分類 竜盤類 真獣脚類 
コエルロサウリア
(ティラノサウルス科他)
分布 主にアジア〜北米
生息年代 主に白亜紀後期
 【上写真】
 ティラノサウルスはいわずと知れた最大級
 の肉食恐竜である。
 しかし,彼らはもとはジュラ紀に生息した小型
 獣脚類が進化したものである。白亜紀前期
 に生息したディロング・パラドクサからは
 羽毛の痕跡が発見されており,彼らが鳥に
 繋がる系統の生物から進化した可能性
 が高い。
 彼らの特長はDの字に型になった口であり
 これは進化の初期の段階から見られている
アジアのティラノサウルス
【上写真】 
豊橋市自然史博物館の
ティラノサウルス(MOR-555)
【右写真】
アメリカ自然史博物館の
ゴルゴサウルス(幼体)
北米のティラノサウルス類
ティラノサウルスノ研究
【上】ティラノサウルス・レックスの記載論文(1905年 オズボーン)
(画像をクリックでぜんぶん全文表示)
1.ティラノサウルスの生態
2.ティラノサウルスの♂♀
3.ティラノサウルスの能力
4.ティラノサウルスの進化
5.ティラノサウルス研究史
【上】ティラノサウルスの発見者たち
バナード・ブラウン(左) と F・H・オズボーン(右)1897年 米国サウスダコダ州ヘルクリークにて撮影
最初のT.REX化石
AMNH973(上)
AMNH5866(下)
     
【左上】1915年にアメリカ自然史博物館にて組み立てられた最初の全身骨格 
(先に発見されたアロサウルスに似ているとことで指の爪がこのときは3本だった。)
初期のティラノサウルス類
ティラノサウルスノ研究
【上】1995年にリニューアルされたアメリカ自然史博物館のティラノサウルス。
2005年
T・REXの骨化石より
細胞の採取に成功。
(血管?骨髄?)
これらは鳥類に良く似ているとのこと
【右よりティラノサウルス(恐竜),エミュー,ダチョウ(鳥類)の脚の骨組織】

ティラノサウルスも鳥類も骨の内部は空洞である。鳥類の場合はメスは産卵のために骨にカルシュウムを貯めるための組織ができる。
ティラノサウルスにも同じ構造が見られることから,骨組織で恐竜の性別を
見分けることが出来るのでは?という説が出てきている。ちなみにこの骨の
持ち主のティラノサウルス(MOR1125)は♀とのことである。
ティラノサウルスの寿命は約30歳程度だったらしい。これは人間や同じ程度の大きさの哺乳類(ゾウやカバ)の半分である。
米国シカゴ フィールド博物館のスー
(FMNH PR2081)の肋骨の断面には木の年輪のような筋が見られる。  
この研究からティラノサウルスは
10代に急激に成長(最大7s/日)
したことがわかった。
ちなみにコビト・ティラノサウルス=
ナノティラヌスはT・REXの子供では?という説もある。
【右】肋骨の断面。筋が年齢を表す。
【上】 米国シカゴ フィールド博物館に展示されているティラノサウルス:スー(FMNH PR208)
推定年齢:28歳。成熟した個体で,一説にはメスではないか?といわれている。
【右上】ティラノサウルの子供といわれる化石 【左上】ナノティラヌスといわれるジェーン
双方ともスーに比べると華奢で,脚が長い。
このことからティラノサウルスの子供は俊足のハンターだったらしい。

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メール:a9609477@mvd.biglobe.ne.jp

【左】成長率を表したグラフ。T・REXが他のティラノサウルス科の恐竜よりもハイペースで成長していた。
【右】ディロングの化石 【中】ディロングの羽毛化石
【左】ディロング復元図 【左中段】エオティラヌス復元図
【右中段】T・REXの皮膚といわれる化石(真偽不明)
【右下段】羽毛の生えたティラノサウルスの赤ん坊の復元模型

白亜紀前期の中国 遼寧省に生息したディロング・パラドクサは
ティラノサウルス科の恐竜の祖先にもっとも近いといわれている
動物である。同時期のイギリスにはエオティラヌスという同じような
恐竜がいた。

ディロングは体長1.6m。指は3本(他のティラノサウルス科は2本)で
哺乳類の毛に似た原始的な羽毛の化石も同時に見つかっている。
ティラノサウルス類よりも原始的な恐竜でも羽毛が確認されている
ことからティラノサウルス類にも羽毛がある可能性が指摘されていた。
ディロングの発見はそれを証明することとなった。

T・REX自体の皮膚化石は発見されていないが,ディロングから羽毛を
もつ遺伝子はもっていたことが推察される。しかし,T・REXの大きさ,
白亜紀の温暖な気候を考えると,羽毛を持つメリットよりも,体温が上が
り過ぎるデメリットが大きく,現生のアフリカゾウのような体表だったと
いう説もある。
右よりタルボサウルス,アルバートサウルス,ダスプレトサウルス