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はじめ通信・子どもと教育のはた5−0321
「少人数学級を実施した効果」主な県の回答
                                            
●先日、3月11日に代表総括質疑で、各道府県からの少人数学級実施の効果の調査報告を引用しましたが、予算委員会で取り上げた、主な県の成果の報告について、以下に資料として掲載します。
 追って、全部の県の調査報告をおしらせしますので、参考にしてください。

 

学 習 面

生 活 面

北海道

 

 

・1人ひとりの良さや可能性を発揮する機会が増え、意欲的に学習に取り組んでいる。

・興味・関心・理解・習熟度が把握しやすい。

・児童に合わせた指導で評価も容易で、次の指導に生かせる。

・児童に多く接し、話し掛けで児童理解が深まり、担任・児童の信頼関係を培う。

・学年団の情報交換・研修により、教材開発、児童理解が深まる。

・学級内で活躍の場が増え、自己認識の良い機会となった。

青森県

 

 

 

・児童1人ひとりに応じきめ細やかな対応が可能になり基礎的・基本的内容の定着に効果がある。

・児童の授業中における活躍の場が増え、自信を持ち、上手に発表できる生徒が増えた。

・教室にゆとりができ、OHPや液晶プロジェクター等の視聴覚機器を活用しやすく、生徒の興味関心を引きつけられる教具を使用しやすい。

・学級に落ち着きが感じられるようになった。

・学校のきまり・生活習慣などの指導を1人ひとりに丁寧に行えるようになった。

・少人数になり集団としてまとまりが生じ、不登校などの集団になじめない生徒の数が減った。

 

 

山形県

 

 

・学力向上(標準学力検査の偏差値の向上)

・授業への集中した取り組み

・授業における積極的な発言

・教師のきめ細かな指導の充実

・不登校児童数の減少

・欠席日数の減少

 

 

福島県

 

児童生徒1人ひとりの個性に応じたきめ細かな指導や評価を行うことにより、学力の向上が図られた。

不登校やいじめ、校内暴力等の件数が減少しており、学習面だけでなく生活面においても、1人ひとりに目が行き届き、個に応じた指導ができる。

神奈川

 

 

 

・作文指導、計算指導などで、個に応じた指導がていねいにできる。

・児童1人ひとりの疑問点を細部にわたって把握でき、その内容に応じたきめ細かな指導が可能。

・基礎・基本の定着とともに学習意欲を高めることができる。

 

・給食の配膳が短時間で終わり、落ち着いた雰囲気で食事をすることができる。

・児童1人ひとりの話をゆとりをもって聞けるので、個に応じた言葉かけや適切な対応ができる。

・掃除や係活動などで、1人ひとりが活躍できる場や機会が広がるので、自主性を育てるのに効果的である。

茨城県

児童1人ひとりの学力が把握しやすくなり、より適切な評価ができるようになった。       

児童1人ひとりへの生活指導等が充実するなど、生活指導上の効果が上がった。

群馬県

 

・個々の児童生徒に適した学習指導を行うことにより基礎基本の定着が図られるとともに成就感をもち、学ぶ楽しさを味わうことができている。

・落ち着いた雰囲気の中で、最後までねばり強く学習できるようになっている。

・担任が1人ひとりの児童生徒とゆっくり触れ合えるため、生活面における支援、指導が行き届いている。

・児童生徒は学級内における存在感を実感し、学校が楽しいと感じるようになるとともに、学級のまとまりも出ている。

長野県

・1人ひとりに関わる時間が増え、きめ細やかに指導できる。

・子どもの状況に応じ、初期のつまづきに丁寧に対応できる。

・生活指導の面で、心に悩みを抱える子どもたちにきめ細やかな対処を早めにすることができる。

・子どもたちが学校生活に早く慣れ、学校の日課に沿って自分から進んで行動できる。

愛知県

 

 

国語と算数の観点別学習評価では、少人数学級編成を実施した平成16年度の方が40人学級編成の15年度に比較して、習熟度は高くなる傾向が見られる。国語は習熟度の高い児童に効果があり、算数は目標に到達していない児童に効果があった。1学級の人数が減ったことにより、児童1人ひとりに応じた学習指導がより手厚くできるようになったことによると考えられる。

児童1人あたりの欠席数や「いじめ」の発生件数が減り、問題行動の発生も少なくなったことから入門期の学校生活に適応する度合いは高くなっているといえる。このことは教師が児童1人ひとりの様子を的確に把握し、より一層きめ細かな指導ができるようになったことの結果であると分析できる。

 

富山県

 

 

・発言する機会や教師とかかわる機会が多くなることにより、児童1人ひとりの存在感が高まり、学習への集中力が高まる。

・教室全体に空間的なゆとりが生まれ、のびのびと活動することができる。

  

・あいさつ、手洗いを守ることなど、基本的な生活習慣の定着に向けて、家庭との連携をより密接に図りながら、身に付けさせることができるようになった。

・学習に必要なものを準備する、きちんと座って教師や友だちの話を聞くなど、基礎的な学習態度をしっかりと身に付けることができるようになった。

兵庫県

・入学当初の所期指導(話の聞き方、発言の仕方等)で、個々の児童に十分の時間がとれた。

・意見や考えを発言する機会が増え、児童自身が自信を持ち挙手する意欲の向上につながった、など。

・社会生活上のルールや人との関わり方など、育成を図ることができた。

・生活指導面(あいさつ、時間を守る、掃除の仕方等)を早期に定着させることができた、など。

 

奈良県

 

 

・子どもたちがお互いの考えをじっくり聞くことができ、子どもたちが考えを深めたり広げたりする機会が増えてきた。

・個別指導の時間が多くなり、学習意欲に高まりがみられるようになってきた。

 

・子ども1人ひとりに目が行き届き、問題行動を早期に発見することができた。

・子どもへの言葉がけやコミュニケーションが深まり、1人ひとりの子どもと教師の気持ちのつながりがもてるようになった。

滋賀県

 

 

少人数のよさを生かしたきめ細かな指導を行うことで、1人ひとりの児童生徒の考え方や理解の状況を把握しやすくなり、1人ひとりにあった指導がきめ細かくできるようになった。

また、学習することを楽しく感じて積極的に学習にのぞむ姿が見られるようになり、わからないところを友達や先生に気軽に質問して疑問を解決するようになっている。

学級のよい雰囲気のなかできまりを守るといった規範意識を育てることや、学級の落ち着きといったことで子どもたちの望ましい行動も認められるようになりつつある。特に小学校1年生では、学習規律や生活習慣の定着が図りやすくなった。子ども同士や子どもと担任がふれあう時間が増え、今まで以上に生徒同士、生徒と教員の信頼関係を深めることができるようになった。

広島県

 

・落ち着いて学習に取り組めるようになった。

・授業がスムーズに進む。

・学習への関心、意欲が増加し、表現力が豊かになった。

・基礎基本の定着に効果が見られた。

・集団づくりがしやすくなった。

・学校全体の雰囲気が落ち着いた。
児童の生活に落ち着きが出てきた。

 

 

 

島根県

・声かけや机間指導、ノートなどの評価の時間にゆとりがあり、1人ひとりに行き届いた指導ができ、個別指導の充実が図られた。

・ゆとりある空間の活用や、子どもの活動状況把握の充実により、学習習慣の定着が図られた。

・声かけなど1人ひとりによりそった指導ができ、信頼感や児童理解の深まりにより、1人ひとりへの指導の徹底が図られた。

・学級全体の活動もまとまりやすく、係などの活動の場が多くでき、互いに認め合う活動が実施できた。

山口県

 

 

 

・個別指導の機会の増加によるきめ細かな指導の充実

・教室の安定化(授業中の生徒の落ち着き、体験的活動の充実)

・学習課題によって授業形態の変化や工夫ができるようになった。

・学級経営の安定化

・生徒1人ひとりとの触れ合う機会の増大

・粗暴行為、けんか等の減少

・倦怠感、不定愁訴により保健室に来る生徒の減少

高知県

・学級担任が子どもたちに目が届きやすくなり、1人ひとりにより多くかかわることができ、学習のつまづきに対応できる。

・1人ひとりの子どもの到達状況をより把握でき、児童にあった課題に取り組ませたり、適切な声かけができる等、きめ細かな指導ができる。

・子ども同士のかかわりが深くなり、互いを認め合ったり注意し合ったりできるようになった。

・1人の子どもへの学級担任の声かけが多くなり、学級担任と子ども、また子ども同士の関係も密になり、生活面での落ち着きがみられる。

 各道府県からの報告を抜粋して作成(文責:曽根はじめ) (3月10日提出)

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