わたしも街道をゆく/1987年/東北へ
わたしも街道をゆく 1987年 東北へ

1987年8月12日 東京から仙台へ 本日の走行距離376Km

 ふと目が覚めたのは夜中の3時、ザーザーと大雨が降っている音。いきなりカッパ着て出発なのかなあ、なんだかなあ。うとうとと少し眠り、目が覚めた頃には雨もあがって、家を出たのは6時5分。

 文京区は白山神社に寄ってお参りをし、岩槻ICをめざしてR17を北へ走る。ところがまるでこのツーリングを象徴しているかのように、板橋で突如大雨が降りだした。大慌てで買ったばかりのカッパを出す。荷物の奥深く入れてたから、ぐずぐずしているうちに小降りになってきてしまった。とろい私である。
 大宮駅前の交差点、直進車線からいきなり右折するというイケナイことをして(だってどこで曲るのかよくわかんなかったんだもん)、お巡りさん見てないよねと、あたりを見回す。

 なんだか渋滞しているなと思っていたら、事故だ。ぐちゃぐちゃになった車があった…道中、気をつけなくちゃ。

 岩槻インターから東北自動車道へ。雨もあがって少しずつ青空が広がってきた。入道雲がもくもくしている空に向かって走っているこのときの気分といったらもう。ひたすら幸せ。

 お盆休みだけあってところどころ渋滞していたけど、バイクの特権(?)すりぬけでかわす。本当は危なくて好きじゃないんだけど。いつドアが開くかと思うと…。
 道が空いてるところでは、前を走るワゴン車の後ろに座ってる子ども達に手を振ってみたり(危ないなあ)、自己最高速140キロを出してみたりと楽しんではいたが、仙台は遠い。走るの飽きてきた。

 午後2時半頃、やっと仙台宮城ICを出て仙台市内へ。想像していたよりもずっと大都会なのでびっくり!さすが杜の都、広瀬通りも緑がいっぱい。大きなビルの間を走り抜け、仙台駅裏のホテルへチェックイン。まずは家へ電話。「怒ってる〜?」という私に「当たり前だ!」と父。4月の房総ツーリングに続き。またもや書き置き残して来てしまったのである。まあ、安心して待っててちょ。
 仙台に帰省中の友人にも電話。でも遊びに行ってて留守だった。せっかく仙台の街を案内してもらおうと思ったのになあ、残念。

 仙台といえば青葉城、ここからちょっと遠いけどさっそく歩いて行ってみた。なかなか着かないし、坂が多いし、けっこう疲れたけど、青葉城跡からの街の眺めが目を休ませてくれる。この年の大河ドラマですっかり時の人の伊達政宗像も、もちろん立っている。

 ホテルへの帰り道、また事故、見ちゃった。右直事故ってやつだ。バイクかわいそう。確か黒と黄色のラインが入ったVT、右のグリップが取れちゃってぶらさがってる。ケガはなかったようでよかったけど、なんで私は仙台まで来て事故を見なくちゃいけないのだろうか。気をつけなさいという神様のお告げだろうか。ま、そういうことにしておこう。
 駅のそばで家に笹かまぼこを送ったあと、早めの夕食。リッチにいくら丼を食べてしまった。

 仙台かあ、こんな遠くまで来ちゃったんだなあ、でも明日も北上だ。


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