ヘラサギ |
ヘラサギは体長約88センチ、コウノトリ目トキ科の冬鳥又は旅鳥であるが、近年は全国で数羽が渡来するだけの珍しい野鳥である。ヘラサギの埼玉への飛来は、隣のカメラマン氏によれば四十数年ぶりということで、伊佐沼は大砲を構えたカメラマンでごった返していた。2年前、この沼に飛来し大騒ぎとなったクロツラヘラサギ以来の賑わいである。 風切の羽先と外側初列風切が黒いことと、嘴に肉色を多く残すことから、このヘラサギは成鳥ではなく、幼鳥ないし若と思われる。中州で一休みしては、水場に出てシャモジのように大きくて長い嘴を半開きにして水中を左右に振りながら、魚、カエル、カニ、貝類などを捕食する(2,3枚目の写真参照)。 ヘラサギの故郷は、遠くユーラシア大陸中部やインドというが、この鳥は、たった一羽で、一体どこから来て、どこへ行こうとしているのだろうか? 波濤万里を越えて、遙々、我が国に飛来したこの旅鳥の行方は、誰にも分からない。 写真は、平成25年11月22日に川越市の伊佐沼で、EOS7DにEF600mmF4の大砲を付けて撮影した。 |
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