NFS の使用

基本的な知識は、他の unix variant と同じ。

ここでは、用例に基づいたメモを記述する。

他ホストの CD を使う例

大昔の LPAR やハードウェア構成によっては、 光学ドライブを動的に lpar から lpar へ移動するのが大変だったりする。 また、wpar を使う時には、どこか別のマシンの光学ドライブを使わざるを得ない。

そんな時には NFS の出番である。

 server # mount -v cdrfs -o ro /dev/cd0 /cdrom
 server # mknfsexp -d /cdrom -t ro

 client # mount -v nfs -oro server:/cdrom /cdrom
 client # (do what you want)
 client # umount /cdrom

 server # rmnfsexp -d /cdrom -B
 server # umount /cdrom

export するものは、smit パネルから指定することもできるが、 cdrom のように固定なものはコマンドから叩いた方が早かったりする。

filesystem に登録する

/etc/filesystem に登録しておけば、手動で mount するのが簡単になる。 登録するには mknfsmnt を使用する。

 client # mknfsmnt -B -a -h server -d /cdrom -f /cdrom
  -B : /etc/filesystems に追加する(デフォルト)
  -a : 起動時 auto に mount しない(デフォルト)(自動mount したければ -A)
  -h : NFS サーバ
  -d : export されている名前
  -f : mountpoint

smit パネルもある。

 smit mknfsmnt

(面倒かつほとんど自明なので) 詳細は割愛する。 「セキュリティメソッド」だけ、迷うかもしれない。 迷ったらとりあえず sys にしておけばよかろう。

登録を削除するには、smit から rmnfsmnt で指定する。

mount 状況を調べる

他の unix variant と同様に、aix でも showmount が使える。

 server # showmount     このサーバのリソースを使っているクライアントを表示
 client
 server # showmount -d  このサーバのどのリソースを使われているかを表示
 /cdrom
 server # showmount -a  どのクライアントが何のリソースを使っているかを表示
 client:/cdrom

client に mount されている状態で server を落すと client 側が にっちもさっちも行かなくなるので、注意しよう。

Error -1 が出る場合の対処

server 側で export 後、client 側で mount しようとした時に エラーが出ることが (まま) ある。

 client # mount -v nfs -oro server:/cdrom /cdrom
 nfsmnthelp: server: Error -1 occurred.
 mount: giving up on:
         server:/media
 Error -1 occurred.

こんなエラーが出る時は、名前解決を疑おう。 server 側の /etc/exports で src=sys が指定されている場合は、 server は client の IP アドレスをホスト名に引き当てられる必要がある。 server が client を正引き/逆引きできるようになっていれば、問題ないはずだ。

厳密には client は server を名前解決できる必要は無いのだが、 それはそれで不便だったり失礼だったりするので、 DNS や hosts でお互いにお互いを名前解決できるようにしておこう。

[$Revision: 1.2 $ $Date: 2011.05.10 15:44:30 $]
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