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はじめ通信・04なつのたたかい724

臨海部開発を考える中央区の会であいさつ

●7月24日、臨海部開発と都心をつなぐ広域幹線道路6本のうち、5本が通過すると言う中央区の区民や団体で、臨海開発に反対して結成され、13年間粘り強く活動してきた、「臨海開発を考える中央区の会」の総会が開かれ、私が参加し、あいさつを行ないました。

●3年前に、臨海の赤字を都財政で穴埋めするため、埋め立て事業会計などと統合した石原知事のやり方に反対し、訴訟をたたかった「臨海都民連絡会」から市川氏が、また「自治労連都職労」港湾支部長の関口氏、大気汚染測定運動の代表などが来賓あいさつを行ないました。
 菅野きよ子会長は、最近、計画がどんどん進められている環状2号線の地上化による大気汚染の悪化や、都心や臨海部の超高層ビル群の林立する開発で、中央区の環境が深刻に悪化していることを訴え、中央区の会の活動がますます重要と決意を語りました。
 私のあいさつは、以下の通り。

 ○まずはじめに、先の参議院選挙で大変な猛暑の中、日本共産党の奮闘にお力添えをいただき、本当にありがとうございました。結果は残念でなりませんが、ここから最大限教訓を学び、次の国政選挙での失地ばん回に取り組みたいと思います。
 同時に、国政選挙の予定がしばらくない中で、いよいよ来年の都議選は、国政に準ずる全国的意義と同時に、私たちにとって、けん土重来の第1歩であり、都民本位の都政を作る第1歩でもある極めて重要な役割を負うたたかいとして、今から全力で勝利を目指す取り組みを進めたいと考えています。

 ○第2回定例会では、都議団として石原都政を改めて全面的に分析しなおし、自治体のあり方として大きく3つのゆがみがあることを明らかにして、その転換を求めて論戦しました。
 第1のゆがみは、都民のくらし・福祉切りすてのゆがみであり、ご存知のように、2000年春に老人福祉手当など高齢者・障害者の福祉医療を削り、全国の道府県に比べ、福祉予算を突出して660億円も減らしてきた問題です。

 ○第2のゆがみは、福祉など切り捨てる一方で、大型開発や三環状道路など高速道路に巨額を注ぎ、都民に役立つ都営住宅など生活関連公共事業を切り下げるなど、都市再生による財政、環境、都市づくりのゆがみです。

 ○第3のゆがみは、石原知事の元来の主張を持ち込んで、教育や民主主義・平和を破壊していくゆがみです。
 日の丸。君が代を学校行事で強制し、子どもたちや先生の心の自由を奪い、そして障害児の性教育など現場の先生たちの創意工夫を許さず、授業内容にまで介入・抑圧してくるなど、憲法や教育基本法をふみにじるやり方の問題です。
 わたし達はゆがみを追及するだけでなく、それをいかに正して健全な都政を取り戻すか提案し、奮闘したい。

 ○その中で臨海開発問題は、今でも都政の第2のゆがみの典型であり、大型開発の破綻の象徴であることは全く変わりません。実は第2回定例会の質問テーマとしても検討しましたが、残念ながら質問時間の関係で割愛せざるを得ませんでした。都政のゆがみを正す上で、臨海開発の実態を明らかにするたたかいは不可欠であり、来年の都議選の大きな争点とならざるを得ません。

 ○石原都政になって、三環状道路や空港、都心のビルラッシュなど、いろいろ開発はありますが、かつてのバブル時代の開発で、すでに多額の資金をつぎ込んできた大江戸線建設や多摩ニュータウン、武蔵野スタジアム、国際フォーラムなどは民間に売り払うなど処理してきましたが、臨海開発だけは、未だに赤字を拡大しながらきちんと手がつけられていないのが実態です。

 ○これに対して、臨海問題に取り組んで都民不在の開発を厳しく追及してきたみなさんのたたかいが大きな役割を果たしてきました。さまざまな都民団体の中でも、地元住民を中心に組織された「中央区の会」の活動は、3代の知事のやり口を粘り強く告発し、臨海開発の本質を都民に知らせてきた13年の歴史とともに、私たちの取り組みを支えていただきました。心から敬意を表したいと思います。

 ○臨海問題は、今後に大きく3つのポイントがあると思います。
 第1には、第三セクターの破綻問題です。7年前から臨海の三セクは臨海開発株式会社と東京テレポートセンター、竹芝開発の3社が経営統合していますが、債務超過で破産寸前です。今年の春、ついにそのテレポートセンターから赤字の穴埋めで入っていた青少年センターを廃止して、1フロアーがあきました。さらにまもなく、職員研修所も出ると言われており、そうすると、テレポートセンターの床は半分あくことになります。都が支えるのをやめれば、三セクの破綻は確実です。

 ○第2のポイントとして三セクを最終的に破綻させるとなれば、臨海開発本体への影響も避けられません。来年から、返済を引き延ばしてきた巨大な共同溝(上下水道管などのトンネル)建設の借金額が約5000億円、その返済が山を迎え、毎年数千億円の財源が必要になりますが、そんな財源は臨海会計にはありません。都の一般会計をつぎ込むか、さもなくば本当に臨海の破産を決断するか、臨海開発の大きな岐路を迎えることになります。

 ○第3のポイントは環状2号線問題です。臨海部周辺地域は、今でも全都で最悪の大気汚染地域ですが、環状2号線計画は、築地市場を追い出して地域経済も破壊し、地下を地上に変更して大気汚染を撒き散らし、その沿道に超高層ビルが開発されればヒートアイランドを加速するなど、くらしも環境も破壊する最悪の道路行政です。
 この道路計画と、13年前の結成当初からたたかってきた皆さんの運動が、これからいっそう役割を増すことは間違いありません。

 ○来年は、私たち自身が都政をめぐるたたかいの先頭に立ち、皆様のご指導をいただきながら、必ず石原都政の暴走にまったをかけ、日本共産党にとっても反転攻勢の大きな一歩とするため、奮闘する決意です。どうか今後とも大きなご支援をお願いします。

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