上 高 地                       H21年9月13日

8時過ぎに出発して、沢渡(さわんど)と言う駐車場に11時に着きました。そこからシャトルバスで大正池へ行き大正池から上高地へ入りましたが、もっと大きな池と思っていたのですが、意外とこじんまりしていて、想像していた池とはかなり違っていました。

大正時代(大正4年)に焼岳の大噴火で梓川が堰き止められた話や、その池に取り残されて100年近くも池の中に立っている枯れ果てた老木はあまりにも有名ですが、ご覧の通りこの風景は良く雑誌の写真で見掛けるものとはあまりにも違い過ぎます。恐らく、プロの写真家はロケ−シュンの良い場所を池面から捜して撮っているのでしょう。

左手に見えている山が、焼岳です。
上高地にも木道が所々に有りましたが、1.5mは有りそうな幅の広い木道が殆どでした。そしてその木道の両サイドには丸太材を半割にした転落防止のガイドが取り付けられていて此れならば例えば車イスで観て回る事が出来ると思います。

其処へ行くと尾瀬は木道の幅も約50cm程でガイドもなく此れでは車イスでは通れません。

 しかし、尾瀬をひいきにする訳では有りませんが、尾瀬へ木材を搬入するには大変な労力がいることと、とにかく総延長距離にしても上高地の比ではないので、経済性などを考えれば、あの様にならざるを得ないと思います。
そして、此のガイドにはご覧の通り必ずガイドとガイドの繋ぎ目にカットが入っていて、恐らく雨水が直ぐに流れ出る為の工夫と思いますが、その他雨水が溜まって木材が腐り易くなるのを防止する効果など適切な設計になっていました。尾瀬の様に行きと帰りで2本の木道を敷く方法もメリットはありますが、歩けない人にとっては、こちらの方が有り難いと思います。
此処が有名な「かっぱ橋」ですが、日曜日であった精か大勢の人達が集まっていました。

かっぱ橋には数軒の土産物店や食堂が有り、少し離れた所にはホテルも在って国立公園にしては尾瀬の様に環境重視ではなく、訪れている人達も気を付けている様子も有りませんでした。

その一つの例として、お菓子や軽食を店屋で買い求めて立ちながら食べている人達を沢山見掛けましたが、ゴミへの配慮をあまり気にしていません。しかし、さすがにゴミ箱は有りませんでした。
こちらはかっぱ橋を渡り終えてから撮った画像ですが、とにかくこの日は観光客が沢山押し寄せていました。

そして、土産物店はどこにでもある店構えで、大きな声で客の呼び込みに懸命なのは、普通の観光地と変わりはありません。同じ国立公園でも、尾瀬とは随分な変わり様でした。

このかっぱ橋は、芥川龍之介が同名の小説を書いた時に、此の辺りを参考にしたと言う言い伝えがあるそうで、まだ橋がない時にかっぱが荷物を頭に乗せて川を渡ったと言う話がありますが、その信憑性は今一つで、あまりにも騒々しいたんなる吊り橋でした。
かっぱ橋の近くに此の環境省の看板が立っていましたが、他の場所には見掛けませんでした。

尾瀬と違うもう一つの特徴は、公衆トイレの入り口に使用料についての協力要請の小銭入れ箱が無かった事です。あとでバスタ−ミナルへ行った時に、有料トイレの案内板を見掛けましたが(其処へは行きませんでしたが)上高地は景勝地の近く迄車が入る事が出来る精か、環境を護る意識レベルが尾瀬より低いと思いました。

 実は、今回の上高地は大正池〜かっぱ橋までで、明神池までは行きませんでした。それは、またまた登場のうちの奥さんがどうしてもこの先を歩きたくないと言い出して、まだ引き上げるのには時間が早かったのですが、往復2時間の明神池までの周回コ−スは次回のお楽しみ(?)になりました。どうしても、人が大勢いる場所は疲れてしまって落ち着かないようです。

それに、標高1500mの上高地は午後から曇って来て、風も寒くただ人混みの中にいる観光地と言うだけの雰囲気でしたので、私も仕方なく引き上げることにしたのです。
此の箱は、扉を上へ開くと上高地に関係する自然の説明書が一部100円で売られている、その説明書が入っている箱で扉を開けて見るとカラの箱とシ−トが入っている扉が一つの箱に2つに分かれていました。そして、扉の上にコインを入れる穴が左右に一つずつ有りました。

しかし箱を叩いてみると、コインらしきものが入っている様子はなく、100円を入れずに説明書のみを持って行ってしまうのかも知れません。良識の無さに呆れました。

処で、左の画像の箱には、左側が「上高地 散策ガイド」が、そして右側には、「まがもだより」と書かれてありましたが、
左側がカラでした。

一方、上部にある横長の文章には一枚100円であることと、この収益が設備の維持管理や美化清掃の費用に使われる事が書かれてありました。
此処が、かっぱ橋から歩いて5分ほどの所に有るかなり広いバスタ−ミナルで、此の駐車場には各地の温泉へ行くバスが系統別に並んでいました。

そしてこの行列は、私達が乗る沢渡駐車場へ行くバスを待つ列ですが、50人以上の人が並んでいました。そして、下の
画像の様にほとんど満席で、途中の停留所から乗る人は、補助席に座るなど結構混み合っていました。

しかし、かっぱ橋の近くにこんなに大きなバスタ−ミナルが在ること自体が移動には便利ですが、自然保護の観点からは如何なものかと考えさせられます。
此のバスは、通常の大きさで、尾瀬の時はマイクロバスでしたが、50人は乗れる大型のバスでした。

そしてバスタ−ミナルから駐車場へ向かう途中には、幾つものトンネルが有り、トンネルを抜けると各地の温泉への分岐点があるなど、上高地には沢山の温泉がある事がわかりました。
此のバス(松本電鉄)は低公害バスで、トンネル内の登り坂ではディ-ゼルによる排気ガスを抑える目的でモ−タ−による駆動(バッテリ−)を併用して低公害化を図っているバスでした。確かに、トンネル内ではエンジン音が押さえられていましたので、その割にはスム−スに登って行くのが不思議でしたが、説明を聞いて納得しました。

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