085:セリカXX2000 G (’81.11 GA61 4AT DM 91.07-05.11 14;04)
なんと云ってもこのハッチバックのスタイルが良く、自分の好きなデザインベスト車です。そして、最も長く乗り続けた車です。10年落ちで購入しましたが、14年間も乗り続けて自分の人生の節目を共にした大切な車です。長く続いた理由はいくつかありますが、第一は車自体が自分の嗜好にに合っていたことです。スタイルが良くデジタルメーターにオートドライブ、6気筒エンジンは静かで力強く燃費も良く故障もほとんど無し、冷房は今でも効きます。第二の理由は「希少価値」です。新車販売はそれほど多く無かったので走っている車は少なく、まして「オートマ車」など滅多に見かけませんでした。第三は残念ながら事故に遭ったことで、フロントバンパーなど前面が新しくなったため、車が長持ちしたことです。変な理由ですが交差点でトラックにひっかけられたため、相手の保険で損傷した部分を修理して貰い、錆や腐っていた部分がフロントだけ綺麗に直ってしまいました。側面や後ろの見えない内側や床下がかなり腐ってきていまして、廃車直前にはガソリンタンクが落下する事を恐れたほどです。今現在は応急処置を施して錆止めなどを塗りたくった状態で屋内車庫で静かにしており、時々エンジンを始動して水やガソリン、OILの対流を促しています。この車だけの個性かもしれませんが、ドアを閉めるときの感触が良いです。手で軽く閉めてやるとストンとあまり大きくない音がしてカッチリと閉まり、半ドアなどで閉め直さなければならないような事がありません。ハードトップ車のドアは上部にサッシが無く直接ガラスが車体に当たるため、雨漏りなどさせずにキチンと閉まるようにするにはドアの建て付け調整が大変難しく力を入れてドアを閉めないと半ドアになることが多いのです。この車は運転席も助手席のドアもとてもスムースに開閉出来ます。もう一つの美点は「ブレーキの踏み心地」です。但しこれは調整が狂っているのかもしれませんが、軽い踏みでブレーキが利きます。今の車のブレーキは「倍力装置」と云う補助装置で踏んだ圧力を増幅してブレーキを掛けますが、多分この車の場合補助が強くなるよう調整がずれているのかもしれません。しかし運転は楽で、走り出したときだけ唐突感がありますがその後は大変スムースです。 作られたのが30年も前の車ですから古くさい感じがあり、安全装置はシートベルトだけで電子制御もエンジンだけですが、走る曲がる止まるの3要素の基本メカニズムは現代となにも変わってはいなくて、運転が車や道路と近く感じられるのが、古い車の特徴で楽しい点ではないかと思っています。 今は動態保存車の状態で、もう一台のセリカXXをレストアするための手本になって余生を送っているところです。
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