失敗山日記 U−2 |
とび出した大型獣 in 田代岱湿原 |
(秋田・岩手県境、乳頭山付近 96年10月12日) |
by 山へ行っちゃあいけない男(登山不適格者?) |
ジャンプ ( その2 その3 ) |
その1 |
秋田・岩手県境の笹森山〜乳頭山間のどこかで、見事に紅葉したプリン状の山塊を見たことがあります。 夜遅く東京を発ち、東北自動車道を盛岡に向かいます。ところが那須の辺りで思わぬ事故渋滞に遭い、登山口の孫六の湯に着いた頃は完全な朝。期待していた車中仮眠も出来ぬまま、歩き出すことになりました。 進むにつれ、立ち止まったときに藪の中から聞こえる、ポキッという小枝の折れるような音が耳につくようになりました。こうなると私の悪いクセで、先ほどのパーティーの言葉も思い出されます。 しかし光の加減でしょうか、大白森の紅葉は期待していたほどの美しさではありません。またそのフォルムも、見る場所の違いから、あのときとは比べものにならない平面的なものです。自然現象で最初の感動に匹敵するものを味わうには、余程の時の運が必要なようです。 帰り道は早いもの。一気に田代岱まで戻りました。あとは森林帯を降るだけです。東北の山もしばらくは見納めと、木道に立ってビデオを構えます。主に遠景を撮っていましたが、何かを予感したのか、眼がファインダーから外れ、右前方を向きました。 |
* 大白森 | 裏岩手には大白森とという高層湿原がもう1つあります。 |
ここでふれた大白森の北東、直線距離で5kmほどの所です。 | |
*連載の読み物のように、1日1ページずつ読んでいただくのが私の希望です。 |
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