03年10月4日(土) 対ジェフユナイテッド市原 横浜国際総合競技場
首位決戦。

今日はコリアンディなので、本当は早めに行って、韓国舞踊や農楽を見たり、食べ物など味わいたかったのだが、時間がなくて無理だった。いつものように一時間前に家を出る。

月曜日はまだ早かった東ゲート橋脇のヒガンバナが、満開かどうかとても気になっていた。

彼岸花はもう盛りを過ぎていて、色の褪せた花が半分くらいだった。残念。
 
 今日はさすが首位攻防戦。いつもの市原の試合より、人出が多い。当日券売り場は行列が出来ていた。

 スタジアムに入ると、市原のサポーターはバックスタンドアウェイ側に陣取っていた。かなりの人数だ。しかし、市原サポHP「横国を黄色に染めよう」というレベルにはとてもとても及ばない。反対にホーム側自由席は満席、配布されたビブスで青一色だ。2階席もかなり埋まっている。観客数は2万1000人との発表だった。

 今日は松田が腰痛で出場できず、河合が先発出場だ。2ndが始まった頃は控えメンバーには不安を感じたが、今は全然平気だ。

 試合前、チェと柳選手に韓国の偉い人から花束が渡された。市原から「チェ、ヨンス」という大きなコールが起きる。こっちはどうするの?と思っていたら、太鼓が鳴り出して、スタジアムを圧するような「ユ、サンチョル」コールが起きた。


当日券売り場の行列

市原のサポーター。

1階サポーター席

 
 試合が始まった。市原はチェと林のツートップ。初めは市原が攻めてくる。阿部のシュートは榎本がキャッチ。中澤がチェをマンマーク。マリノスはいつものようにパスをつなぎながら、左側からはドゥトラが持ち込み、右からは佐藤が上がっていってクロスを上げる。

 17分、佐藤のFK。柳がヘディングで競った、その先で久保が左足に合わせてシュート!ゴール。大型ビジョンで確認すると、軽く飛び上がってチョンと足に当てていた。とっさにこういうプレーが出来るのが久保のすごいところ。

 30分過ぎ、中澤が松田ばりに攻めあがる。「おーっ」というどよめき。でもトラップが大きすぎて、相手に取られてしまう。周りからは「やっぱり」と温かい笑い声が起きる。

 市原の左からの突破に河合が身を横たえて防ぐ。気迫が感じられる。中澤も林やチェのシュートをしっかりと防ぐ。
 終了間際、久保が右サイドから前線に走りこんだ奥にパス。奥がシュート、跳ね返りをマルキがシュートするもはずれる。良い攻めだったので、決まらず残念。

 ハーフタイム。他会場の結果が表示される。「鹿島」が5−1で「東京」に負けたことに驚きの声が上がる。仙台が勝ったことには「よかったね」。ハーフタイム抽選は韓国旅行が当たるので、真剣に見たが全然だめだった。

 後半が始まる。1点を追う市原が攻勢を強める。だがマリノスは慌てない。CKは相手に競り負けない。相手のヘディングシュートはことごとく枠の外。久保も戻ってしっかりクリアする。
 
 佐藤は、マルキや久保のパスに反応しないなど、途中から動きが悪くなる。そこで清水投入。清水が出るとちょっと安心したりする。ついで坂田投入。坂田は好調だ。DFを一人二人とかわして、シュート!「ゴール」と腰を浮かしかけたところで、ボールは強く跳ね返った。ポール直撃だった。前に座っている18番ユニの女性は両手を挙げ、頭を抱えた。

 直後、チェの左足ボレーシュート。外れたけど、鋭いシュートだった。この後もCKなど攻められるが、ヒヤッとしたのはこれくらいだった。マリノスは集中を切らさず一点を守りきった。

 奥はいつもより判断が遅いように思ったが、それでも前に後に左に中にと、よく動き回った。柳も賢い守りを見せる一方、スキを見て前線に果敢に出て行く。パスも正確だ。ドゥトラの働きにはいつも頭が下がる。派手さはないが、勤勉この上ない。上がってクロスを上げる逆襲を食うと、懸命に戻って守る。ドリブルも上手いし、クロスは正確、球を奪うのも実に巧みだ。

 久保のインタビューはいつものように言葉少な。お立ち台には今日も立たなかった。でもサポーターには何度も頭を下げていた。シャイな彼なりの感謝の表現だ。

 一見地味な試合だが、内容は濃かった。「いい試合だったなぁ」と心から思った。姑息な手は使わず、ガップリ四つ、正々堂々と戦った。市原は鹿島や磐田のような狡さに欠けると思ったが、それでもこのようなサッカーこそが市原のような若いチームにとっては大切なのだろうと思う。

 でも「和製ベッカム」阿部は全然目立たなかった。俊輔二世とも言われるが全然及ばない。市原では村井がいいと思った。読みがよく、マリノスのボールをカットして、前線に駆け上がってきた。

 友人のNさんからは、「以前のマリノスだったら、踏ん張りがきかなくて負けていた。強くなったものじゃ(しみじみ)」とのメール。完全優勝もありうるかな・・・。

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