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わたしの読書メモ☆いちばん新しいやつに行く
『ぼっけえ、きょうてえ』岩井志麻子/角川書店
あんまり読みたくて、ハードカバーなのに買ってしまったぞ。日本ホラー小説大賞受賞作だ。怖悲しかった。岡山山間部の地域密着型で怖い。板東眞砂子は高知の地域密着型恐怖だけど。伝承であったりとか、貧困であったりとか、そういうものが怖さを作っているんだよねえ。で、こんなこと言っちゃ悪いけど、地方の人のほうが意地悪いじゃん。その辺の意地悪さも怖さにつながってるのかもな…。
地方の人のほうが…というのを補足しておくと、「田舎の人はあったかい」なんて嘘だと思うんだよな。たしかに、旅行者にはものすごーくあったかく接してくれるし、私もいい思いたくさんしたのね。でもさ、その土地に住み着こうとする「よそ者」には、激烈に冷たいんじゃないのかなあ。その点、昔からいろんな人が出入りしている東京の人間のほうが、来る者拒まずだよ。東京の人が冷たいんじゃなくて、どこかから東京に来てバリア張りまくってる地方出身者が冷たいんだ、と、言いたいぞ。東京が故郷だと思ってるわたしにとっちゃ、「東京は冷たい」なんてふざけんな、なのである。あ。本と関係なかった。
『龍は眠る』宮部みゆき/新潮文庫
わくわくしながら読んだ〜。面白かった〜。慎司くんをきゅーっと抱きしめてあげたくなっちゃったわ。この人時代物も書くんだよね、今度はそっちも読んでみようと思うのである。
『ペットと日本人』宇都宮直子/文春新書
これはおすすめだよ〜。自分も女なのにすごい偏見なんだけど、女性がペットについて書く本って、なんつーか思い入れたっぷりでキモチワルイかも…という気がしたんだけどこれは全然そんなことはなく、とても面白く、考えさせられたです。
ところで、なんで最近みんな「新書」出すんだろうねえ? 集英社も出したしねえ。なんつーかこう、新書の持ってる、あの「ちょっと敷居が高い」感がどんどんなくなっていくような。
『虫』板東眞砂子/角川ホラー文庫
虫は本当は虫を3つ書く字です。シャリシャリと野菜を食べるというところが一番怖かったかもしんない。
『返事はいらない』宮部みゆき/新潮文庫
いちど読み始めるとその作者ばかり続けて読んでしまうのである。これは短編集。OLが上司にタンカ切るところがあるんだけど、ここは気持ちいいなあ「その娘にケツの穴まで拭いてもらいなさいよ」だって。
『火車』宮部みゆき/新潮文庫
ああ身につまされる…って自己破産してないけどさ(^^;) 面白かったのだけども、つっこみを入れるとすれば。作者も編集者も気が付かなかったのか、子どもが防犯ベルを持っている、というところがあるんだけど、なぜかそれが数ページあとにはポケベルに変身してたんですけど〜。
『家』栗本薫/角川ホラー文庫
オバケ、とかそういうんではない怖い本。なんつーか「女三界に家なし」なんて言葉を思い出したりしてしまうんだけど。
『それは言わない約束でしょ?』わかぎえふ/集英社文庫
わかぎえふ、って名前は聞いたことあるけど何してる人なのかやっぱりよくわからない。そしてまた、「自分が文句言いのくせに人が文句言ってるのを読むとなんだかむっとしてくる」自分に改めて気が付いたりするのであった。
この本は99年10月発行ですが、はさみこみの新刊案内としおりにはシマリスちゃんのオブジェが写っていてかわいいでっす。
『すれっからし』杉田かおる/小学館文庫
こないだテレビで「うちには一千万の仏壇がある」と言っていた杉田かおるの自伝。といっても「構成・文」は別の人の名前が書いてあるので、本人が書いてるわけではなし。ってタレント本なんてたいていそうだし。この本は、ちゃんと明記してあるのでえらいと思った。松本伊代だったかなあ、本を出したあとインタビューで「書いてみてどうでした」かなんか質問されて「まだ読んでないんですけど」とか答えたとか。
それはさておき、なんかすさまじい人生送ってるんですねえ、杉田かおる。
『町』栗本薫/角川ホラー文庫
栗本薫の本は(中島梓も含め)、初めて読むのかなあ? 話自体は面白気持ちわるかったんだけど、「端正なマスク」「マブ」「名器」とかって今日び若者が使う言葉かなあ?
『仄暗い水の底から』鈴木光司/角川ホラー文庫
リング、らせんの鈴木光司である。これは短編集。こわかったなー。それぞれ「水」に関わる話なんだけど、ううなんだか水死体って想像しただけでも怖いっしょ。
『伝染(うつ)る「怖い話」』
別冊宝島編集部/宝島社文庫
怖い話といっても、オバケものから噂ものなどいろいろ。噂っていえば、わたしが高校生の頃が、「口裂け女」ブームだったんだけど、「本当に三軒茶屋に出たらしい」なんて噂がまことしやかに言われてて、「ひー、帰るのこわいー」なんて言ってたもんだ。
『看護婦(ナース)の世界』別冊宝島編集部/宝島社文庫
いやーしかしまあ看護婦さんも大変な仕事だと思うわー。ま、仕事なんてなんだって大変なわけですが、なんつーかこう「白衣の天使」と思われているプレッシャーというか。学生時代にバイトをしていた診療所で、たぶん40代くらいだったと思う、事務のオバサマが一念発起、看護学校に通いはじめていたのを思い出しました。看護婦さんになったのかなあ?
『精神病を知る本』別冊宝島編集部/宝島社文庫
精神疾患についての本。おかしくなっちゃうっていうのはどんなふうなんだろう? わたしはおかしくなってないと思うんだけど(それほど神経が繊細ではないのである)、人に会えない家から出られないなどなど、つらいんだろうなあ。
『新耳袋1』メディアファクトリー
こわい本は読みたくなかったのに、なんかこの頃、すっごく「こわい本読みたい病」になっていてつい買ってしまったんですう。こわい話もそうでない話もありましたが、予想よりは大丈夫でした。よかった。
ところでみなさん『耳袋』はお読みですか? 面白いですよお。ぜひ読んでみてください。現代語訳は出てるのかな? でもそのままでも、江戸時代のお話ですから、読めばなんとなくでも意味はわかります。
『十三番目の人格 ISOLA』貴志祐介/角川ホラー文庫
大竹しのぶが出る映画『黒い家』の原作者の本。黒い家よりこっちのが面白そうだと思ったので読んでみた。面白かった。多重人格障害の女の子が出てくる話で、ハッピーエンドに終わりそうだったのに…。でも、たしかに阪神大震災というのは、その衝撃ということを考えると小説の舞台というかネタとしてかっこうのものなんだろうけど、なーんか被災者のことを考えると、いいのかねえ、ネタにして、と思ったりする。
『沈黙』遠藤周作/新潮文庫
キリスト教文学は相変わらすわたしにとっては後味のわるーいものである。踏み絵なんてものを考えついた人もどうかしてると思うけどね〜。
『箱庭』三浦朱門/文春文庫
これも古本屋で99円だったの。ところで私はずーっと長い間、三浦朱門は三浦綾子のダンナだと思っていたのである。三浦綾子さんのご冥福を祈るばかりである。
『催眠』松岡圭祐/小学館文庫
ゴローちゃんと菅野美穂で映画になったやつの原作。あやしげな催眠術ものかと思ったらそうではなくて面白かったっす。
『日本仏教史』末木文美士/新潮文庫
仏像好きとしては仏教史も知っておきたいと思っているのだが…電車の中で読みながらよく眠れた。ひどい。でも仏教には興味あんのよ。
『くだんのはは』小松左京/ハルキ文庫
でたー、くだんだ〜。表題ほか11の幻想短編集。これが噂の「くだん」なのね、と感動(?)。
『星界の戦旗』1、2巻/森岡浩之/ハヤカワ文庫
オタクな表紙の(えーんごめんなさーい、でもわたしにはオタクな表紙にしか見えないんだってば)SFモノ。でも内容は気に入ってるのよ。
『いまだ下山せず!』泉康子/宝島社文庫
山仲間が遭難して発見されるまでのドキュメントもの。仲間の判断ミス(ということになるんだよなあ)を書かねばならないというのもつらいねえ…山屋やってる知人が若干名いるけども、遭難しないでおくれよう。
『洗脳の楽園 ヤマギシ会という悲劇』米本和広/宝島社文庫
くうー、でたー、ヤマシズム。「VIEWS」に載ってたときも読んだけど、実際にセミナーに参加するところでは、「洗脳されるなー、がんばれー」と応援したくなっちゃうよな(^^;) ヤマギシズムといい、定説といい、天声といい、夢見てるのは勝手だけど、人を巻き込まないでほしいもんである(これ書いてるのは99年12月。天声おじさんのところに強制捜査が入ったりしている時期なのね)。
『きのね』上下巻/宮尾登美子/新潮文庫
役者の家に下働きに行った女の人が波瀾万丈のあと最後には結婚するのですが、なんか、宮尾登美子の小説って、女の人が苦労して血を吐くのが多くない?
『強き蟻』松本清張/文春文庫
古本屋さんで1冊99円。といっても定価でも340円。さすが1976年発行。打算的な奥さんの話。このあたりの本については、ずーいぶん経ってから書いているのでいろいろなことをすっかり忘れているのである。
『東京に暮らす』キャサリン・サムソン/大久保美春訳/岩波文庫
昭和初期に東京で過ごしたイギリスのリッチな外交官の奥さまが、ビンボーな日本国民を見下げている本(^^;) 当時の様子なんかよくわかって面白いけどね。
『私の骨』高橋克彦/角川ホラー文庫
短編集。旧家の因習ってこわいよなー。うち旧家ぢゃなくてよかった。
『命ある限り』三浦綾子/角川文庫
神様どうして私は神様のことが理解できないのでしょう。きっとムカムカするんだろうなあと思いつつ読んだこの本、なんでもかんでも神様神様で、思ったとおり不愉快になるのでありました。う〜ん。信仰は自由だし、人が何かを信じる心にケチをつけてはいけないとは思うのですけれども、だ。
キリスト教でわからない点はつまり、その1.圧倒的にキリスト教徒が多いアメリカは、長崎というかなりキリスト教徒が多い場所に原爆を落とし、たくさんの人々を殺し、後遺症を残したわけだが、このことはどういうふうに解決されているわけ? このまま戦争が続けばもっと犠牲者が出てしまう、それを避けるための美しい犠牲なのかな? キリスト教徒以外で死んだ人は? 信仰がないから死んじゃったの? その2.キリスト教ってご先祖様は大切にしないの? そういった光景というのを見たことなし。まあ、輪廻思想じゃないからねー。
『犠牲(サクリファイス)わが息子・脳死の11日』柳田邦男/文春文庫
ハードカバーで出たときから読んでみたかったんだ。医療ジャーナリスト(というのかな)である著者の息子が心の病から自殺をし、脳死状態になってから息を引き取るまで。彼は自分の子どもが置かれてしまった状況を誰よりも痛いほど理解できていたのだろうから、その分だけなんだか痛いね…。
「脳死は人の死である」と決まってから立て続けに臓器移植があったけども、残された人たちにとっては辛い決断なんだろうな。ほんのちょっとのことでも生きてる証がある限りは奇跡を信じたいだろうから。
『身辺怪記』坂東眞砂子/角川文庫
エッセイ集。この方の故郷である高知の土俗信仰の話ありあれこれ。どろどろ恐いお話を書くこの人が童話の賞を取ってたというのは意外なかんじ。
『家族の標本』柳美里/朝日文芸文庫
さまざまな事情をかかえたさまざまな家族をモデルにしたエッセイ集。1つの家族についてはほんの3ページくらいの記述で、どんどんどんどん出てくる。…ワケアリの家族って多いんだねえ。私のまわりではあまりワケアリ家族の話を聞いたことがない。私のうちはワケアリだが。私が大学の頃から両親別居してんだけど、なぜか離婚はしないんだよなー。父も母も年とったせいか相手のことを「元気なのか」なんて気にしたりはしているけど、元に戻るわけでもなく。へんなの。
でもこの本を読んで、ほんとはワケアリな家族は山のようにいるんだなあ、と思った。みんながんばってください(なにをだ?)
『星界の紋章』1〜3巻/森岡浩之/ハヤカワ文庫
わがホームページの掲示板で教えてもらって読んだ、初のスペースオペラというやつである。表紙のアニメっぽい(率直な感想をいうとオタクっぽい(^^;)イラストに、買う手が止まりそうになったのは事実なんだけど(^^;) 読み始めたら面白かった〜!! 登場人物の名前がカタカナだと、次のページをひらいたときにはその人がだれなのかわからなくなる私にとって、カタカナがいっぱいでてくるこの本は、最初はなかなか読み進まなかったんだけど(そのたびごとに前のページで「これだれだっけ」と確認するので)。
3巻には、機械動物たちのいる動物園が出てくる。カワウソが答えたりウサギの部品が床に転がったりする。このあたりを読んでいて、なぜか「村上春樹みたいー」と思う。あしかは出てこないんだけどなあ。たしか羊もいなかった。
この『星界の紋章』はこの3巻で完結ながら、どうやら続編もあるらしー。きっと読むんだろうなあ…でも…表紙はなんとかしてくださ〜い。
『吉本興業女マネージャー奮戦記「そんなアホな!」』大谷由里子/朝日文庫
タイトルのとーりで、新卒で吉本興業に入った女の子が失敗を繰り返しながら突き進んでいくとゆー話。ご本人をテレビで見たことがあります。今、会社を興して社長なんだよね。…で、この本ですが、「すごーい、わたしもがんばらなくちゃ」と思って読むべきなのか「自分は横山やすしに認められていたどうだまいったか」という自慢話として読むべきなのかどっちなんだろう。面白かったけどね。ところで巻末の解説がわりのエッセイ、吉田という人が書いてるんだが、自分を「ヨシダ」と書いたりしてなんかイライラしました。本の雑誌社で働いててそりゃーえろうございました。おかげですっかり読後感が悪くなったんですけど。
『フルハウス』柳美里/文春文庫
あまり親密につきあっていない父親が突然家をたてて、子どもたちの部屋まで用意して、ここに住め、なんていってるのに、なぜかホームレスの家族を住まわせている。「文体」なんてものはよくわからないのだけど、なぜかこれを読みながらふと作者に思いを馳せるとき、思い浮かぶのは吉本ばななだったりした。似てるのか? 不思議。
『動物園にできること』川端裕人/文芸春秋
日本ではズーラシアなんてのができて、いわゆる子どもの頃に行ったかたちでの「動物園」てのとは違ったものだ。せまいオリの中でうろうろするトラ、戦意喪失したライオン。この本には動物園先進国(なんだろうなあ)アメリカの、変わりつつある動物園の様子やそれにまつわる人々、動物園に反対する人々のことがレポートされてる。
日本の動物園の人々も少し見えているんだけど、どちらかというと「それにひきかえ日本ときたら」って感じ? 日本の動物園にもすばらしい人々はいるんだよお。
『SLY』吉本ばなな/幻冬社文庫
主人公の親友(昔は恋人)がHIVポジティブだとわかって、もうひとりの友人(オカマでこの親友の昔の恋人、ややこしー)と3人でエジプトに旅をする。ふたりとも検査には行ったけど結果は知らないままで旅に出る。物語の最後は、この旅の帰りの飛行機の中だ。その後どうなっちゃうの?
なんかくやしーなあ、と思ったのは、エジプトの空気を知らないからだ。本のうしろには取材旅行の光景が載っているんだけど、行ったことないからわからないんだよ、空気とか、においとかさ、そういうこと。坂東眞砂子を読むときに自分の感じた四国に身を置きながら読めるのとは全然違うんだ。
生きてることとか死んでいくこととか考えながら読んだ。
『狗神』坂東眞砂子/角川文庫
ひー、『死国』に続いて恐いのを読んでしまった。でも、なんていうんだろなこの恐さ。貞子的な(?)ああいうのとはまた違う。実の兄弟と知らずに子を作ってしまい、その子は死んだはずだったのに実は生きていてまたその人とも(つまり実の母子ということだ)と子をなしてしまうというこの血が…。
『死国』よりも映画にしたら面白そうなんだけどな。
それはさておき裏表紙の解説文に「土佐の犬神伝承をもとに〜」とあるのを読んで「ドカベン」思い出してる私であった。
ちなみにこれが今月1冊目。本屋さんで物色しながら、「よおし今月は読んだことないひとの本を読むぞう」と思ったが「買って損した…」と思うのが恐くてやめてしまった。最近しきりにCMで見るハーレクインロマンスとかものすごい勇気いるけど読んでみたいよーな絶対いやなような。そもそもレジに出すことじたいが恥ずかしい(__;) でもそういうふうにして世界を狭くしてたらソンするかも? うーむ…
『「死の医学」への日記』柳田邦男/新潮文庫
自分に残された日々が少ししかないとき、どう過ごしたいと思うかなあ? 最期の日々を懸命に生きる人がいて、それをささえる人がいて、やっぱり死ぬときには悔いなく逝きたいもの。
でも、人間様と動物を比べちゃいけないかもしれないけど、自分の動物に残された日々が少ないとわかったとき、飼い主はどういう心で向き合っていけばいいのかしら、そんなことを思うほうが強かった。動物が、「まだやり残したことが…」とは思わないだろうから、飼い主が後悔しないようにすることだね。でもさ…難しいよね…
『オーディション』村上龍/幻冬舎文庫
こわいよー。痛そうだよー。それに、詳しく書くわけにもいかんが、おそらくこの主人公と同じようにトラウマ持ってる彼女に「完璧な愛」を求められてるんじゃないかと思われる知り合いがいないこともなく、同情しつつ読んでしまった。
『死国』坂東眞砂子/角川文庫
映画になったやつである。映画は見てないけど、小説読んで想像して十分ぞくぞくできます。四国いったことあるし、1番目の霊場だけなら行ったし。四国の山の中の村というのも想像できたし。
『陽暉楼』宮尾登美子/文春文庫
(再読)
なんだか本当に悲しくなってしまう。やりきれない、という感じか。たしかこれ映画になったよねえ? 見たいなあ。
『張込み』松本清張/新潮文庫
(再読)
短編集。
『ねじまき鳥クロニクル』村上春樹/新潮文庫
(再読)
私は本を読むのがとっても大好き。でも、読み終わるとすぐに内容を忘れちゃうの。だから前に読んだ本をしばらくたってまた読んでも十分楽しめるの。これも、「こういう話だったんだっけ」と、2度目(3度目かも)だというのに読み進めましたです。といいつつ実はノモンハンの話は飛ばし読み。
『素晴らしき家族旅行』林真理子/新潮文庫
年下好きのワタシとしては、ひとまわりも下のダンナというのはええのう(^^;)、と思いつつも、お姑さんとモメるのは勘弁してほしいのである。
『一日江戸人』杉浦日向子/小学館文庫
絵もうまいし、内容も面白いし、中途半端な江戸っ子としては楽しめたのである。杉浦さんはNHKの「お江戸でござる」で解説などもなさっている。そしてそれを見るといつも思うのは「見てきたんかい」(^^;) 見てきたようななんとやら、まあウソは言ってないでしょうけど、あの方にとっては「今」なんだな、江戸が。ほーんとに江戸が好きなんですね。
『キラキラ星』群ようこ/角川文庫
金遣いが荒くてギャンブルばっかりして公共料金も払えなかったりするが、でも賭麻雀できるだけお金があればいいじゃん。こちとら使おうと思っても使えないんだぜい、とむなしくなってきた。
『女の一生 二部・サチ子の場合』遠藤周作/新潮文庫
こわいものみたさ(^^;) なんでいいひとのはずのキリスト教徒が戦争すんの? という答えが得られるかと思ったけどそうでもなかった。戦争を終わらせこれ以上の犠牲者を出さないためには原爆投下やむをえず、ということなのか。いちばんいい方法はさっさと手を引くことじゃ? 続けるのは自国の利益のためでしょ? どうにもよくわからないのであった。
『翳った旋舞』松本清張/角川文庫
主人公の女の子がよその会社の社長にビールぶっかけるのが気持ちいい(^^;)
『極北の光』曽野綾子/新潮文庫
(再読)
キリスト教嫌い(^^;)なのにキリスト教の作家の本を手にしてしまうのは、実は惹かれているからなどでは決してなく、こわいものみたさかもしれない。
この本にもこわいもの(=偽善的、ってことかなあ?)はちらほら。顔にあざのある主人公がすごーく前向きに(ある意味ドンカンなほど)生きているのであるが、この子ではなく、この子が好意をもつ男性がそうなのだが。
『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』河合隼雄、村上春樹/新潮文庫
すごーく共感した部分があったような気がするんだけど忘れた(^^;)
『香華』有吉佐和子/新潮文庫
(再読)
自分勝手な母親に振り回される娘の話。(そんな簡単にまとめていいもんか)
『ソウルと平壌』萩原遼/文春文庫
赤旗の記者をしていた著者が、韓国、北朝鮮に赴任していたときの見聞録。それにしても2002年、ホントに北でも試合やるのかな(あ、サッカーW杯ね)。
『かんがえる人』原田宗典/光文社文庫
字が大きいエッセイ。原田宗典って、顔は好きだし小説も好きだけど、エッセイになると、なんだろうなあ、内容は面白いんだけど、小さい「つ」がカタカナのところとかが気になるのだッ←(^^;) 無理に軽さを装ってるような? でも読んじゃうけど。
『女の一生 一部・キクの場合』遠藤周作/新潮文庫
夜中にフジテレビをつけたら「本」という番組をやっていて、奥田香(?だっけ、プリプリのボーカルだった人)がおもしろい、といっていた。遠藤周作は「私が棄てた女」以来読んでいないので読んでみた。
幕末から明治の長崎が舞台で、弾圧されていたキリシタンの話なんだが、キリシタンをいじめていた役人が最終的にキリスト教徒になるという結末に、イヤーなものを感じたぞ。信仰は自由でありますが、なんつーかこう、どうしてキリスト教徒の人たちって(ひとからげにしてはいけないか)、「キリスト教徒はいいひとに決まってる」みたいに思ってるわけさ。長崎と広島に原爆を投下したあの国はキリスト教徒の国だよなー。なんでかなー。
『月の宴』佐多稲子/講談社文芸文庫
佐多稲子を読んでみたいと手に取ったものの、小説も読んだことないのにイキナリエッセイを読んでもしょうがないかも。これも平凡社ライブラリーに匹敵するほど、いやそれ以上に高いぞ(^^;) 厚さ1cmで880円。文庫は紙も装丁も安くあげて、ビンボー人にも気軽に買える値段になってくれないもんか。
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