00.
お名前とサイト名をどうぞ。また、よろしければなにか一言。
サイト名、漸次-zenji- で管理人やってます、みみみ(mimimi)です。
携帯で文字数見ながら打っているのになぜか文字数オーバーし過ぎて凹みます。
40個中、きっちり『65文字以内』で出来てるの 3 つ だ け 。
めそり。
ちなみに()内は登場人物とか、カップリング傾向とか。
適当ですよ?(爆)
01.
告白(ウォーダン→エルザム) 【67文字】
例えば手紙。
例えば口で。
でもどちらも恥ずかしいと思うので。
「背中、向けてくれ…」
「?」
小さな深呼吸の後。
指が描く文字は『す』と一文字。
02.
嘘(ゼンガー→ウォーダン) 【65文字】
「ずっと一緒に居る」
銀の瞳が見つめた先に在るのは己よりも少し薄い銀の瞳。
彼は幾ら時が経とうとも、その容姿を衰えさせないというのに。
03.
卒業(キョウスケ→エクセレン) 【68文字】
青年は周囲に視線を巡らした。
多くの人間が行き交う中、何故この席かと。
全ての学課と訓練を終えて後は地球に下りるのみとなった今。
彼女は隣で。
04.
旅(エルザム、ゼンガー) 【72文字】
艦を急に止めた青年は艦内放送のマイクを取る。
「諸君、此が彼の有名な…」
唖然とする親友をよそに、青年は悪戯っぽく片目を瞑る。
「娯楽も必要だろう?」
05.
学ぶ(ウォーダン) 【67文字】
棚に並ぶ書籍の背表紙を眺め、一通り迷ってから。
『世界の国境とその由来』
数頁めくり、カラフルなのが気に入って、近くの椅子に腰を下ろした。
06.
電車(ゼンガー、ウォーダン) 【69文字】
「……」
丸い目と丸い口。
二つを呆然と開けたまま、鉄の箱が世話しなく入り又出て行くのを眺める男。
「初めて、か?」
「…あ、ああ」
思わず、苦笑。
07.
ペット(ウォーダン→ゼンガー) 【70文字】
「…駄目なのか」
「駄目だ」
腕の中でにゃ、と鳴く命。
先程から平行線を辿る議論。
「……エルザムに聞く」
相手の持ち出した最終手段にため息が零れた。
08.
癖(エルゼン) 【67文字】
意識が刹那途切れ、荒い息をつく。
目の前で揺れる金の長い髪。
「そんなに…」
「お、前が…っ、ぁ…!」
青年が顔を顰めた事も知らない、爪の主。
09.
おとな(ウォーダン→エルザム) 【67文字】
寝る前のキスは瞼と頬に。
緊張した手が裾を掴んで離さない。
「…ここ、は?」
指差した場所に青年は苦笑と囁きを。
「君がおとなになったら、な」
10.
食事(ウォーダン→エルザム) 【71文字】
壁の時計は3時。
時間に厳しいこの家で昼食はきっちり12時。
しかしとばかりに男は腹に手を当て。
「ウォーダン?」
声の主に甘味処でも…と振り返った。
11.
本(ウォーダン、ゼンガー) 【67文字】
あどけない顔で眠る、己と瓜二つの男が大切そうに抱えていた本をそっと取る。
起きなかった事に安堵して。
題名に唖然と。
『未完全犯罪の反省点』
12.
夢(ウォーダン) 【71文字】
崩れる壁、沈む床。
誰かが懸命に名を呼ぶが、己は其れを拒絶する。
「後はお前に託したぞ…!」
直ぐの返事に安心し、人形は大地の揺り篭で眠りについた。
13.
女と女(エクセレン→アルフィミィ) 【71文字】
彼女はずっと自分の機体を見つめていた、異貌から本来の姿へと戻った白き騎士を。
「もし、あのままだったら…あの子の言葉がもっと聞けたのかなって…」
14.
手紙(エルザム) 【67文字】
もう少し説明が欲しい、と青年は嘆息する。
思い立ったが吉日。
…確かに今夜の晩餐を考えてはいたけれど。
『海に行ってくる』
さて釣果や如何に?
15.
信仰(ゼンガー) 【66文字】
魂を込めて振り下ろす剣があらゆるものを二つに割く。
迷わず。
躊躇わず。
決して止まらず。
相対するものが悪であるからこそ、情けは不要、と。
16.
遊び(エルザム→ゼンガー) 【66文字】
何処からか施設に迷いこんできた子犬と。
厳しい部隊長で知られる男が。
戯れている様を。
青年は微笑を浮かべながら眺めていた。
気付かれぬ様。
17.
初体験(エルゼン) 【68文字】
指を絡め愛しいと囁く。
癖の強い髪に唇でそっと触れながら、全身を硬直させた親友の姿を見下ろすと。
「…目は開けて貰えるかな…?」
小さく笑う。
18.
仕事(エルゼン) 【64文字】
書類に手をつき。
事務机を乗り越えて。
気がつけば顎を軽く持ち上げられて。
「…おい」
窘めようとした言葉はもう一度、彼の唇に塞がれた。
19.
化粧(キョウスケ→エクセレン) 【69文字】
もういいか、と聞けば。
未だよ、と声が返ってきた。
隠れ鬼じゃないんぞと青年が呟くと、曰く。
「女のコの秘密基地は誰にも教えない隠れ家なのよ♪」
20.
怒り(ゼンガー→エルザム) 【67文字】
楽しい晩餐に言葉が無く。
朝の挨拶も無い。
哨戒任務の為の打ち合わせは事務的に終わり、絶壁の背中に。
「…す、すまん…」
何が?とは彼の返答。
21.
神秘(キョウスケ、エクセレン) 【67文字】
すっかりお腹の大きくなった彼女が笑って言った。
『双子ちゃん、しかも女のコ♪』
青年が驚きに少し目を開き。
名前はもう決まっているから、と。
22.
噂(ゼンガー) 【67文字】
鏡の前で自身を凝視する男。
『ボス、最近良い事ありましたぁ?』
ニヤリとからかう部下の言葉に思わずたじろぎ。
鏡で確かめるという奇妙な事に。
23.
彼と彼女(キョウスケ→エクセレン) 【71文字】
整備も最終段階に入ろうかという瞬間、不意に。
「…エクセレン、其処に居るか?」
「はいはい、もっちろん♪」
鋼鉄の感触は指先に。
彼女の言葉は空気で。
24.
悲しみ(レモン) 【68文字】
待った処でもう誰も来ない、そんな研究室で一人女は佇む。
今までであれば。
何をするでもなく男が訪ねてきていたのを思い出し。
「…馬鹿ね」
呟く。
25.
生(アルフィミィ) 【71文字】
植物的でありながら骸骨に似た紅の機体。
「私、は…」
その中で少女は目覚めた。
朧気に浮かぶ金髪の女性は、微かな息をしていたのを思い出し。
「誰…?」
26.
死(アクセル) 【66文字】
コックピットで男は操縦悍から手を離す。
モニタからあがる火花。
『俺は進んで人形になった、お前は…!』
自嘲めいた言葉は紅蓮の炎に消えた。
27.
芝居(レモン、アクセル) 【67文字】
「本気か?」
突然、男からの質問は主語も目的語も無い。
だが意味は理解出来た。
「本気みたいよ?」
女はいつもどおりに振る舞い、真実を隠した。
28.
体(エルゼン) 【68文字】
広い胸板、たくましい腕、無駄の無い腹。
だが。
「…触り甲斐のある…」
「おま…止め、っ!?」
不思議と可愛らしいなと言い、青年は臀部を撫でた。
29.
感謝(エルザム) 【67文字】
いつもそっけない。
その代わり、言葉ではなく瞳が優しくなる。
瓜二つの彼らはけれど全く違う表情で。
有り難う、の一言を。
「どういたしまして」
30.
イベント(ウォーダン) 【68文字】
どこからともなく聞こえる囃子に心が騒ぐ。
落ち着け、という声も耳に遠い。
道の両脇からかかる威勢の良い声にいちいち振り向いてしまうのだから。
31.
やわらかさ(エクセレン→キョウスケ) 【67文字】
「んー? キョウスケ?」
この恋人らしくない、仕草。
後ろからそっと抱きしめて、下ろした髪に頬を寄せる。
猫みたい、と呟いて。
彼と手を繋いだ。
32.
痛み(エルゼン) 【66文字】
いつまでもたっても慣れないな、と微笑され。
シーツを握りしめて。
全身の硬直が解けるのは、青年の声がかかってから。
『痛いか?』
頷くしか。
33.
好き(キョウスケ) 【68文字】
口にはしない、あまり。
なるべく態度で示しているつもりでも、相手にとっては不満の対象。
分かってはいるけど、と言う彼女を。
そっと引き寄せる。
34.
今昔(いまむかし)(エルザム、ゼンガー) 【67文字】
白い花を片手に青年は小高い丘への道を歩く。
(昔、君と良く登った坂…)
その先に見える景色は―――。
「…遅かったな」
男が木陰で佇んで居た。
35.
渇き(エルザム) 【68文字】
皮膚の上を雫が滑る。
漏れる高い声に合わせて身体が揺れる度に。
きっと永遠に充たされはしないだろう?と呟く心を。
果たして重ねた唇で潤せるか。
36.
浪漫(エルゼン) 【70文字】
黒地の絹に白のフリル、膝丈までのスカート。
固定より動きの可愛さが狙いだろう長めのリボンは緩やかに垂れ下がる。
「似合うじゃないか」
「…っ!?」
37.
季節(エルザム) 【68文字】
毎年、彼岸の彼方から還ってくる魂を迎える為の火を灯す度に。
青年は自嘲せずにはいられない。
(私の処へ…果たして君は還ってくるものか…)
と。
38.
別れ(エルザム→ゼンガー) 【67文字】
愁いを帯びた視線は深海に。
「…気になるか?」
男は無言だった。
だが恐らくはかつての部下達に想いを馳せて。
「…心配は無用だ、あいつらなら」
39.
欲(エルゼン) 【69文字】
真剣な眼を見て微笑を浮かべ、唇に沿って動いていた指をするりと口内に滑りこませた。
相手の瞳が困惑と熱を帯びて。
「これから、だよ」
知らず呟く。
40.
贈り物(ゼンガー) 【65文字】
時折、左手の薬指に触れる癖が出来た。
硬い金属の冷たさとは逆の仄かな想いが芽生える。
階下から己を呼ぶ声が聞こえ。
押し殺せぬ、微笑が。
戻る 後書き見ます?