漢字コンソールを使う
kon の導入
ports には 14dot と 16dot があるが、フォント以外は同一なのでどちらを入れてもよい。 個人的には 14dot のほうが好きである。 bsd-nomads の 16855 で流れたパッチを japanese/kon2-16dot/files に置いてビルドする。 -14dot の場合でも -16dot のほうを見るので問題ない。
コンソールから kon FIX で起動して問題なければ勝ち。 ThinkPad で画面が真っ暗になってしまう場合、以下 2 つをトライしてみる。
- Fn+F7 を数回押して、内蔵 LCD と 外部 VGA 出力を切替えてみる。
- BIOS の設定で HV Expantion を ON にしてみる。
両方とも効果がない場合は、ちょっとお手上げ。bsd-nomads にその旨を報告しよう。
kon のカスタマイズ
ports からインストールすると、設定ファイルは /usr/local/etc/kon.cfg となる。このファイルを変更することでカスタマイズが行える。
- 画面定義の変更
2005.09 現在の ports にはまだ上記のパッチが入っていないし、入ったとしても kon.cfg の Normal エントリが変更になるかどうかわからない。そこで、まずは 上記パッチで有効になる新たな画面モードを Normal エントリに変更しておくと楽だ。
VGAfixed:Normal VGA 640 0 0 0 480 0 0 0 0 79 29
- フォントの変更
ports では 16dot もしくは 14dot の設定で kon を導入することになる。 実際のフォントは kon.cfg の Startup エントリで定義されているので、 このエントリを変更することで好きなフォントを使うようにできる。 サイズの合っている bdf フォントであればなんでも使えるし、 デフォルトのフォント置場 (/usr/local/share/fonts/bdf/) 以外のところに 置いてもよい。
bdf-maru14:Startup bzip2 -cd /some/where/fonts/maru14.bdf.bz2 | /usr/local/bin/fld -t bdf -n gzip -cd /usr/local/share/fonts/bdf/7x14rk.bdf.gz | /usr/local/bin/fld -t bdf -n
- 配色の変更
kon.cfg 内の HIPEL エントリの部分で配色を変更することができる。 だからといって無闇に変更しすぎても見やすくなるとも限らない。 機体 (LCD) の特性もあるので一概には言えないが、経験的には、 背景色 (1 行目) の R か G か B のどれかに 21 くらいの値を設定するのが見やすい。
HIPEL: Pels # Hi color 0 0 21 : : :
- ビープの変更
BeepCounter エントリで設定する。0 にすると音が鳴らなくなる。
- カーソルの変更
CursorInterval エントリで明滅について設定する。0 にすると明滅しなくなる。 カーソルの高さの変更は CursorTop エントリと CursorBottom で設定する。 カーソルの矩形の上と下を指定するわけだ。0 〜 15 とすると普通のブロックカーソルになる。
mgterm の導入
kon 以外にも、ports にはなっていないものの mgterm という選択肢もある。 手順はざっと以下の通り。
- ビルドには gmake が必要なので、これは ports/packages で入れておく。
- MGL2-alpha-020のソースとフォント(nobdf)を入手する。 (配布サイト)
- conf/config.mk-freebsd-vga を雛型にして、conf/config.mkを作る。 デフォルトで jpeg や gif のライブラリを使うことになっているので、 入っていない場合は "USE_JPEG" や "USE_GIF" 以下のオプションをコメントアウト。
- トップディレクトリで gmake ; su - ; gmake install
- フォントを展開し、*.fntファイルを/usr/local/lib/mgl2/ 配下へコピー。
- termcapが必要なので cat mgterm/mgterm.cap >> $HOME/.termcap
- コンソールから単に mgterm だけで実行し、灰地に黒のテキスト画面と 右側に「ミニアプリ」の電卓が起動すれば OK。
FreeBSD 4 系ではこの手順で通るかもしれない(未確認)が、 少なくとも 5 系ではいくつかのヘッダがなくなったりしているので、 微調整 が必要。
jfbterm の導入
2007 年 10 月頃から、 jfbterm が FreeBSD 向けに移植されている。詳細は作者ページを参照。
標準の手順では無愛想なフォントが設定されるが、 もちろん丸文字など好きなフォントを設定することができる。 jfbterm.conf の抜粋が以下のようになるとして、
#### 5x10 marumoji fontset: iso646-1973irv,pcf,L,/usr/local/lib/X11/fonts/local/5x10a.pcf.gz +fontset: ansix3.4-1968,alias,L,iso646-1973irv +fontset: jisc6226-1978,pcf,L,/usr/home/takeo/.fonts/maru10.pcf.gz +fontset: jisx0208-1983,alias,L,jisc6226-1978 #### 7x14 marumoji ## fontset: iso646-1973irv,pcf,L,/usr/local/lib/X11/fonts/misc/7x14.pcf.gz ## +fontset: ansix3.4-1968,alias,L,iso646-1973irv ## +fontset: jisc6226-1978,pcf,L,/usr/local/lib/X11/fonts/local/maru16.pcf.gz ## +fontset: jisx0208-1983,alias,L,jisc6226-1978 encoding : G0,G1,ansix3.4-1968,jisx0208-1983,ansix3.4-1968,ansix3.4-1968
このフォントの組合せで呼ぶには、jfbterm の起動時に -c オプションをくれてやる。
% jfbterm -c G0,G1,ansix3.4-1968,jisx0208-1983,ansix3.4-1968,ansix3.4-1968
通常手順のインストールから含めると、ざっと以下のような手順である。
- kernel に SC_PIXEL_MODE
- kldload vesa
- vidcontrol -i mode
- vidcontrol MODE_番号(元に戻すには vidcontrol MODE_24)
- jfbterm の投入
- jfbterm -c G0,G1,ansix3.4-1968,jisx0208-1983,ansix3.4-1968,ansix3.4-1968
長すぎるコマンドライン指定については、alias を定義するなり、 ワンライナーのスクリプトを書くなり、好みの手順で簡単にするべし。