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わたしの読書メモ☆いちばん新しいやつに行く



1998/11月の、読んだ本

『動物の脳採集記』萬年甫/中公新書
著者は脳解剖学の先生。たしかに脳っておもしろい。

『黄門さまと犬公方』山室恭子/文春新書
これはよい! 水戸光圀と徳川綱吉に関する、まあ異論ということになるのか、彼らに対するイメージの常識を、きちんと文献をもとにしてくつがえしてくれました。文章もとても面白くて、この先生が日本史の教科書書いてくれれば日本史ギライが減るのではないかしら? 綱吉と生類憐れみ令は今、マイブームなのである。

『生類をめぐる政治』塚本学/平凡社ライブラリー
読み終わるのに時間がかかってしまったなあ。こちらも綱吉&生類憐れみ関連である。

『芸能博物館』山田美保子・やくみつる/小学館文庫
女性週刊誌での連載をまとめたもの。文庫本でこういう芸能時事ネタを読むと、昔のこと過ぎておもしろくなかったりするんだが、これは、一番おしまいのネタがTOSHIとかMASAYAのことなので、けっこう新しい。…といってもあの大騒ぎはどこにいってしまったんだろう?

『誰も書けなかった 北朝鮮ツアー報告』宮塚利雄/小学館文庫
ますます興味深い国ではある(^^;) ほんとうにどうなっちゃってるんだろう。あまりいろんなことを書いて拉致されると困るので書かない…。

『娯楽の江戸 江戸の食生活 鳶魚江戸文庫5』三田村鳶魚・著、朝倉治彦・編/中公文庫
江戸時代の江戸(あれ…江戸が「江戸」だったのって江戸時代だけか?)の風俗を描いたシリーズ。江戸っ子の私としては(でも江戸時代にはまだうちのご先祖様は江戸、イヤ東京には来てなかったけど)、けっこうおもしろかったのでした。

『日本残酷物語1 貧しき人々のむれ』宮本常一ほか監修/平凡社ライブラリー
文庫サイズなのにとっても高い平凡社ライブラリー。これは厚さ2.5cmで1,359円。とそれはさておき。日本民俗学ということになるのかな、民衆といわれる人々の、残酷で無惨でつらくて悲しい暮らしが書かれています。現在の私たち「民衆」が、ちょっとくらいビンボーでも平和にのほほんと生きていけるようになるまでには、多くの人々の屍が累々と積み重なっちゃってたんだなあ…。

『東京イワシ頭』杉浦日向子/講談社文庫
占い村にエステ、ディナーショーに人面魚…、なんだか人々が信じちゃってるモノゴト(イワシの頭も信心から、ね)を、江戸な人、杉浦さんがレポートしていた雑誌連載をまとめたものですが、ああ、今なら行ってほしきは鈴木その子だっ。
 これを書いている今日(12/4)、朝、ぼーっとした頭と焦点のあってない目でテレビをつけて見たら、フジの「ナイスデイ」は実写のハズなのになぜかアニメのキャラみたいなカタチのヒトが…と思いきや、鈴木その子の生出演であった。くわばらくわばら。テーブルの上に乗せている手にカメラが向くと、あわてて下に隠す鈴木その子。なぜならテーブルの上ではライトが当たらず、手は如実に66才だからなのであった。顔と手のコントラストの異常さには気が付いてるのか。そして午後は日テレ「ザ・ワイド」を見るともなしに見ていたら、今年のブレイクもん特集つーことで、今度は映像だけなものの、またもや鈴木その子が出てきた…。こわいよ〜。赤子がいたら泣くぜホント。

『十九歳の地図』中上健次/河出文庫
本当は読み終わってないんです〜。表題の「十九歳の地図」などは読んだものの、収録4編すべて読み切る気力が…。内容の問題ぢゃあないんです。改行が少ないんですよお、セリフ改行してないし。そのうえ他の文庫本より字が小さく、ダメであった…。

『女文士』林真理子/新潮文庫
眞杉静枝という実在の作家をモデルにしたお話。なんだかしょうもなく、悲しい人だったようですね。
 それにしても林真理子さん、お腹大きいのにピンヒール履いて、あっちこっち遊び回っているけど大丈夫なのか、妊婦さんよお、と女性週刊誌とかでバッシングされてますが、たしかに週刊文春のエッセイを読んでいると、とても妊婦さんとは思えない。イヤイヤ、妊婦さんが遊んではいけない、とは思わないしい、楽しくしていることが子どものためにもなるんだろうなあ、とは思うけど、高齢出産なのにねえ…。作家としての名声、お金、ダンナ、子ども、有名人のお友だちやおとりまき、そしてダイヤモンド…これ以上なにがほしいんだろうか? なんとゆーか、ミーハー人生まっしぐら、という気がしちゃってさあ、前にも書いたけど、やっぱキライかも、その生き様。


10月の、読んだ本

『日々のこと』吉本ばなな/幻冬舎文庫
エッセイ。これで原稿料がもらえるなんてうらやましい、とふと思ったりしたが(むろん、自分のことは棚にあげて。一読者なのでなんでもあり)、あとがきで反省しているのが、えらいなあ。

『パイナップルヘッド』吉本ばなな/幻冬舎文庫
エッセイ。ananで連載してたやつ。

『鬼怒川』有吉佐和子/新潮文庫
有吉佐和子は、『芝桜』に出てくる蔦代がすっごいイライラして嫌い。

『VOW全書2』宝島社文庫
この本は(1も買ったけど)絶対に電車の中とか人がいるところでは読めないと思ふ…。部屋でひとりで読んでても、ぐはぐは笑ってしまうところがあるのです。特に誤植ものが好き(^^) 

『山峡の章』松本清張/角川文庫
松本清張は、最近よく読む。偶然過ぎる偶然、男尊女卑(に思えるなあ。松本清張作品ってば)などを感じつつ読んでいるのは、ここ1、2年ほどのうちにフジテレビで夜中に放映していた松本清張原作の映画の原作が(なんか日本語がヘンだ)読みたいので、それを探しがてら、といったかんじ。その内容は、加藤剛が小川真由美という妻がありながら子どものいるひとと不倫関係になるが、その子どもが加藤剛を殺そうとする。で、加藤剛にも過去に似たような経験があったことを回想したりする…ご存じの方いたら教えてくださいっ。

『私は忘れない』有吉佐和子/新潮文庫
(再読)
離島(黒島)が舞台。わたしは離島好きなのだけど、たまーにいい時にだけ訪れて、「離島はええなあ」なあんて言ってちゃいけないのよね。

『祖国を棄てた女 北朝鮮亡命女性の証言』月刊朝鮮・編/小学館文庫
いったいどうなっちゃってるんだろう北朝鮮。わたしにとっては世界中で最も理解ができない国だ。といいつつ行ってみたいんだけど拉致されて日本語教師になるのはいやだしな。あのマスゲームは、鳥肌たつくらいこわい。

『ミカドの淑女(おんな)』林真理子/新潮文庫
林真理子の小説って初めて読んだのかな? あ、読売新聞の朝刊で連載している小説は毎朝読んでいるけれども。今やってるこの連載、最初見たときびっくりした。主人公とわたしとの共通点(^^;) 名前が、主人公は「瑞枝」で私は「瑞絵」、出身学科が史学科で、バツイチで(^^;) 主人公はシナリオライターで私はライター。思わずファンレターを出しそうになったほどだった。
ところで林真理子のデビュー作(なの?)『ルンルンを買っておうちに帰ろう』は友達に借りて読んだけど、すっごいすっごいいやだった。すごく好きぢゃない作家だと思った。たぶん女のいやなところばっかり書いてあるのがいやなんだと思った。ブランド好きだったり原宿だか青山だかに住んじゃってて自慢なところとかもいやだ。でもこの小説はおもしろかったです。元気な赤ちゃん生まれるといいですね。

『会社観光』泉麻人/朝日文芸文庫
泉麻人がいろんな会社をアポなしで見てあるいている。

『失踪の果て』松本清張/角川文庫
そしてまた松本清張。これは短編集です。

『韓国の食』黄慧性・石毛直道/平凡社ライブラリー
韓国の食文化(といっても李王朝…宮廷料理)について書かれた本。なんだかとってもおいしそうなのである。
それにしても、平凡社ライブラリーって、面白そうな本がたくさんあるのに、どれも高いっ。これだって1200円だ! いわゆる大衆向けというよりも、学術書色が濃いのはわかるんだけど、本の形状としては文庫本…。最近は文庫本も高いけど(昔は70円とかあったよなあ、薄いので)、それでも2倍程度の価格だ。高すぎ…

『投稿する人々』別冊宝島
じゃまーるとか歴史読本とかお母さん雑誌、バンド雑誌などの投稿欄に投稿する、濃ゆい人々のことが書かれている。子育て雑誌では、超音波画像(お腹の中の赤子の写真だな)も投稿されているらしい。「どの角度から見てもカワイイね!」というキャッチコピーとともに載っている、赤子たちの画像とそれをもとにしたイラスト描き起こしは、はっきりいってかわいくないどころか、こわいばかりだ。寝る前に見たら、眠れなくなっちゃいそう。悪いけどわたしには赤子の土左右衛門(…まあ、水の中にいるんだしな…)にしか見えん。こうゆーのを見て、おかあさんというのは本当に「ああん、かわいいっ」とか思うのか? わかんないよお。
ところで投稿といえば、ああ『ポンプ』。おそらく今30代の人々の中には懐かしい人もいるのだろうなあ。私も投稿してました〜(^^;) ときどき載りました〜(^^;) 文通とかもしちゃたりして(←文通好きだった過去があるんだな)。あ、『ポンプ』というのは当時、まあ高校生くらいを中心に、中学生〜大学生くらいまでからの全て投稿によってできていた雑誌です。『ビックリハウス』はハードルが高かったのでわたしは『ポンプ』でした。ああなつかしい。自分で書いた文章が活字になるという、こそばゆい快感は、たぶん『ポンプ』で知ったんだろうなあ。こわい話特集の号は、ほんとにこわかったのを覚えている。どこ行っちゃったかなあ、捨てちゃったのか、実家のどこかに眠っているのか。買っていたことなど思い出したくもない『OUT』とともに(^^;)、どっか行ってしまったのであった。

『種田山頭火の死生 ほろほろほろびゆく』渡辺利夫/文春新書
今月新創刊された、文春の新書を何冊か買ってみたうちの1冊。
山頭火はわたしが大好きな俳人です。どの句も、わたしには想像もできないような苦しい日々や心理状態から生まれてきたものなんだろうけど、たとえばツーリングのひとこまなんぞにぴったりくるものとかあって、いいんだなあ。
さてこの本は、なんせ新書なので、山頭火論だとか伝記のようなものだと思っていたら、なんか小説みたいだった。わりーけど面白くなかったっす。

『皇位継承』高橋紘・所功/文春新書
今の日本では、皇位を継承できるのは男だけと決まってるんだけど、過去はどうだったか、というようなもの。皇室には秋篠宮以降、男の子が生まれていないらしい。
今のままの天皇制に文句はないし、引き続き有職故実を守っていただきたいものと思うけど、まあ、その、象徴なんだし、男でも女でもよいのでわ?

background by 壁紙れすとらん


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