前意思」に関する主な意見(未定稿:事務局まとめ)
諸外国における臓器提供先に係る本人の生前意思の取扱い(未定稿メモ)