椛島勝一のペン画の継承者たち
岩井川俊一の「黄金魔境」(昭和30年)。逆光線の構図。服のひだの描写。怪物の身体の質感
をあらわす階調表現。椛島勝一なら筆で描いたであろう絵の、ペン画による達成。過度の細かさは椛島のペン画より
継承したもの。人物の顔も椛島の絵の人物そっくり。これだけごちゃごちゃ線を書き込むと、なにをかいたか、よく
わからなくなるのですが、椛島流細密ペン画で、絵物語全編を描いてやろうという壮大な試みです。
白井哲の「戦うチンパンジー」(昭和30年)。真昼間の太陽光線の下で書いたようなコントラストの強い絵。
非常に細かいペンのタッチは、椛島のペン画の影響。