第三十六話


 二日後の早朝――

 登花殿女御
(とうかでんのにょうご)の遺体(いたい)が、鴨川(かもがわ)の下流で発見された。

 セイラの遺体はまだ見つからなかったが、懸命
(けんめい)な検非違使(けびいし)の捜索(そうさく)によって、ここ二、三日の間に鴨川から侍(さむらい)の屍(しかばね)が相次(あいつ)いで見つかっていた。

 セイラと斬
(き)り合った際(さい)、川に落とされた者たちだろうと推測(すいそく)されたが、不思議なことに、どの屍にも大きな火傷(やけど)の跡(あと)があった。

 女御の遺体が発見されたのも、そんな捜索の最中
(さいちゅう)だった。

 遺体は左大将の身内
(みうち)には引き取られず、慈恵寺(じけいじ)の尼(あま)が引き取ったという。

 権力をにぎるための道具としてしか見ていなかった貴族たちに引き取られるより、その方が女御も安らかに眠ることができただろう。

 しめやかな読経
(どきょう)の声が、後宮から風に乗って流れてくると、篁(たかむら)は後悔の念にさいなまれずにいられなかった。

 あの時、どうしてもっと少納言
(しょうなごん)の話を本気で聞いてやれなかったのか――

 どうして、もっと時間をかけて捜索しなかったのか――

 だが、そうするには篁の心身
(しんしん)は疲(つか)れ切っていた。

 セイラが戻ることを願って、まんじりともせず夜を明かした次の日から、篁はセイラが賊
(ぞく)を隠(かく)した場所を捜しまわった。

 セイラの行動範囲は、それほど広くはない。

 賊を隠したのが、右大臣邸でも権大納言邸でもないとしたら、残るのは内裏
(だいり)しかない。

 そう考えて殿舎
(でんしゃ)の隅々(すみずみ)まで捜し、それでも見つからずに、大内裏(=周囲の諸官庁)全体に範囲を広げて捜しまわっていた。

 寝食
(しんしょく)を忘れて捜索に没頭(ぼっとう)する篁を、周囲の者は気づかったが、篁は耳を貸さなかった。

 ――賊が見つかりさえすれば、左大臣を捕
(と)らえることができる!

 帝の命
(めい)を果たすというだけではない。

 篁にとって左大臣を捕らえることは、セイラを止められなかった自分にできるただひとつの償
(つぐな)いだった。

 その左大臣は、セイラが行方
(ゆくえ)知れずになった翌朝から参内(さんだい)していない。

 宮廷人は、弟である左大将の喪
(も)に服(ふく)しているのだろうと気にもとめなかったが、篁には左大臣の魂胆(こんたん)がわかっていた。

 ――セイラは死んだものとみんながあきらめた頃に、なにくわぬ顔で参内するつもりだろうが、そうはいくか!!綺羅
(きら)さんだって、今ごろ必死で……。

 篁は賊を見つけ出し、綺羅姫はセイラを捜す――

 それが、あの夜九条の別邸に駆けつけた篁と、綺羅姫が交
(か)わした約束だった。

 現実を目の当たりにしても、セイラが死ぬことなど二人には考えられなかった。

 きっとどこかで生きている――!

 そう思わなければ、ぽっかりとあいてしまった心の空白に耐えられなかっただろう。

 いつの間にか、セイラの存在は二人にとってそれほど大きく、かけがえの無いものになっていた。

 そして――

 それは、時限爆弾のように突如
(とつじょ)として、起こるべくして起こった!

 舎人
(とねり)の宿泊所を調べていた篁の耳に、その悲鳴は飛び込んできた。

 急いで表に出て、声のした方に行ってみると、雅楽寮
(ががくりょう)の者が数人建物の入り口に集まっていた。

「今、悲鳴がしたのはここか?一体なにがあった?」

「ひっ、悲鳴を上げたのは、私です」

 篁の問いかけに、ひとりの楽人
(がくじん)が進み出た。

「今日は月に一度、楽器を手入れする日で、私がその当番なのですが……」

 楽人は、半開きになっている建物の入り口を怖々
(こわごわ)とのぞきながら、

「来てみたら、あのように楽器をおさめた木箱が散乱
(さんらん)していて、そっ…その木箱が、ガタガタ動いたんです!触(さわ)ってもいないのに!最近は内裏(だいり)で物の怪騒ぎも起きているし、私はもう怖くて怖くて……」

 聞いていた篁は、今さらのように目から鱗
(うろこ)が落ちる思いがした。

 セイラが雅楽寮に属
(ぞく)していたことを、どうして今まで忘れていたのか――!

 同時に、ぞくぞくするような興奮が込みあげてきた。

 物の怪騒ぎが人の手によるものなら、木箱が動いたのも人の手によるものに違いない。

 その人とは、おそらく――!

 連れていた三人の舎人
(とねり)を使って、篁は木箱を片づけはじめた。

 奥の木箱が、またカタカタとゆれ出す。

「そう焦
(あせ)らなくてもいい。すぐに、おまえをここから出してやる。セイラに捕らわれてから今日で五日目、さぞ腹もすかしているだろうが……」

 取り払われた木箱の下から、布でぐるぐる巻きに縛られた男が現れた。

 その男の顔をにらみつけ、篁は勝ち誇って言った。

「その前に、おまえに聞くことがある」

 厳しく取り調べるまでもなかった。

 精も根
(こん)も尽(つ)きはてた男は、あっさりとすべてを白状した。

 篁はすぐに帝に奏上
(そうじょう)し、事の次第(しだい)を説明した。

 もはや、登花殿女御に遠慮
(えんりょ)する必要もなくなっていた。

 子細
(しさい)を聞いた帝はキッとまなじりを決し、立ち上がって力まかせに御簾(みす)を引きちぎった。

「左大臣を捕らえよ――!!」

 かくして、勅命
(ちょくめい)は下った――!


  
                   
  


    9.口伝の書 


 熱い……熱い……。

 身体中どこもかしこも、燃えるように熱い……。

 なのに身体が震
(ふる)える……震えが止まらない……。

 氷の上に寝ているみたいだ……。

 ひどく……気分が悪い……。

「悪寒
(おかん)がしますか?この国の風土病(ふうどびょう)にかかったのですから、症状は重いはずです。免疫(めんえき)のない異星の風土病にかかって、亡くなった者も大勢いるというのに……あなたは不用心すぎる。もっとも、そう長居(ながい)をするつもりもなかったのでしょうが……長くて三日――と、あの男も言っていた。こんなことになるとは想像もできなかったでしょう。それは私も同じですが……少しお待ちなさい。まずは、この傷の手当てが先です」

 人の声がする……誰……。

 うっすらと目を開けると、烏帽子
(えぼし)と直衣(のうし)の輪郭(りんかく)が見えた。

 ……宮中の、貴族か?

 しだいに顔が迫
(せま)ってくる。

 ……知らない……浅黒い肌。

 視界がぐにゃりと歪
(ゆが)んだ、次の瞬間――

 貴族の顔は、ごくありふれた肌色に変わっていた。

 目の錯覚
(さっかく)か?……視覚操作(しかくそうさ)?……まさか……。

 伸びてきた手が、濡
(ぬ)れた衣(ころも)を剥(は)ぎ取っていく。

「手傷
(てきず)を負(お)うとは、あなたらしくもない。ああ、そうでした。今のあなたには記憶がないのでしたね。これは失礼……クックック」

 どこか翳
(かげ)りのある男は、乾(かわ)いた衣を着せて夜具(やぐ)の上に寝かせ、背中に両手をかざした。

 手のひらから放出した生気
(せいき)が、背中の傷を癒(い)やしていく。

 痛みが和
(やわ)らぐ……。

 敵……ではないのか……。

 ここはどこだ……?

 私は……やらなければ、ならないことが……。

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「気がつきましたか?弱りました。傷はふさがったのですが、熱の方が下がってくれなくて……。あなたの体力も落ちてきているようだ。なにか口にしますか?」

「……み、水を……」

 男は、水の入った小さな竹筒
(たけづつ)を口にあてた。

 それを一気にかたむける心ない仕業
(しわざ)に、こぼれた水が枕元を濡(ぬ)らす。

「ゴホッ、ゴホッ……ありが…とう」

 男は一瞬耳を疑って、暗い笑みを浮かべた。

「ふっ。まるで赤ん坊だ。無防備すぎて、いたぶる気もおきない」

「私を……助けてくれた……感謝、している……」

「言っておきますが、あまり私を信用しない方がいい。私はあなたの敵かもしれないんですよ」

 敵……なら、なぜ…….。

 あの……濁流
(だくりゅう)から……どうやって……。

「おや、もう意識が続きませんか?信用しない方がいいと言ったばかりなのに、どうなっても………」

 疲れた……。

 少し、話した……だけなのに……。

 目を開けていられない……とても、眠い……。

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「ようやく、熱が下がってきたか……」

 病人の額
(ひたい)に手を当てて、男はそっと愁眉(しゅうび)を開いた。

「おかげで私はくたくただ。あのままあなたを見殺しにしておけば、私の用事はすんでいたのに……運のいい人だ。あなたの命は、私の気まぐれで助かったにすぎない……」

 そうつぶやいて、寝ている病人を軽々と抱え上げた。

「まだこの場所を知られては困る。そろそろお仲間のところへ帰してあげましょう。だが、今度会う時は……覚悟してもらいますよ」

 セイラは昏々
(こんこん)と眠り続けた。

 身体
(からだ)を抱(かか)えられて、場所を遠く移されたことも知らずに……。

 目覚めた時、謎の貴族の姿はなく、たおやかに咲き匂
(にお)う紫色の花々が見えた。


  
                   
  



 登花殿女御(とうかでんのにょうご)の遺体(いたい)が発見され、宮中が驚きと悲しみにくれたその日も、綺羅(きら)姫はセイラを捜して、鴨川(かもがわ)沿(ぞ)いに牛車(ぎっしゃ)を走らせていた。

「鳶丸
(とびまる)、牛車を止めて!乙矢(おとや)、あの小屋の中を調べてきてちょうだい」

「無駄だよ、姉さん。セイラが消えて、今日でもう四日目。検非違使
(けびいし)だって大がかりな捜索をしてるのに、今だに手がかりひとつ見つかってないんだから」

「それがおかしいんじゃないの!濁流
(だくりゅう)にのまれたら衣の一枚や二枚……ううん、せめて片袖か切れ端(はし)くらいは、岩や流木に引っかかってていいはずよ。それがないってことは、きっと……」

「きっとセイラは、一気に海まで押し流されちゃったんだろ!」

 真尋
(まひろ)はプイッと顔をそむけて、吐き捨てるように言った。

「あんた、それでもセイラの友だちなの!?そんなひどいこと、よく平気で言えるわね!」

「いつまでもあきらめずに望みをつないでいろって言う方が、よほど残酷じゃないか!セイラが遺体で見つかったら、あきらめ切れずにいた分だけよけいにつらい思いをするんだ!」

「真尋、あんた……」

 綺羅姫は言葉を失った。

 歯を食いしばって、セイラの死を受け入れようとしている真尋が、急に大人びて見えた。

 その時、牛車の後ろ簾
(すだれ)がぱらりとめくれ上がった。

「姫さま、見てきた」

 乙矢の声に、綺羅姫は救われるような気持で振り返った。

「あっ、ああ……それで、どうだった?」

「誰もいなかったよ。網
(あみ)がいっぱいおいてあった」

「そ、そう……」

「今日はもう帰ろう、姉さん」

「ダメよ!頼りないけどあんたは一応用心棒なんだから、最後までつき合ってくれなきゃ」

「……讃良
(さら)姫のお見舞いに行ってあげたいんだ。生きてるかどうかわからないセイラを捜すより、ぼくには臥(ふ)せっている讃良姫の方が大切なんだよ。薫(ゆき)姫さまや祐(すけ)姫さまに憧れたこともあったけどさ……讃良姫はなんて言うか、その……ぼくが、守ってあげなくちゃって気持ちにさせられるんだ。こんな気持ちはじめてだよ。姉さんもそろそろ現実に目を向けて、セイラのことはあきらめた方がいいよ」

「真尋!それ以上言ったら、本気でぶつわよ――!」

「だってそうじゃないか!現実とあこがれは違うってこと、そろそろ気づいた方がいいよ。セイラとぼくらは違いすぎる。なにからなにまで……たとえセイラが生きてたとしても、姉さんと結ばれるわけがないよ」

「なっ、なんのことかと思えば……」

 綺羅姫は振り上げた腕を下ろして、ハァーッとため息をついた。

 こんな時だっていうのに、こいつの脳天気なおつむの中は恋愛のことしかないのか――そう思うと、まともに相手をしていた自分がバカらしくなってくる。

 それでも、真尋は真尋なりに、真剣に姉の心配をしてくれているらしい。

「結ばれるとか結ばれないとか、そんなんじゃないわ……」

 綺羅姫は、ほがらかに笑った。

「最後に見たセイラ、笑ってた。とっても幸せそうに……あたしは、それだけであったかい気持ちになるの。それで、あたしの方を見てくれたらもっとあったかい気持ちになる。その気持ちを大事にしたいの。自分にウソはつきたくないから……それだけよ……」

「ぼく、篁
(たかむら)に同情しちゃうな……」

「心配しなくても大丈夫よ。あたし、とっくにふられてるから」

「えっ!姉さん、セイラにふられたの?」

「そうよ。とっくの昔に……あれっ、あたしったらどうしちゃったのかしら……」

 綺羅姫の頬
(ほほ)を、ぽろぽろと涙が伝った。

 思い出が、次々にあふれてきて止まらない。

 桜の中のセイラ……月夜にたたずむセイラ……。

 暗闇に怯
(おび)えていたセイラ……『ごめん――』と言って、頭をなででくれたセイラ……。

 どの思い出もつい二、三日前のことのように、鮮
(あざ)やかに胸に甦(よみがえ)ってくる。

「悪かったよ、姉さん。ぼくだって、ほんとはセイラに生きててほしいって願ってるんだ。だからさ……」

 なんの手がかりも得られないまま、日もかたむいた頃、二人を乗せた牛車は九条の邸
(やしき)に戻った。

 鉛
(なまり)のように重い心を抱(かか)えて、東の対屋(たいのや)に向かおうとする綺羅姫を、日頃は冷静な和泉(いずみ)があわてふためいて追ってきた。

「姫さま――!お知らせしたいことがございます!」

「疲れてるの。話は後で聞くわ、和泉」

「ですが、とても大事な――」

「いいから、後にしてちょうだい!」

「セイラさまが、生きておられたのです!」

「なんですって――!?」

 綺羅姫は、こわい顔で和泉をにらんだ。

「悪い冗談だったら、おまえのその舌を引っこ抜くわよ、和泉!」

「冗談など、とんでもない!櫛
(くし)や針などの小物をあつかって、当家にも出入りしている行商人がおります。その行商人が一時(いっとき=二時間)ほど前にまいりまして、世間話をしておりましたらセイラさまを家でお世話していると申しましてな、よくよく話を――」

「その行商人
(ぎょうしょうにん)は、どこにいるの!?」

 綺羅姫はつかみかからんばかりの勢いで、和泉につめ寄った。

「ひっ、姫さまがお戻りになられるまではと、曹司
(ぞうし=従者の部屋)に待たせてあります」

「まだ邸にいるのね!行商人の家はどのあたりか、言ってなかった?」

「それが、セイラさまが襲
(おそ)われた川岸のすぐ近くだそうでして……」

「すぐ近く――っ!?」

 唖然
(あぜん)とする綺羅姫に、和泉は困惑(こんわく)顔で、

「そう申しております。一体、どういうことですかな?セイラさまは川に落ちなかったのか、あるいは……姫さま、いかがなされます?」

「どうするもこうするもないわ。その家に行ってみるのよ!」

 そう言うと、綺羅姫は大急ぎで車寄
(くるまよ)せに戻ろうとした。

「姫さま!曹司
(ぞうし)はそちらではございませんぞ!」

「話してるひまはないわ!ぐずぐずしてたら夜になっちゃう。それでなくてもあの辺は物騒
(ぶっそう)だし……和泉は、行商人を呼んできてちょうだい。真尋――!四条に帰るのはちょっと待ちなさい――!」


  
                   
  


 鴨川
(かもがわ)沿(ぞ)いの松並木を過ぎた先に、庶民の家々が建ち並んでいた。

 七条通りにある東西の市を中心にして、都の南側にはこうした町並みが広がっている。

 行商人の家はその中でも大きな方だった。

 せまいながらに、庭には花菖蒲
(はなしょうぶ)が紫色の花をつけている。

 道をはさんだ左側には鴨川が流れていて、橋がかかっていた。

 川の向こう岸にある円覚寺
(えんかくじ)に参詣(さんけい)する人のための橋だった。

 牛車を下りた綺羅姫と真尋は、ごみごみと密集する小さな家々をもの珍しそうに眺
(なが)めた。

 あちこちから煮炊
(にた)きする煙が立ち上り、赤ん坊の泣き声や唐臼(からうす)をつく音、かすかに砧(きぬた)を打つ音など、さまざまな物音が聞こえてくる。

 都の北側、寝殿
(しんでん)(づく)りの邸に住む者にとって、それは見なれない光景だった。

「むさくるしいところですが、どうぞお上がりください。セイラさまは、庭に面したあちらの部屋の方にいらっしゃいます」

 はやる心をおさえて、行商人が指さす方へ庭づたいにまわり込んでいくと、単衣
(ひとえ)の上に小袖(こそで)を羽織(はお)り、庭先に足を投げ出して夕日を眺めているセイラがいた。

 ――これは夢じゃない、夢じゃない、夢じゃない……。

 感きわまって駆け寄ることもできずにいる綺羅姫の横を、真尋が走り抜けて行く。

「セイラ―――!!」

「真尋…?」

 振り向いたその顔に、ゆっくりと見なれた笑みが広がっていった。

「ほんとだ、真尋だ。よくここがわかったね」

「この家の行商人が、九条の邸に出入りしてたんだ。ぼくはもう、セイラが死んじゃったかと思って……」

「ごめんごめん、心配かけたね」

 首筋にしがみついて泣き出した真尋を抱きしめて、セイラはうれしそうに笑った。

「姉さんも来てるよ。早くこっちにおいでよ、姉さーん!」

 呼ばれて、綺羅姫はようやく歩き出した。

 感動の再会を真尋に出し抜かれたことも、腹が立たなかった。

 ――セイラが生きていた!!

 今は、それ以上なにを望むことがあるだろう。

「おかえり、セイラ」



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