第五十三話
「もちろん、策(さく)はあるさ」
セイラは、三人がいる邑長(むらおさ)の家に、このあたりの地理に詳(くわ)しい老人を呼び出して地図をつくらせた。
その地図を二人の前に広げて、
「策を練(ね)る前に、まず相手の考えを知る必要がある。私たちがこの島を占拠(せんきょ)したと知った首領(しゅりょう)はどうするか……首領の才覚(さいかく)にもよるけど、先の追捕使(ついぶし)軍を破ったことから推測すると、頭のキレは悪い方じゃない。だとすると、首領の考えそうなことは、ここ……」
「弓削(ゆげ)島?われらのいる……?」
「そう。渡辺殿の言ったとおり、海賊は私たちが待ちぶせしていると思っている。だから明日の未明(みめい)を狙(ねら)って邑(むら)を取り囲み、奇襲(きしゅう)をかけてくるつもりだろう」
「冗談じゃない!そんなことをされたら――」
顔色を変える篁(たかむら)に、セイラは力強い目を向けた。
「だから、先手(せんて)を取ってこちらからしかけるんだよ。向こうが未明に動くなら、こっちは夜のうちに行動する!」
「行動…って、なにをすれば……」
セイラは弓削島から指を滑(すべ)らせて、大小の二つの島を指(さ)した。
「因島(いんのしま)に、柄岩(つかいわ)島……?」
「海賊たちがまともな港に船を泊(と)めるはずがない。警戒(けいかい)されているからね。備後(びんご=広島県)の国府(こくふ)を襲撃(しゅうげき)するつもりなら、上陸しやすくてあまり人目につかない場所……この伊崎のあたりに船を泊めたはずだ。そうなると、弓削(ゆげ)島に戻るにはどうしてもこの二つの島の間を通るしかない。だから私たちは、夜の間に島に渡って、海賊が通りかかったところを挟(はさ)み撃ちにする!」
「しかし…そこまで読み切れるものでしょうか。因島(いんのしま)の反対側をまわってくることも……」
渡辺薫(わたなべのかおる)は、そう言って反対側の海岸線を指でなぞった。
「おや、この印は……」
「岩礁(がんしょう)だよ。慣(な)れている船乗りでもあまり近づきたくはないだろう。捕(と)らえた者に聞いてみてもいいけど、海賊たちがこのことを知らないでいたと思うかい?」
「セイラ殿にはかないませんね」
ため息まじりの苦笑が、渡辺薫の唇(くちびる)からこぼれた。
「掌(たなごころ)を指すように、敵の胸中(きょうちゅう)を見抜いてしまうとは……正直なところ、あなたを敵にはまわしたくないものだ」
「ほめ言葉と受け取っておきましょう」
涼(すず)やかなその笑顔に、渡辺薫は軍神摩利支天(まりしてん=女神)を重(かさ)ね見ていた。
夜の作戦行動に備(そな)えて、追捕使(ついぶし)軍は船の中で早めの夕餉(ゆうげ)をすませ、仮眠を取ることになった。
「篁さま、セイラさまを見ませんでしたか?」
「ああ。セイラなら、兵と船を伏(ふ)せておける場所を調べに行ったけど……どうかしたの?」
ナギは、不安気な顔を因島の暗澹(あんたん)とした空に向けて、
「気が、ひどく乱れてる。二つの大きな気の流れが干渉(かんしょう)しあって、まわりの気をかき乱している……嫌(いや)な感じだ」
「おいおい、まさか竜巻(たつまき)の前兆(ぜんちょう)だなんて言わないでくれよ」
「これは竜巻なんかじゃない。気の中心にあるのは、たぶん神奈備(かむなび)の石……」
「神奈備の……尹(いん)の宮か!?」
「尹の宮……?」
「神奈備の神剣…石を持ち出した者さ。尹の宮がこの近くにいるんだ!」
「だったら、もうひとつの気の中心は……?」
渦巻(うずま)く気の流れから目をそらして、ナギは急にうつむいた。
「篁さま、竜巻が起こる前のセイラさま……どこかおかしくなかったですか?まるで、神奈備の神が乗り移ったような……」
「まさか!石を手にしてもいないのに……」
「神奈備の石を手にしたら、セイラさまはどうなるんですか?」
「それは――」
篁は答えられなかった。
なによりも、一番考えたくないことだったからだ。
追捕使軍は亥の刻(いのこく=夜の十時ころ)に起きて、軽く腹ごしらえをすませ、それぞれの目的地に向かった。
五十艘(そう)は西の小さな柄岩(つかいわ)島の南端(なんたん)に、百艘は東の因島の南側に船を着(つ)け、水道を挟(はさ)んで弓兵を伏(ふ)せておいた。
残る百五十艘は、セイラと篁を乗せて島の水道の出口に陣(じん)を張った。
「海賊の首領は、藤原真純(ふじわらのまさずみ)という者で、かつて京に攻め上ろうとした藤原純友(ふじわらのすみとも)の孫(まご)と名乗っているそうです。純友の名は、確かに今でもこの辺の海賊を束(たば)ねてしまうだけの影響力を持っていますが、捕らえた賊の話によると、真純は常々(つねづね)今度の反乱は祖父純友の夢を果たすためだと言っているそうです」
「純友の夢……?」
「さあ。それがどんなものだったにせよ、逆賊(ぎゃくぞく)の夢に興味はありません。世の治安(ちあん)を乱(みだ)してまで叶(かな)えようとする夢に、大義(たいぎ)などあろうはずもない」
そう言って顔をしかめる渡辺薫に、セイラは苦笑した。
「ずいぶん手厳(てきび)しいね」
「戦(いくさ)が起こるたび、これまで配下(はいか)の者を何人も死なせてきました。そう思うのは当然でしょう」
セイラは、淡い月の光に照らされた武人の張りつめた横顔を見つめた。
「ならこの戦は、誰も死なせないようにしよう」
「ええ!」
寅の刻(とらのこく=朝の四時ころ)、まだ夜明け前の暗い海を、かすかな波音を立てて北の方から三百艘(そう)の船が近づいてきた。
セイラの予想は、見事に的中した。
作戦通りせまい水道に差しかかったところで、因島と柄岩島に伏せておいた弓兵が、雨あられと矢を射かけはじめる。
この不意討(ふいう)ちに、海賊軍は大混乱をきたした。
右からも左からも飛んでくる矢に翻弄(ほんろう)され、防(ふせ)ぎようがなく次々に倒れていく者たち。
相手の姿が見えない恐怖が、大軍に囲まれている妄想(もうそう)を抱(いだ)かせ、海賊たちを逃げ場のない境地(きょうち)に追い込んでいった。
「ええい!かまわずに前へ進め!全速力で通り抜けろ――!!」
誰かの怒号(どごう)が海上に響くと、海賊たちはわれ先に水道の出口を目指した。
だが、からくも通り抜けた先で待っていたのは、さらなる矢の嵐だった。
勝敗はもはや決したかに思われた、その時――
突如(とつじょ)として海水が盛(も)り上がり、海賊軍と追捕使軍の間に長大な水の壁(かべ)が出現した!
追捕使(ついぶし)軍が放つ矢は、水の壁に吸い込まれ、ことごとく失速(しっそく)していく。
「へえー、海賊の中に能力者がいたのか!」
セイラは目を輝かせて、そそり立つ水の壁を眺(なが)めた。
「でもここで逃がすわけにはいかない。全軍、柄岩(つかいわ)島にまわりこめ――!」
「セイラ!兵をわけた方がいいんじゃないか!?因島(いんのしま)の方に逃げる可能性だって――」
「それはないよ、篁。向こうに行けば弓削(ゆげ)島はもう目と鼻の先だ。その弓削島は、私たちに占拠(せんきょ)されてることをやつらは知ってる。こちらの船の総数をつかめていない海賊が、待ち伏せされてるかもしれない危険を冒(おか)すはずがない」
言われてみれば至極(しごく)当然のことだったが、瞬時にそこまで判断していたセイラに、篁は舌(した)を巻く思いだった。
明るみかけた空の下で見る水の壁は、生き物のように脈打ち鼓動(こどう)しているように見えた。
彼(か)は誰(たれ)時の、現実と非現実のはざまで、自分は悪い夢を見ているのではないかとさえ篁には思えた。
それが夢ではないと思い知らされる、船の大揺(おおゆ)れさえなければ――
「実際、この目で見ていても信じられない光景だな。海賊の中にこんなことができるやつがいたなんて……」
「会ってみたければすぐに会えるさ。なに者にしろ、私が相手をしなくてはならないようだから」
セイラはそう言って、後ろでかがみこんでいるナギを見て笑った。
だが、まわりの海水を吸い込んでそそり立つ水の壁は高波をもたらし、追捕使軍の船は思うように前へ進まなかった。
「まずいよ、セイラ!このままだと逃げられてしまう!」
篁(たかむら)の言う通り、海賊軍の船は島伝いにまわりこんで追捕使軍の先へ行こうとしていた。
「向こうが奥の手を使うなら、こちらも遠慮(えんりょ)なく使うとするか」
「どうする気だ?」
「――閉じ込める!」
セイラの指先から放たれた閃光(せんこう)が、水の壁をみるみる凍(こお)らせていく。
そればかりか、凍った水の壁は角と四本の足を持つ氷龍(ひょうりゅう)に姿を変え、空高く舞い上がった!
全身を覆(おお)う氷鱗(ひょうりん)が、曙光(しょこう)を受けてきらきらと煌(きら)めいている。
氷龍は上空を一周すると海上に降下し、その長く巨大な胴体で海賊軍を丸ごと包囲した。
ぎょろりと目をむいて、先頭を行く海賊船を威嚇(いかく)し咆哮(ほうこう)する!
瞬間――口から吐き出された冷気が、海賊船ばかりか包囲した海上をことごとく凍らせてしまった。
この氷龍の出現に驚いたのは海賊だけでなく、追捕使軍も度肝(どぎも)を抜かれた。
呆然(ぼうぜん)とし、見守るばかりの追捕使軍にセイラの激励(げきれい)が飛ぶ。
「さあ、首領を捕まえに行こう!」
氷の海に船を閉じ込められ、凍(こご)えそうになっている海賊たちになす術(すべ)はなかった。
寒さに震(ふる)え上がっている海賊たちを、追捕使(ついぶし)軍は容易に捕縛(ほばく)した。
燦々(さんさん)と降りそそぐ夏の朝日を浴びて、役目を終えた氷龍が溶(と)けていく。
「この龍は、セイラがつくったのか?」
篁(たかむら)は船の上から、半分溶けかかった氷龍の頭をこわごわと撫(な)でて言った。
「ああ。目的にかなうように氷を再構築(さいこうちく)するのは、それほど難(むずか)しいことじゃない」
「難しいことじゃない、か……」
篁は次元の違いを思い知らされて、つくづくとため息をついた。
「最初は怖気(おじけ)づいたけど……でも、こいつのおかげで首領(しゅりょう)を捕(つか)まえることができたんだね」
「危(あや)うく取り逃がすところだった」
追捕使(ついぶし)としての役目を果たし一息ついている二人のところへ、渡辺薫(わたなべのかおる)が意外な知らせを持ってきた。
「首領が、いない……?」
「どういうことだ?」
「首領と思われた者は、藤原景季(かげすえ)という者でした。景季は藤原真純(まさずみ)の副将で、海賊軍を率(ひき)いているのは真純です。その真純の姿が、どこにも見当たりません」
「じゃあ、真純はまだ備後(びんご)の国府(こくふ)に……?」
青ざめる篁に、渡辺薫(わたなべのかおる)は力なく首を振って、
「全軍が集結しているこの船団に、真純がいないはずはないのですが……」
「景季(かげすえ)に聞けばいい」
「それが……」
渡辺薫は、眉根(まゆね)を寄せてセイラに向きなおった。
「反乱の首謀者(しゅぼうしゃ)は自分だ、真純なんて者はいない!の一点張りで……」
「ふーん。なにか、首領をかばう理由でもあるのかな」
その時、セイラは自分に注(そそ)がれる強い視線に気づいた。
少し離れた海賊船に、ぐるぐるに縛(しば)られて座らされている男だ。
「あれが、景季か……」
ぼうぼうに伸びた口ひげと髪の毛、その間からのぞく鋭い眼光には、警戒(けいかい)心が満ち満ちている。
「命に懸(か)けても…って顔だな。仲間が捕まったのに姿を見せない首領か……あの男をここへ呼んで、私が話をしてみよう」
間近で見ると、藤原景季は他より頭ひとつ抜(ぬ)きん出た、堂々たる巨躯(きょく)の持ち主だった。
年の頃は三十歳前後だろうか、甲冑(かっちゅう)を着込み口ひげを伸び放題にして、草の根のように絡(から)んだ髪の毛を後ろで束(たば)ねている。
麻縄(あさなわ)で縛(しば)られてはいるが、見るからに鍛(きた)え上げられた分厚い胸板と丸太のような二の腕に、誰もが目を見張った。
加えて、その風貌(ふうぼう)から漂(ただよ)う威圧感は、敗戦の将とも思えなかった。
「あんたが月の君か?」
「そうだけど……セイラでいいよ」
恫喝(どうかつ)するような景季のどら声に、セイラはにこにこと応じた。
「ふん。都で評判の天女にこんなところで会えるとはな。俺たちはあんたに、まんまと裏をかかれてしまったわけだ。貴族の機嫌を取ってるだけの天女じゃなかったんだな」
セイラはくすくす笑って、
「そういう裏表のない言い方は嫌いじゃないよ。ついでに、首領の居場所も素直に言ってもらえると助かるんだけど……」
「首領は俺だ。俺が真純(まさずみ)だ!」
「黙れっ!」
セイラは一喝(いっかつ)して、態度を急変させた。
「おまえが首領(しゅりょう)だと言うなら、なぜ真純の名を使った?純友(すみとも)の孫という旗頭(はたがしら)があれば、海賊が集まると思ったからだろう。捕縛(ほばく)した海賊に聞いてみてもいいが……海賊たちが知っている真純はおまえじゃない。他にいる!実際に指図しているのはおまえで、真純は傀儡(かいらい)に過ぎないお飾(かざ)りの首領だったとしても、真純の名のもとに海賊を集めたからには、反乱軍の首領はおまえじゃなくて真純だ!」
「うぬぬ……」
景季(かげすえ)はがっくりと膝(ひざ)折れ、その場にへたり込んだ。
「じゃあ、セイラの言ったことは本当なのか!?」
「傀儡(かいらい)の首領……なんと姑息(こそく)な――!」
渡辺薫は嫌悪の目を景季に向けた。
「いや、傀儡…とばかりも言えないかもしれない。真純には特殊(とくしゅ)な力がある。そうだろ、景季?」
「………」
「なら、あの水の壁(かべ)をつくったのは真純か!?」
セイラは篁(たかむら)にうなづいて、
「あれだけ大量の海水を持ち上げるには、相当な気を使ったはずだ。それなのに、景季の気は損(そこ)なわれていない。真純が、自軍の全滅(ぜんめつ)を救おうとしたんだろう。あの力だけでも、海賊を束(たば)ねる求心(きゅうしん)力になる。やはり放ってはおけないな」
セイラは、座り込んだままの景季の目をのぞきこんだ。
「真純(まさずみ)はどこにいる?」
「フッ。ハッハッハッハ――!」
景季はなにを思ったか、豪快(ごうかい)に笑い飛ばした。
「そうとも!真純がその気になれば、あんたらの船を丸ごと海に沈めることだってできる!あいつがそのうち俺たちを助けてくれるさ。おっと!」
にらみつけるセイラに、景季は大げさに驚いて見せ、
「あんたが氷の龍で、俺たちを閉じ込めたことを忘れちゃいない。だが、真純はあんたより強い!術使い同士がやりあえばどんなことになるか……そこにいる赤い髪の小僧は、もうヘロヘロじゃないか」
景季はそう言って、かがみこんでいるナギを嘲笑(あざわら)った。
「オ、オレはこのぐらい……なんでもない!」
立ち上がったナギの青白い顔を見て、セイラは額(ひたい)に手を当てため息をついた。
「おまえはまだ座ってていいよ、ナギ。それで?なにが言いたい、景季?」
景季は一瞬目を光らせ、にやりとした。
「目の前は、ちょうど柄岩(つかいわ)島だ。あんたが柄岩島の柄(つか)を引き抜くほどの術使いなら、真純もあんたに敵(かな)わないと認めよう。居場所でもなんでも言ってやるよ」
「柄岩島の……柄?」
「この男の話を真に受けてはなりません、セイラ殿。あれは柄ではなく、岩肌から突き出ているだけのただの石……引き抜くなどできるはずもない!」
「石…?」
その言葉に、いち早くナギが反応した。
「渡辺さま、その石はいつからそこに――!?」
「神代(かみよ)の昔からだよ、小僧。なんだ、石に興味があるのか?なんなら、おまえが引き抜いたっていいんだぜ。もし抜けたらの話だがな」
せせら笑う景季に、ナギは顔を赤らめて、
「オレはただ……去年、邑(むら)から盗まれたご神体の石かと思っただけだ!おまえ、さっきからセイラさまに生意気だぞ!セイラさまはな――!」
「ナギ、よけいなことは言わなくていい」
セイラは、景季の真意を測(はか)りかねていた。
「渡辺殿、その石のことをもう少し聞かせてもらえますか?」
「以前うわさを聞いて、この島に立ち寄ったことがあります。山道を登っていくと、頂上付近に半分ほど土に埋(う)もれた黒っぽい大岩がありました」
渡辺薫は、その時のことを思い出しながらぽつぽつと語った。
「その大岩の上に、五寸(=約十五センチ)ほどの剣の柄のような石が飛び出ていることから、島は柄岩島と呼ばれるようになったそうです。力自慢の者は、一度はこの島にきてその柄を抜こうとしますが、いまだに誰かが抜いたという話は聞きません。私と配下の者も何人か挑戦してみましたが、駄目でした。あれは柄ではなく、大岩が削(けず)られて偶然あのような形になったのでしょう。誰がやっても抜けるはずがない」
「ふーん、なんだかおもしろそうだな」
目を輝かせるセイラに、篁はあきれ顔で言った。
「渡辺殿の話を聞いてなかったのか、セイラ。大岩とつながってるんじゃ引き抜くなんてできないよ」
「抜けるかどうかは問題じゃない。《柄のような石》がこの島にあるって言うんなら、どんな物か見てみたいだろ?そうだね、ナギ」
「はい!」
「でも、その石はずっと大岩の上にあったんだよ」
「それが私たちの探している物じゃなくても、形や大きさが似通(にかよ)っている物に興味がわかないか?もしかしたら、なにか関係があるのかもしれない」
セイラは、挑(いど)むように景季を見て笑った。
「なにを考えているかは知らないが、おまえの計略(けいりゃく)に乗ってやるよ」
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