2005年に建築した。山中湖ツリーハウス、標高1000mの森に位置するツリ
ーハウスは冬の季節風、春の嵐、夏の台風と強風にさらされる事が多い場所
です。幸い 森の中なので直に風が当たる事は無いですが、風速26mの風も
体験しました。 

いかに風に対して破損、墜落しないように設計を施しましたが、5年の歳月(20
10年)でツリーハウスを支えていたデッキベース部分(サンドウィチ構造)が風
にシェイクされ、下がってしまいました。 ツリーハウスは地面から一番近い距
離で8m、低い側で12mあり、下からジャツキで上げるのは難しく、空中でいか
に また水平に戻すかが今回の工事のポイント、 

また冬になると30センチほどの積雪が一晩で降ることもあるので屋根の軽量
化として2005年にアスファルトシート二重構造の防水屋根としましたが、枯れ
た太い枝が強風で折れて落ち、シートに傷が入り漏水が起きるようになったの
で、強度の高い外国製屋根材が手に入り、新たに屋根の加工をしました。
このツリーハウスは補修、不具合の基礎データーを集める 実験的なツリーハ
ウスとなっています。(2014年現在)
ツリーハウス自体が、どの程度傾いて
いるかを調べる為にレザー計測で四隅
の落ち具合を測量、同時に垂直レザー
で柱のゆがみも一緒に調べて、必要な
補強カ部分を確認

● 計測時のポイントは樹木の上に立
つ、ツリーハウスは風で揺れますの
で、無風時、一人で建物の中心部に
立つようにしてレザーが揺れないよう
に計測をする。
ツリーハウス床には断熱材を張って
あるのではがしてから計測
ズリ落ちた、ツリーハウスを支えているデッ
キベース部分を樹木の幹を支点にして 三
トンを引く力があるハンドウィンチとチェ−ン
ブロックを使って持ちあげる工法として 落
ちた部分の床をはがしてデッキベースにの
っているデッキ部分に鉄パイプを当てて 計
測しながらジャキアップをしました。

重量的に十分もつと思い、鉄パイプを使い
ましたが、上げている途中で、への字に曲
がってしまいました。
ツリーハウス設計時に、メンテナンスを考慮
にいれ、 傾きの補正やネジレについて十分
に検討して、柱や吊り下げポイントを組み込
んだ設計が必要です。 

これから建てようと 考えている方は地域の
季節風、気象条件など考えて、設計してくだ
さい。建築後、1年、3年、5年が大体の補
修点検の目安だと考えています。

左の写真は風で窓がねじれてしまい。これ
から補修工事をする屋根部分です。
窓部分に入れてあった柱をカット
して補強材を渡し
新たに窓枠に合わせて太い柱を
補強材に当てて強度を増しまし
た。 

屋根材で新たに屋根を葺きます
ので、屋根材を取り付ける為の
ベース材を取り付け、強度も高ま
りました。黒い部分が今までの
アスファルト防水シート
左が屋根材を葺いた屋根です。この素
材は軽くて 強度も高く。ツリーハウス
に向いた屋根材です。 いままで軽く
て良い素材が無かったので今後 この
屋根材を使いたいと思います。

朽ちた部分から虫
の侵入によって内
部まで腐朽菌によ
って木部が腐りは
じめた枝の折れた
部分
ツリーハウスを支えている樹木も定期的に健康診
断をしていますが、枝の立ち枯れ部分が意外と早く
 腐朽菌が侵入、水が染み込むと朽ちて行く速度
がはやくなります。朽ちた木部を削る事や防水キャ
プをすることは、無意味と言われていますが、 外
からの水分の侵入は間違いなく 樹木の木質部分
に浸透していきます。(経験です)(樹木により違う
かもしれません)
左の写真は、立ち枯れ枝を切り落としたところで
す。茶色の線のような部分から水分が侵入しはじ
めると朽ち始めます。 樹木自身で腐朽菌に対して
防護壁を作る事が望ましいので、私は乾いた木部
が露出してしまうところは、シリコンでキャプしま
す。
樹木の手当は、悪い部分をカットして
樹木が元気に育つように適切な、栄養を
与えていくことが 一番でしょう。
ツリーハウスの
下にはシカが
時々 遊びに
来ます。
屋根材を葺いた部分、樹木の手当と診断
アウトドアスクール&イベント、企画、環境調査

ツリーハウス経年変化の補修紹介



























































































































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