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住宅港湾委員会95年2月1日

 阪神被災者への都営住宅提供・都営・公社住宅耐震診断を要望

 

 ◯曽根委員 何人かの方がお聞きになった点とダブらないように,最小限の質問だけさせていただきますが,先ほど管理部長のご答弁で,今回,住宅の受け入れについては最大限の努力をしたけれども,今後もし不足が出た場合には,対応を考え直す場合もあり得るというお話もありました。

今回,二十三日に,千戸程度提供する,受け入れるということを決めた際に,恐らく都営住宅,公社住宅のストックとして,現在すぐ使える住宅について数を拾われたんじゃないかと思うんですが,実際,ストックとして,どれぐらいその時点でつかんだ上でこの数を提供というふうになったのか,そのベースがわかりましたらお願いします。

 

◯那須管理部長 空き家の戸数は,常に入退居がございますので変動してございますけれども,今回の震災発生時におきまして,都営住宅につきましては,いわゆる入居予定が確定していない空き家,すなわち内部が補修中でありますとか,まだ未補修のもの,そういったものが約千四百戸ございました。

それから,公社住宅の空き家につきましては,先着順に受け付けるものとか,あるいは内部の未補修のもの等合わせまして,約七百戸程度の空き家があったというふうに報告を受けております。

 

◯曽根委員 そうしますと,都営が,大体千四百戸ぐらいのところから七百戸程度提供できるだろうと。それから公社が,七百戸程度の空き家のところから三百戸程度というお話ですよね。それで,公社住宅には,これまで公募に出したけれども,申し込みが少ないために,現在常時受け付けている分があるというふうにお聞きしたんですが,現在の空き家の中で,公社住宅で常時受け付けになっているというのはどれぐらいあるんですか。

 

◯那須管理部長 七百戸のうち,常時受け付けに回しているものは約四百戸というふうに聞いております。

 

◯曽根委員 都営住宅は,私の知る限りでは,常時受け付けになってるのはありませんよね。

そうすると,公社住宅については三百戸提供できるという中で,まだ申し込みが少なくてあいてるところが四百程度あるということでいうと,ぎりぎり,もし不足が出た場合にはもう少し考える余地が,すぐにとはいわないまでもあるのかなという気がするんですが,その点は今後の検討もあるということなので,都民に迷惑をかけるわけにはいかないけれども,やはり都民に理解を得られる範囲の中で最大限の努力をしていただきたいということをお願いしておきたいと思います。

  それから,都営住宅の点検の方のことなんですが,先ほど震災対策会議をつくられて,そこで点検の問題についてもいろいろ分野別に検討されるというお話でしたが,大体いつごろまでをめどに結論を出して,点検に着手できるのか。その辺の見通しが出ているのかどうか,その点と,その中に今回,都営住宅等の再点検とありますが,この等という中に公社住宅なども入っているのかどうか。

 

◯太田技監 まず,公社住宅でございますけれども,公社の賃貸住宅も対象にしていきたいと考えております。  それから,点検のスケジュールというお話でございますが,先ほど総務部長から申し上げましたように,とりあえず震災対策会議を先般設置いたしまして,その下部組織として,都営住宅等の安全性再点検委員会というものを早急に設置したいと思っております。

その中で今後の,どういうものを対象にしていくか,とにかく都営住宅二十五万戸もございますので,恐らく相当の優先順位をつけてやっていかなくちゃいけないんじゃないかと思っております。

そういう実施方法,対象あるいは基準とか体制とかスケジュールとか,そういうことも一切含めまして,できるだけ早く方針を決めまして,いつまでとちょっと今申し上げにくいわけですけれども,できるだけ早く点検作業に着手したいと,現在のところはそう考えております。

 

◯曽根委員 先ほどもちょっとお話ありましたが,やはり古い都営住宅にお住まいの方から私どものところにも,また東京都にも地震が来たとき大丈夫かという問い合わせの連絡なんかも来てるんじゃないかと思うんですよ。私のところにも随分来てるんですね。

例えば,桐ケ丘団地のN地区で亀裂が入ってるとか,地盤が下がってて,土台の下に手が入ってしまうようなところがあるとか,私も現地を幾つか見に行ったんですが,確かにこれは危ないかなというふうに見えるところもありました。

また,十年前ぐらいに,たしか震度五の地震が都内でありました。そのときにガス管が切れた住宅というのが幾つかあって,そういうところからは,今度地震が来たときは大丈夫かというような問い合わせもあったんですが,生活している方が一番その建物の傷みぐあいというのかな,それを実感としては持ってらっしゃると思うんですよ。

  ですから,私は点検を行う際に,居住者の方から必要な情報を,そういうガス管が切れたことがあるとか,ひびが入っているとか,地盤が下がって段差ができているとかいうことについては,住宅局の中で積極的に情報を得て,参考にしていくということが必要じゃないかと思うんですが,その点はいかがでしょうか。

 

◯小山参事 地震の後でございますが,私どもの方にも,都営住宅は安全であるかとか,そういうような問い合わせの電話がかかっております。

先生から今お話がありましたようなことにつきましても,日ごろの営繕の,修繕の事情が情報としまして私どもに来ておりますので,再点検の際には極力そういうものも整理しまして,点検に当たって留意していきたい,かように考えているところでございます。

 

◯曽根委員 居住者の方が不安にならないように,ぜひ急いだ体制と行動を起こしていただきたいというふうにお願いしておきたいんですが,その上で,私どもは公共施設の中,特に住宅や学校などの重要な建造物については,震度七を基準にして必要な補修も行うようにということを主張しております。

これは東京都の公共住宅などについても同様だというふうに考えておりますので,この点はぜひ要望しておきたいんですが,そのためにはかなりの費用もかかるということは考えなきゃならない。

都営住宅二十五万戸と公社住宅六万戸が,この間の阪神のような地震が来たときに,絶対大丈夫ということはだれも考えられないわけで,やはり必要な補修は出てくるだろうと。

そのときに,財政的にも,それから人の面でも,思い切った手を打たなきゃならないということが起こり得ると思いますので,これはきょうの質問ではありませんが,ぜひそういうことも緊急に手が打てる体制をとっていただきたいということをお願いしておきます。終わります。

 

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