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mono#007 "Apple"

今更ですが、僕はMac派です。更にOS9派です。
「OS9派」とはいっても、単に「ソフトを買い換える金が無い」、「設定やらなんやらやり直すのがめんどくさい」だけで、OS9に特別なこだわりがあるわけではありません。
それに「Mac派」といっても、仕事ではWindowsを使ってます。Office使うならWindows
の方が楽だし、Adobe関連はMacの方が楽です。要は慣れの問題で、OSとしてどっちが優れているかといわれても、素人の僕から言わせればそう大差はありません。

ではなぜMac派なのか。そりゃもちろんカッコイイからです。自宅で使うんですから、性能に文句がなければカッコイイ方がいいに決まってます。単にそれだけの話。

とはいえ、ウチのMac達、曲者揃いです。1人ずつ紹介しましょう。
まずは我が家の大黒柱(?)、「G4Cube」。

PowerMacG4Cube
価格:198,000円
2000年9月14日購入

発売後1年経たずに販売中止になってしまった幻の一品(大げさ)。
ポリカーボネイト製の躯体に成型時の抜きの関係で筋が入っていたり、タッチセンサー式の電源ボタンのセンサーが上手く作動しないという初期不良があったり、最近では立ち上げるとmac-bootの画面で起動してしまい、何度PRAMのリセットをしても治らなかったりと、いろいろと大変な奴です。
これが初めて買ったパソコンとなります。振り返ってみると購入してから既に5年以上経過してますが、今でも立派にその役目を果たしてくれています。
この立方体のコンピューターは確かにシンプルで美しい。でもなぜ立方体?って、そういうところが好きなんですよ。美しいから、ジョブズが立方体好きだから立方体にしたんだと思うんですよね。機能とか関係なく。シンプルはシンプルでも機能的に必然性の無いシンプルってのがいいんですよ。
それに引き替え、iMacG5、ありゃなんですか。モニター一体型ですと?中身の小型化に成功したことをPRしたいだけみたいな、つまらんデザインですわ。New iMacは良かったんだけどねぇ。小型化できるんなら、それはデザインの自由度が広がったと捉えて欲しいんですけどね。Apple社には。(使ってる人、ごめんなさい)
いずれにしろ、このG4Cubeが史上もっとも美しいPCであることだけは確か。

お次は「iMac Flower Power」

iMac Flower Power
価格:62,000円
2003年7月入手

これまた人気がなくて短期間しか販売されなかった代物。発売当時から気になっていたけど、Cubeがあるんで買うという発想に至らなかったけど、その後仕事のことでフラストレーションが溜まりまくっていたときに、思わずヤフーオークションで落札してしまったモノ。
ほとんど新品同様で、お買い得でした。(と思っているのは僕だけのようですが。)
OSXがインストールされていましたが、何か上手く動かないし、クラシック環境というやつがどうにも我慢できず、OS9にバージョンダウンして使っています。

Flower Powerといえば、発売されたての頃、新宿の中村屋で初めてカレーを食べた時のことを思い出します。その時、隣の席には父娘がいたのですが、どうやら大学生とおぼしき娘さんのパソコンを買いに新宿に来たようです。娘さんはどうしてもFlower Poweが欲しい。でもお父さんはWindowsのことしか分からない。そこでお父さんは諭します。「確かにこれはかわいくていいと思うけど、Macは壊れやすいって聞いたよ。お父さん、Macのことわかんないから助けてやれないよ。パソコンは見た目より機能だよ。」娘さんは反論します。「大丈夫だよ。おかしくなってもMacに詳しい友達いるし、それに私、メールとインターネットくらいしかしないから壊れないよ。」
普通、こういう場合、父娘だと喧嘩になりそうなものですが、この父娘はまったくそんなことはなく、落ち着き払って同じ内容の議論を延々としていたのでした。
僕は勿論、心の中で娘さんの応援をしていたのですが、この時急に体調が悪くなり、カレーを残して途中で帰ってしまったので、結論がどうなったのか分からずじまいでした。

ところで、Flower Power、余り人気の無い機種ではありますが、僕の住んでる町では、意外と人気があるようです。僕はあまり病院へは行かないのですが、それでも2軒診察を受けたことがあります。その2軒の医者2人が2人してこのFlower Powerを使っているのです。少なくとも、僕の住んでる所から半径1.5Km以内に3台のFlower Powerが存在しているのです。ひょっとしたら、Flower Power密度のもっとも高い地域かもしれない、なんて思ったりして。

それにしても、なんとかわいらしいパソコンでしょうか。おしりのピンクのアップルマークがたまりません。後ろ向きに置いておきたいくらいです。
我が家では奥サンが家計簿を付けるときとCDを焼くときだけしか起動してもらえないちょっとかわいそうな奴です。

お次は「Macintosh Classic」。

Macintosh Classic
2001年2月頃入手(多分)

大学の友人が大学のゴミ捨て場から拾ってきたモノのうちの1台。もちろんゆずってもらった瞬間から使ってません。
あまりのかわいさにもらってしまっただけです。
その友人は変な奴で、これと同じものを4台持っていて、それを全部つなげて1人でデータ通信をして喜び、ドゥヒドゥヒ笑っていたようです。

これを譲ってくれたときに、おまけでマウスも譲ってくれました。角マウスと丸マウスです。
昔のアップルマークもキュートです。
まだパソコンが一般人には夢だった頃を思い出します。

つづいてディスプレイの紹介です。

Apple Studio Display 15-inch Flat Panel Model
価格:98,000円
2000年9月14日購入

G4Cubeと一緒に購入したディスプレイ。あわせると30万円になります。今同じ性能のものを買おうと思ったらいくらくらいで買えるかとか、そういうことはあえて考えないようにしています。
G4Cubeと同時に開発されているだけあって、ルックスはG4Cubeにベストマッチです。Cubeと共に5年以上の歳月を過ごして来た仲間ですが、少し前、ついにあの世へ旅立ってしまいました。電源を入れると、画面がまっくらだったのですが目を凝らしてよく見るとかろうじてアイコンやらマウスポインターやらが見えましたので、これはどうもバックライトが切れてしまったようです。アップルに問い合わせた結果、修理代がかなりの金額であることが分かり、あきらめました。今のモノならばバックライトは10年以上もつらしいのですが、当時はまだそこまでいってなかったのでしょうか。詳しいことは分からないけど、非常に残念です。

しかしいつまでも悔やんでいても始まらないので、代わりを探しました。今回予算は2万円。Appleの現行モデルはバカ高いしデザインはくそ面白くないし、他社製品もロクなのがありません。G4Cubeの相棒にふさわしいモノは現行の商品群には無いと判断し、中古をヤフオクで探しました。
見つけたのはコイツ。
「Apple Studio Display 17-inch CRTモデル」。

Apple Studio Display 17-inch CRT Model
価格:12,000円
2006年3月購入

コイツはApple社最後のブラウン管ディスプレイであり、G4Cube、Apple Studio Display 15-inch Flat Panel Model と同時に発表されたモノ。
Cubeを買ったときは液晶ディスプレイにあこがれを持っていたのと、置く場所の都合でコイツを選択しなかったのですが、今回、思い切って購入しました。
これはすごいデザインです。特筆すべきは「足」。画面から読みとれるでしょうか?メビウスの輪状態になっているんです。裏だと思っていた面はずっと辿っていくといつの間にか表になっている。
さらにボディは完全にクリアーで、中の機械が丸見え。
なぜ?メビウスの輪だったり透明だったりする必要があるの?いや、無いね。ハッキリ言って無駄です。粋っていうの?大人の余裕?なんかわからんけど、そういうのがデザインだと思うんですよね。さじ加減は重要だとは思いますが、こういう「やりすぎ」も僕は好きですねぇ。
いやあ、イイ買い物したわ、こりゃ。

以上がウチのApple社製品の全てです。しかし、こいつらが壊れて、修理も厳しいとなったらどうしよう。最近のPCで少しでも欲しいと思えるものって、無いんですよね。昨今のデザインブームに乗って、少しでもいいデザインのPCが発売されることを祈るばかりです。

(2006年3月19日)


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