山川惣治と絵物語の世界page1423b  picture

 

14.山川惣治のライバルたち 永松健夫2

 

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「少年画報図鑑」で永松健夫版「黄金バット」第1回をみることができました。

(1)吹き出しのある絵物語。(2)ひとつひとつ形がちがい、複雑に入り組んだコマ、(3)アメコミ風の陰影の付 いた絵、(4)地の文の併用といった特徴があります。

「砂漠の魔王」も。最初「ボップ少年の冒険」と言っていたころは、吹き出しがあり、ストーリーはマンガのように、 絵とセリフによって進行し、ときたま地の文が入る形式をとっていました。アメリカン・コミックスの形式です。 しかし、コマの形に四角があったり、丸があったりして、しかも吹き出しがコマも境界を越えて隣のコマに侵入し、 コマわくの窮屈な感じをやわらげているといった特徴はありませんでした。これは日本だけのものでしょうか。

これが絵物語の形式の中で、いちばんマンガに近いものではないでしょうか。絵物語の最後期に描かれた、「ライオン マン」はこの形式で書かれていました。

永松健夫がこの形式の発明者なのか、まんが絵物語「団子串助漫遊記」などに、すでにその萌芽があるのか、わたくし にはわかりません。


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