小説に登場する花や植物を写真をまじえてご紹介


あ行 か行 さ行 た行 な行
は行 ま行 や行 ら行 わ行

 
銀木犀(ギンモクセイ)〜銀木犀,カンパネルラから〜
クリックすると拡大写真
中国原産のモクセイ科の常緑小高木。学名はOsmanthus fragrans。庭園木として秋に開花。金木犀の強い香りに比べ、仄かで静謐な芳香を放ちます。 中国名は木犀、桂花。紫黒色の実を結びます。雌雄異株ですが日本には雄株しか入っていません。(銀木犀が少年として描かれる所以でしょうか)

写真はBotanical Gardenから


ジャスミン〜魚たちの離宮から〜
クリックすると拡大写真
英名マダガスカル・ジャスミン。略してジャスミン。ガガイモ科。学名:Stephanotis floribunda。マダガスカル島原産。 巻きつき型蔓性植物。白い花には強い芳香があります。開花時期は主に夏で5月〜9月頃。

ジャスミンに限ったことではないですが、百合や薔薇など匂いのきつい花は病人には向きません。 (匂いに酔ってしまうためです) 当然、病床に飾るのもお見舞いにも本人が好きでないのならば遠慮したいところ。 (「魚たちの離宮」では夏宿がこの花を好きだったようですが。)

写真はおしゃべりな部屋から


忍冬(スイカズラ)〜魚たちの離宮から〜
クリックすると拡大写真
スイカズラ科スイカズラ属ツル植物。学名:Lonicera japonica。 初め白い花が段々と黄色くなるので 金色と銀色の花が混ざって咲くようにみえることから、またの名を金銀花。 開花時期は主に初夏。仄かな匂いの白い花を咲かせます。 和名の「吸い葛」は管の細いほうを口に含んで吸うと、良い香りと花の蜜の甘い味がすることから。

冬にも葉が落ちない、冬を耐え忍ぶという意味から、忍冬(ニンドウ)とも呼びます。「忍冬」と書いてスイカズラとルビを 振るのはこのためでしょう

写真は「季節の花300」から


睡蓮(スイレン)〜少年アリス、超少年から〜
スイレン科スイレン属の水生植物の総称。
睡蓮は漢名。和名は未の刻に咲くことから未草(ヒツジグサ)開花時期は夏。 主に花は白・黄・赤色などで、朝夕開閉。温帯産のものから熱帯産のものまで、品種は多い。

(よく間違われる)蓮と睡蓮の違い
○睡蓮…葉と花は水面上で浮かんでいる。葉には揮発性なし。大きさは小ぶりで茶碗に例えられる。開花時、音はしない。
○蓮…葉と花は水面から出ている。(出ていない葉もある)揮発性があり(水が落ちると玉になる。要するに水をはじくってことです)大きさは小ぶりで丼に例えられる。開花時、音がする。

写真はa wink.から


凌霄花〜少年アリスから〜
クリックすると拡大写真
凌霄花(のうぜんかずら)科。学名Campsis grandiflora
よじのぼり型の蔓で(露台など)いろんなところに絡みつく。凌霄花は漢名。大型で橙赤色の派手な花は観賞するためよく庭に植えられる。 開花時期は主に夏、6月頃から8中旬頃。原産は中国で古くから鑑賞だけでなく薬としても使われてきた

写真は二枚とも「季節の花300」から


鉄砲百合(テッポウユリ)〜魚たちの離宮から〜
クリックすると拡大写真
テッポウユリ。学名Lilium longiflorum(英名white trumpet lily,Easter lily)ユリ科多年草。 花型がらっぱ銃に似ているところからつけられた名で、純白色。夏の終わりごろ八月末に咲き、 芳香を漂わせます。ユリの代表的な種類で、奄美・沖縄諸島などに自生。 ヨーロッパやアメリカでは19世紀以降、復活祭用としてマドンナ・リリーにとってかわり、 クリスマスや冠婚葬祭になくてはならない花となっています。日本でも促成切花をはじめ、 鉢植えや庭園植え用として一年を通じて栽培されてまいす。

写真は天の欠片から


野ばら〜野ばらから〜
野茨。野薔薇。茨。バラ科の落葉低木で、最も普通な野生のバラ。学名Rosa multiflora
。開花時期は5〜6月頃、主に初夏。色は普通は白いが、ときに淡紅色のことも。当然刺があり触れると痛い。野ばらそのものには 故事・伝説の類は特にないのですが、童話の「眠り姫」でお姫様を100年の眠りに閉じ込めた茨の森…と夢の檻から抜け出せない少年達を描いた「野ばら」とはやはり関連有?

写真は二枚とも「季節の花300」から


フリシア〜新世界から〜
写真なし
カシピオン(ラシートは夏海マーレと呼んでる)で 普段は暗紫色の花を咲かせる。が、数年に一度、白い花を咲かせる。 それは別の花のように小ぶりで蜜も香りも普通のフリシアとは違う。 もともとは水辺を好む母星系植物のため、乾燥した沙丘地帯では一年草となることが多い。 白いフリシアには希少価値があり、香りをつけたり、蕾を乾燥させたりしたものを珈琲や薫茶などにいれたりして高値で取引される。
ちなみにソレンセンはフリシアの香りつき珈琲を好む。

*実在しない花のようです


満天星(マンテンセイ)〜満天星から〜
クリックすると拡大写真 クリックすると拡大写真
学名:Enkianthus perulatus。 満天星、満天星躑躅。(漢名から由来) またの名を灯台躑躅(ドウダンツツジ)とも。由来は 枝の分かれ方が結び灯台の脚に似ていることから。 開花時期は春、4〜5月頃。満天星は白い花がたくさん星のように 咲きほころぶところからついたようです。 樹形のまとまりがよく、花や紅葉(菱形の葉)が美しいため観賞用(生垣や盆栽など)に栽培されます。

一見スズランみたいな釣鐘状の小さな花が咲きますが、れっきとしたツツジの仲間。

写真はおしゃべりな部屋から


矢車菊(ヤグルマギク)〜千年王子,オルスバンから〜
 ヤグルマギク属 学名Centaurea、キク科の一年草。原産地はヨーロッパ東南部。花は青藍色が主。ですが 園芸品種には紅,ピンク,白,えんじ色などがあります
この花は古代エジプトの少年王ツタンカーメンの墓からも発見された由緒ある花。 (古代エジプトでは青い花が魔除けとされ王様のミイラの胸のところに飾られた)
名前は鯉のぼりの柱の先につける矢車に似ていることから。同じ矢車でも「矢車草」とは全く違う植物です

写真は「季節の花300」から



長野まゆみ関連TOPへ
INDEXへ