日本一周第3回「白い雲のように」 

第7日「志摩半島〜三重県・大阪府〜」
 

2006年8月11日(金)
 

 

 


東梅田 →(御堂筋線)→ 谷町9丁目
上本町 →(近鉄線特急)→ 宇治山田
 

 
 
 大阪に帰ってはきたが、母校・早実の試合は明日。そこで、三重のほうに足を伸ばすことにした。何しろ、僕はいま日本一周旅行の最中なのだから。
         
 
 


〈伊勢〉

 
 



宇治山田駅
 

 
  ◆伊勢神宮・外宮(HP  
 



表参道火除橋
奥に見えるのが第一鳥居


第二鳥居
 

 
   
 三重県は伊勢へ。ともかく伊勢神宮へ行った。
 伊勢神宮は日本で一番重要な神社である。全国の神社の総親神として“本宗”と仰がれており、正式な名称も単なる「神宮」。いわゆる「社格」からも対象外とされている。
 
 第二鳥居を潜ると右手には神楽殿がある。御神札や御守などの授与や御祈祷・御神楽などを行っている場所だ。
      
 
 



神楽殿
 

 
        
 次いで正宮(御正殿)。外宮は正しくは豊受大神宮といい、豊受大神を祭神として祀っている。
  
 
 



伊勢神宮外宮正宮
 

 
         
 ご存知の通り、伊勢神宮は20年ごとに神宮式年遷宮が行われる。すなわち、外宮・内宮を始め、14の別宮の社殿をすべて作り替えて移すのである。持統天皇の690年に第1回の式年遷宮が行われ、1993年まで1300年に渡って受け継がれてき た。次回は2013(平成25)年がその年に当たる。
 すでに、正宮のすぐ奥に御敷地が準備されていた。

   

 
 



式年遷宮御敷地
 

 
        
 外宮の摂社には、土宮、多賀宮、風宮がある。
 この他、月夜見宮があるが、これは敷地の外にあるため、今回行かなかった。
    
 
 



土宮


多賀宮


風宮
 

 
 
 外宮に隣接して茜社(あこねやしろ)がある。
 茜社は「あこねさん」として親しまれてきた。
  
 
 



茜社
 

 
 
 神社境内には豊川稲荷神社と茜牛天神が祀られている。
   
 
 



茜社
 

 
  ◆猿田彦神社(HP  
 



猿田彦神社
 

 
   
 外宮から内宮までは約4キロ。バスなども走っているようだが、のんびり散歩がてら歩いていくことにした。
 30分ほど歩くと、猿田彦神社があった。
   
 
 



猿田彦神社
 

 
 
 祭神として猿田彦命(猿田彦大神)を祀る。猿田彦命は、天孫降臨の際に瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)を導いた神である。「日本書紀」には「其の鼻の長さ七咫、背の長さ七尺余り」とある。1咫は、親指と人差指を広げた長さということである。個人差があるだろうが、僕の場合で測ってみたら、19センチほどあった。当時の日本人はもう少し小柄だったので、15センチで計算してみたが、それでも鼻の長さは1メートルを超える。猿田彦命が天狗の先祖といわれている所以だ。手塚治虫(1928〜89)のライフワークとなった「火の鳥」シリーズには、すべての作品を通して大きな鼻の猿田(もしくは猿田彦)なる人物が姿を見せている。
 猿田彦命は、瓊瓊杵尊を高千穂に案内した後、天宇受売神(アメノウズメ)と共に故郷の「伊勢の狭長田五十鈴の川上」の地に戻ったという。
 その後、猿田彦の子孫の大田命が、垂仁天皇の皇女・倭姫命に天照大神を祀る地として現在の伊勢神宮内宮の地を献上した。大田命の子孫である宇治土公家は伊勢神宮において代々「玉串大内人(たまぐしおおうちんど)」に任じられていたが、その屋敷のあった場所に明治になってから猿田彦神社が築かれた。
 なお、祭神は猿田彦大神と共に大田命が祀られている。

 猿田彦神社の境内は静かで、人も少なく落ち着いた感じである。
   
 
 



佐瑠女神社
 

 
 
 境内には佐瑠女神社がある。 これは、天宇受売神を祀った神社。天宇受売神は天の岩戸に天照大神が隠れた際に、彼女を引き出すために岩戸の前で舞い踊った女神である。そのため芸能の神として祀られている。天孫降臨に際しては、瓊瓊杵尊一行に加わり、一行を待ち受けていた猿田彦命に最初に話しかけたのが彼女だったという。その縁から、猿田彦命に仕え、「猿女」の名を与えられた。その後猿田彦と共に伊勢に赴き、夫婦となったとも言われている。
   
 
 



伊勢志摩地ビール神都麦酒
 

 
 
 伊勢神宮の内宮はすぐそこだったが、30分以上歩いて疲れた。
 そこで、伊勢志摩地ビール神都(しんと)麦酒で一息。苦味が口に残るような不思議な後味があった。
 昼食には松阪牛を。…ということで、松阪肉ステーキ牛丼御膳3200円。牛たたきや伊勢海草の小鉢もついていた。
    
 
 





松阪肉ステーキ牛丼御膳
 

 
  ◆伊勢神宮・内宮(HP  
 



宇治橋鳥居(外)
 

 
 
 伊勢神宮内宮へは五十鈴川にかかる宇治橋を渡って入る。この橋には両側に鳥居が建ち、俗界と聖界の境であると言われる。
    
 
 



宇治橋鳥居(内)
 

 
 
 いくつかの鳥居をくぐり、左手に神楽殿を眺めて奥に進む。
  
 
 



第一の鳥居


神楽殿
 

 
 


 ふと周りの植え込みを見たところ、鶏がいた。
   

 
 



ニワトリがいた
 

 
 


 伊勢神宮内宮は正しくは「皇大神宮」。天照坐皇大御神(天照大御神)を祭神として祀っている。御正殿は「唯一神明造り」で築かれ、外宮と同様に、20年ごとに場所を遷される。
       
    

 
 





内宮御正殿
 

 
 
 式年遷宮の御敷地は御正殿のすぐ隣にある。
   
 
 



式年遷宮御敷地
  

 
 
  外弊殿は、古神宝を保管する倉とのことだが、まるで弥生時代の高床式倉庫。
   
 
 



外弊殿
 

 
 
 内宮には、別宮が計10宮ある。そのうちいくつかは伊勢神宮の外にあるそうだ。
 内宮の敷地内にあるのは、荒祭宮で、内宮についで格が高い。
   
 
 



荒祭宮
 

 
   
 五十鈴川を風日祈宮橋を渡った先にあるのは風日祈宮。
  
 
 



風日祈宮橋


風日祈宮
 

 
 
 内宮から五十鈴川駅に向かう途中には、別宮・月読宮がある。ここの敷地内には月読宮(つきよみのみや)の他、月読荒御魂宮(つきよみのあらみたまのみや)、月読宮(つきよみのみや)、伊佐奈岐宮(いざなぎのみや)、伊佐奈弥宮(いざなみのみや)がある。
   
 
 



月読宮


月読宮


伊佐奈弥宮と伊佐奈岐宮 
 

 
 
 こうして伊勢神宮の見学を終えた。
    
 

 


13:44 五十鈴川 →(近鉄特急)→ 上本町 15:37
 

 
 


〈道頓堀〉

 
 



道頓堀
 

 
 
 伊勢から大阪へ。
 明日は甲子園で母校・早実が大阪桐蔭高校と対戦することになった。いわば僕は今敵の陣地の真っ只中にいることになる。
 お好み焼きやそばめしといった大阪人のソウルフードを食べて、明日に備えた。明日は好勝負を期待しよう。
      
 
 



お好み焼き


そばめし
 

 
 

宵待草〜岡山県・大阪府〜

紺碧の空〜兵庫県・大阪府〜  
 


戻る